原貫太の国際協力ブログ

フリーランス国際協力師原貫太のブログです。国際協力やNPO・NGO、アフリカ、社会問題などのテーマを中心に解説しています。

学生にできる国際協力は?フェアトレードやスタツアなど、できること10個紹介

「学生にもできる国際協力は何ですか?」

「中学生や高校生でも、日本にいながらできる国際協力はありますか?」

 

こういった疑問にお答えします。

 

フリーランス国際協力師の原貫太です。学生時代から国際協力に携わり、大学卒業後はフリーランスで国際協力の仕事をしています。

 

国際協力は何も、海外での支援活動だけを指すものではありません。日本にいながらでもできることはたくさんあります。

 

フェアトレードの推進やスタディツアーなど、学生にできる国際協力を全部で10個紹介します。

 

 

学生にできる国際協力は何?フェアトレードやスタツアなど、できること10個紹介

学生ができる国際協力として、この10個を紹介します。

 

  1. 国際協力に関する情報に触れ、発信する
  2. 国際協力に関するイベントに参加する
  3. 国際協力のプロを学校の講演会に呼ぶ
  4. 学校の食堂にフェアトレード商品を導入する
  5. 学園祭で国際協力に関する展示を行う
  6. 学校の職員室に募金箱を置かせてもらう
  7. 毎日の消費行動を改める
  8. 夏休みにスタディツアーに参加する 
  9. 国際協力NGOでインターンをする
  10. 国際協力団体に寄付をする

 

国際協力に関する情報に触れ、発信する

国際協力 学生 できること

アフリカで国際協力活動に取り組む原貫太

 

国際協力に関わる上で、まず大切なのは「知る」ことです。社会問題は認知されて初めて、社会問題になることができます。

 

どれだけ忙しい学生でも、通学中や異動の時間にスマホを使って情報収集することはできるはず。

 

例えばTwitterで「国際協力」と検索し、出てくる人をフォローして、彼らのツイートを追いかけてみてもいいでしょう。

 

Googleアラートを使うのもおすすめです。Googleアラートはキーワードを登録しておくと、そのキーワードに関連するニュースや記事を毎日メールで送ってくれる機能です。

 

『国際協力』『難民』『貧困』など、興味あるキーワードをGoogleアラートに登録しておけば、毎日新しい記事を読むことができます。

 

情報はインプットするだけではなく、アウトプットまでやりましょう。仕入れた知識やノウハウはどこかで使わない限り、結局は自己満足にしかならないです。

 

国際協力の知識をインプットしたら、コメントを付けてTwitterでシェアしたり、家族や友達に教えてあげたりしましょう。

 

そうやって身の回りの人たちに国際協力の輪を広げていくことも、学生にできる国際協力の一つです

 

ちなみに原貫太のYouTubeチャンネルでは、国際協力や国際問題に関する動画をたくさんアップしています。ぜひ視聴してみてくださいね。

 

国際協力に関するイベントに参加する 

国際協力団体のイベントや講演会、活動報告会に参加してみましょう。この場合の国際協力団体とはNGOやJICAなどを指します。

 

特にNGOが開催するイベントや講演会に参加すれば、そのNGOが取り組む社会問題に詳しくなれますし、同じように国際協力に関心ある人たちと繋がることもできます。

 

また、NGOが行っているイベントの売上は、その団体が取り組む海外支援に充てられることが多いです。

 

そのため、あなたの支払った参加費が巡り巡って国際協力活動に使われます。国際協力に詳しくなれる上に、自分のお金が海外での活動に使われるなら、一石二鳥ですよね。

 

現在はコロナの影響でオフラインのイベントは激減していますが、逆にオンラインイベントの数は増えています。地方在住の人にとっては、むしろ追い風でしょう。

 

SNSやGoogleで検索して、気になるイベントがあれば積極的に参加してみましょう。

 

国際協力のプロを学校の講演会に呼ぶ

高校生ができる国際協力

原貫太の講演会の様子

 

