フリーランス国際協力師の原貫太(@kantahara)です。この記事ではナミビア旅行者向けに、記事執筆時の最新情報(最終更新は2020年2月8日)を含むナミビアの治安や旅行者が現地で気をつけるべきことを解説します。
…が、僕はナミビアを旅行したことがありません。なので今回は、青年海外協力隊としてナミビアで活動している岩塚善哉さんに寄稿してもらいました。
お楽しみください!
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みなさん、こんにちは!青年海外協力隊の岩塚善哉(@Jollyoshi)と申します。
現在私はナミビアの北西部オカハオに滞在し、小学校教育に携わっています。今回はナミビアを旅行する日本人向けに、現地在住者の視点からナミビアの治安を解説します!
▼岩塚さんのブログはこちら
okahaocircuitoffice.hatenablog.com
- ナミビアの治安、外務省が発する情報は?
- ナミビアの首都ウィントフックの治安は?
- スワコップムンド・ウォルビスベイの治安は?
- オプウォの治安は?
- 2020年ナミビアの最新治安情報
- ナミビア旅行中は意識しよう。5つの安全対策
- ナミビアを旅行するなら海外旅行傷害保険を準備しよう
- さいごに
ナミビアの治安、外務省が発する情報は?
ナミビアは政治的に安定しており、治安も比較的良いとされています。しかし、高い失業率や貧困等の社会・経済的な背景から、近年は軽犯罪が増加傾向にあります。
外務省の海外安全ホームページに記載されている内容からは、ナミビアのほとんどの地域で危険とされている州はありません。
海外安全ホームページより引用
唯一「十分注意してください。(レベル1)」とされているのは、カプリピ回廊と言われるザンベジ州です。ボツワナ、ジンバブエ、ザンビアが隣接しているため、外国からの流入が多く、窃盗や自動車盗難、麻薬使用、違法銃器所持などの犯罪が発生しています。
2018年に発生した犯罪の多くは金品目的で、外国人観光客が路上強盗被害に遭う事件も発生しています。
暴力事件は飲酒時に多く発生しているため、ローカル酒場などには行かないほうが良いです。特に貧困層が多く居住する地域(タウンシップ)にはできるだけ近付かないことが大切ですね。
ナミビアの首都ウィントフックの治安は?
ナミビアの治安は比較的良いと言われていますが、首都ウィントフックは他の地域に比べて犯罪が多いです。数年前にナミビア在住の日本人がナイフを突きつけられて、携帯電話と財布を盗まれる事件が起きたと聞きました。
また、強盗はATM付近での犯行が多いため、周りを確認してからお金をおろすようにしましょう。スキミングの犯罪もあるので、暗証番号は隠しながら押してください。
外務省が出している治安情報では、危険情報が出ていません。しかし、近年のナミビアでは軽犯罪が増加しています。外国人というだけで声を掛けられることもあります。
日が暮れてからは外を出歩かないこと、できるだけ人通りの少ないところは歩かないなどの対策をしましょう。
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スワコップムンド・ウォルビスベイの治安は?
ナミビアがドイツの植民地だった時代の名残を残し、美しい街並みが続く海辺の街スワコップムンド。ヨーロッパの観光客にとても人気があります。
スワコップムンドでの私の経験ですが、携帯を出していたところ、知らない人が手を出して携帯を取られそうになったことがありました。ナミビア旅行中は歩きスマホをしない、できるだけ携帯は出さない方がいいです。
レンタカーを利用する旅行者が増えてきたことで、車を狙った犯罪も増えています。ウォルビスベイ付近にて、車に生卵を投げつけられ、車を降りたところで狙われる事件が起きています。
万が一卵を投げつけられたら、ワイパーを使うと余計に前が見えなくなってしまいます。ワイパーは使わずに、遠くに離れた後きれいにしましょう。また、車上狙いも発生しているため、車から離れる際は必ず施錠してください。
オプウォの治安は?
世界一美しいと言われたこともあるヒンバ族が暮らすナミビア北部のオプウォ。ウィントフックから距離があり、ここまで行くのが大変です。そこまでの道のりで交通事故に注意しなければいけません。
「コンビ」と呼ばれるミニバスに乗るのであれば、万が一の事故に備え、できるだけ前の方は座席は避け、シートベルトを締めるようにましょう。レンタカーを使う場合、ナミビアでは車の追い越しが多いため、対向車に注意しなければなりません。
オプウォ街の中心地からすぐ近くにはタウンシップが多くあり、歩いていると声を必ず掛けられ、酔っ払いにしつこく声を掛けられることもあります。早歩きをするなど、応答せず興味がないことを示しましょう。
2020年ナミビアの最新治安情報
最近のナミビアは旅行者が増加傾向にあり、首都ウィントフックにおいて外国人旅行者に対する犯罪が増加しています。以下は在ナミビア日本国大使館から共有された情報です。
当地警察の旅行者専用窓口担当者によれば,ウィントフック市内の犯罪被害の報告件数は、2018年12月と2019年12月を比較すると約2倍,2019年1月と2020年1月を比較すると4倍以上増加しているとの由です。
なお、2019年の情報にはなりますが、以下3件はすべて日本人が被害者となっています。
クレジットカードの盗難
2019年3月ウィントフックにて、ATM利用中にクレジットカードを盗まれ、不正利用される事件が起きています。
ATMが詰まるように仕掛けられており、暗証番号を押した後、ATMの操作を教えるふりをして声を掛けられます。注意を引き付けて、店員に説明をしている間に別の共犯者がクレジットカードを持っていってしまうという集団犯行です。
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携帯電話の盗難
2019年3月ウィントフックにて、ショッピングモール近辺の道を歩いている際に見知らぬナミビア人2人組に声を掛けられ、首から掛けていたバッグに入っていた携帯電話を盗まれました。
路上強盗致傷事件
2019年3月ウィントフックにて、路上強盗事件が起こっています。旅行者のポケットをナイフで切りつけ、旅券、現金、携帯電話、クレジットカードなどを強奪され、5針を縫うケガを負ったとの情報が入ってきています。
最後に、ナミビアでは犯罪の分布が変わる月があります。12月です。
ほとんどの人が休暇に入るため、ウィントフックにいた人たちが地方に分散するため、普段は犯罪が少ない地域でも犯罪が増える傾向にあります。私の住む町でも、12月は目の前で現金の入ったバッグを盗まれるという事件がありました。
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ナミビア旅行中は意識しよう。5つの安全対策
ナミビアは観光地が多く、美しい自然や文化がたくさんあります。基本的には治安もいいです。
楽しい旅行をするために私が意識して行