国際協力を仕事にしている人を学校の講演会に呼びましょう。

 

時々学校の外から誰かが来て、全校生徒や学年全員の前で話をしてくれることがありますよね。

 

そういった機会に国際協力のプロを呼ぶのです。企画をゼロから考え、学校の先生に働きかけてみましょう。

 

大学生なら、国際協力関係の授業に特別講師として呼んでもらえるよう、教授に働きかけてみるのもありです。

 

国際協力のプロたちは、若い人たちに国際協力や世界の問題について伝える機会を求めています。

 

生徒が主体的に動き、先生・教授たちに「国際協力を仕事にしている○○さんを呼びたい」と働きかければ、学校側もきっと動いてくれるはずです。

 

僕自身もこれまで数十回、学校での講演活動をしてきました。講演をさせてもらえる学校は常時募集していますので、興味ある方はぜひ僕を呼んでくれたら嬉しいです。

 

原貫太への講演依頼の問い合わせはこちらからお願いします。

 

学校の食堂にフェアトレード商品を導入する

学校の食堂にフェアトレード商品を導入しましょう。フェアトレードを推進するのは立派な国際協力です。

 

フェアトレード(公正な貿易)とは、経済的、社会的に弱い立場に置かれた人びとが作ったものを適正な価格で安定的に、対等な立場で取引することを指します。「フェアトレードとは?買い方のコツから無理なく続ける方法までわかりやすく解説」より引用)

 

例えば西アフリカのガーナにあるカカオ農園で子どもたちが児童労働をさせられたり、不当に安い賃金で働かされたりして生産されたチョコレートは、フェア(公正)ではありません。

 

現地で働く人たちが正当な対価を支払われるよう、適正な価格かつ対等な立場で取引されている商品をフェアトレード商品と呼びます。

 

日本でフェアトレードを推進することは、発展途上国に暮らす貧しい人たちの生活向上をサポートすることにも繋がりますし、今の世界のおかしな貿易体制を是正していく流れに加わることもできます。

 

また、国際協力に興味のない日本の人たちに、フェアトレード商品を通じて途上国で起きている問題を考えてもらう一つのきっかけにもなりますね。

 

そのため、フェアトレード商品を食堂に導入するよう学校に働きかけてみることは、学生ができる一つの立派な国際協力です。

 

例えば僕の母校である逗子開成中学校・高等学校では、生徒たちが学校の食堂にフェアトレード認証のゴマを使ったメニューの導入を働きかけ、それが実現しています。

 

逗子開成中学高校の食堂にフェアトレード商品使ったメニュー 生徒が提案 - 逗子葉山経済新聞

 

その他にも、購買にフェアトレードのチョコレートやコーヒーを置けるよう学校に掛け合ってみるのも、学生ができることの一つです。

 

フェアトレードをさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。

フェアトレードとは?買い方のコツから無理なく続ける方法までわかりやすく解説 - 原貫太のブログ

 

学園祭で国際協力に関する展示を行う

学園祭は生徒や先生だけではなく、保護者や近隣住民など外部の人がたくさん学校を訪れる機会です。

 

学生が対外的に何かを発表できる機会は少ないので、この学園祭を大いに活用しましょう。

 

国際協力に関するポスターを掲載したり、世界中の様々な問題を解説する展示を行ったりし、同時に募金箱も設置すれば、その取り組み自体が一つの国際協力になります。

 

写真展を開催するのもありですね。例えばフォトグラファーの人に写真を提供してもらい、そのフォトグラファーのために寄付を集めるなどもありです。

 

僕自身は過去、高校生にストリートチルドレンの写真を提供したことがあります。興味ある人がいれば写真提供の協力をするので、お問い合わせから気軽に連絡をください。

 

学校の職員室に募金箱を置かせてもらう

これは主に中学生や高校生ができることです。国際協力に取り組む団体の募金箱を職員室に置かせてもらいましょう。

 

廊下や図書室など、生徒がたくさん通る場所に設置するのもいいですが、国際協力に寄付ができるほど経済的に余裕のある学生は少ないと思います。

 

ある程度の金額を集めたいなら、職員室に募金箱を設置して、(お金のある)大人の先生たちから寄付を集めましょう。

 

その際、ただ募金箱を設置するのではなく、その団体の活動内容がわかるパンフレットやチラシなども一緒に置いておきましょう。

 

先生の意識が変わり、国際協力に興味を持つ先生が増えたら、例えば国際協力に関係のある特別講座が開講されたり、先ほど紹介した「国際協力のプロを講演会に呼ぶ」にも繋がりやすくなります。

 

国際協力に取り組むNPOに問い合わせれば、専用の募金箱を使わせてくれたり、活動概要がわかるパンフレットも送ってくれるはずです。関心ある問題に取り組むNPOのホームページをチェックし、問い合わせてみましょう。

 

国際協力に興味のある学生を応援したいNPOは多いため、協力してくれる団体がほとんどのはずです。

 

毎日の消費行動を改める

国際協力 できること

フェアトレード商品のチョコレートを購入したことはありますか?

 

これ、実はめちゃくちゃ大事です。個人的には海外で国際協力に携わるより、ずっと大事だと思います。

 

例えばフェアトレード商品やエシカル商品など、人権や環境、途上国の労働環境に配慮した商品を積極的に購入しましょう。毎日の消費行動を改めることも、学生にできる国際協力の一つです。

 

安く売られているチョコレートの背景には、ガーナのカカオ農園で児童労働をしている子供たちがいる。大量に生産されるファストファッションの背景には、インドやバングラデシュの劣悪な環境の縫製工場で、強制労働させられている人たちがいる。

 

国際協力に関心がある人なら、こんな話を聞いたことある人は多いのではないでしょうか?

 

例えばアフリカで起きている内戦の原因は、決してアフリカの中だけにあるのではありません。

 

先進国に暮らす私たちの何気ない日々の消費が、アフリカの内戦を引き起こしていることがあります。

 

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アフリカの紛争がなくならない原因は?元NGO職員がわかりやすく解説します

 

何気ない無意識の消費行動が、遠くの誰かを傷つけている。僕も初めて知った時はショックでしたが、残念ながらグローバル化が進んだ現在の世界では、こういった事例はたくさんあります。

 

自分の目の前にある商品が、どこで、誰によって、どのように作られ、どのようにして目の前に運ばれてきたのか考えてみる。

 

少しくらい高いお金を出しても、環境や人権に配慮したフェアトレード商品やエシカル商品を購入してみる。

 

何か買い物をする時、このようなことを少し意識するだけでも、問題を根本的に解決することに繋がります。

 

海外で行う支援活動を「対症療法の国際協力」とするなら、消費行動を変えるのは「原因療法の国際協力」と言えますね。

 

夏休みにスタディツアーに参加する

高校生ができる国際協力

原貫太が初めて参加したスタディツアーの様子

 

長期休みを利用し、発展途上国を訪問するスタディツアーに参加してみましょう。できれば休みの期間が長い夏休みがいいですね。

 

将来的に国際協力に関わりたい学生は、できる限り早く、一度は発展途上国の現場を見てみることをおすすめします。

 

僕自身は大学一年生で初めてフィリピンを訪問するスタディツアーに参加しましたが、自分の目で実際に現地の様子を見てみると、国際協力に対する想いも強くなります。

 

また、日本で国際協力に関する様々なアクションを起こす際にも、実際に一度現地に行った経験があると説得力が増すので、周りに対する影響力も大きくなります。「中途半端に国際協力をやりたいわけではない」という姿勢が周りの大人に伝わりますしね。

 

スタディツアーは旅行会社が主催しているものより、NPOや個人が主催しているものをおすすめします。値段が相対的に安いことも理由ですが、それ以外にも

 

  1. 参加費がNPOの活動費になり、NPOの応援になる
  2. 普段から国際協力に取り組んでいる人たちが主催しているので、より深く国際協力を学べる
  3. 現地との距離感が近い

 

などが挙げられます。

 

Googleで「発展途上国 スタディツアー」と調べれば様々な候補が出てきますが、もし僕が主催するウガンダのスタディツアーに興味ある方はお問い合わせフォームから連絡をください。

 

国際協力NGOでインターンをする

国際協力 できること

ウガンダで紙芝居を使った公衆衛生啓発に取り組む原貫太

 

時間的に余裕のある人は、国際協力NGOでインターンをやってみましょう。『お金』の代わりに『時間』を寄付すると考えてください。

 

NGOでインターンを経験すれば、NGOの人たちが普段どのような仕事をしているのか、NGOの実態を知ることもできます。

 

ちなみにインターンを経てからNGO職員になるというのは、NGOに就職するための一つのルートでもあります。

 

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NGOに就職するには?新卒・中途で就職する方法から必要なスキルまで解説!

 

一般的なインターンの場合、仕事内容は簡単な事務作業が中心になりますが、自分の取り組んでいる仕事が間接的に海外の問題解決に繋がりますし、スタッフ限定のスタディツアーなどで事業地訪問できる可能性もあります

 

ちなみに僕は学生の時、国際協力NGOテラ・ルネッサンスのインターンとしてアフリカで活動しています。その経験を『世界を無視しない大人になるために 僕がアフリカで見た本当の国際支援』という本の中で書きました。

 

NGOの活動は、どんな感じなのか?どうすれば学生が国際協力に携わることができるのか?気になる方は、ぜひこちらの本も読んでみてください。

世界を無視しない大人になるために【少女兵との出会い - 第一章まで無料公開】

 

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NGOでインターンするなら、どう団体を選ぶべき?4つの判断基準を紹介します - 原貫太のブログ

 

国際協力団体に寄付をする

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国際協力団体に継続寄付をすることも、日本でできることの一つ

 

経済的に余裕のある学生は、国際協力に取り組むNGOに寄付をしましょう。できれば一回きりで終わってしまうのではなく、継続的に寄付することが大切です。

 

ほとんどの国際協力NGOでは、月額制のマンスリーサポーターが用意されています。たいていは毎月1000円からサポーターになることが可能です。

 

マンスリーサポーターとして継続的に寄付をしていると、NGOから定期的に

 

  • あなたの寄付でこれだけの国際協力活動ができました
  • あなたの寄付でこれだけの問題が解決されました

 

など、メールや報告書で活動レポートが送られてきます。一回寄付をして終わりにしてしまうのではなく、国際協力に関心を持ち続けるためにも、マンスリーサポーターになることをおすすめします。

 

僕のブログでは、発展途上国の子供たちを支援し、手紙のやり取りなどを通じながらその子の成長を見守る「チャイルドスポンサーシップ」も紹介しています。国際協力NGOのワールドビジョンが運営するマンスリーサポーターです。

 

チャイルドスポンサーシップは月額4500円と、一般的なマンスリーサポーターに比べると高額ですが、ただの寄付よりも一歩進んだ形でできることをやってみたい方はご検討ください。

チャイルドスポンサーシップの評判は?国際協力のプロが解説【結論うさんくさくない】 - 原貫太のブログ

 

さいごに

学生ができる国際協力を10個紹介しました。

 

途上国の現場に出ることはできなくても、日本にいながら国際協力に関わることは可能です。

 

無理のない範囲で、身近なできることから取り組んでみてくださいね。

 

【国際協力に携わる方法、一緒に考えませんか?】

「国際協力に興味があるけど、どのように携わればいいかわからない…」

「国際協力やSDGsに興味あるけど、身近に語り合える仲間がいない…」

 

こんな悩みを解決するために、国際協力や社会問題に特化したオンラインコミュニティを運営しています。

 

自宅にいながらスマホ一台で参加できますので、少しでも興味ある方は公式ホームページをご覧ください。

peraichi.com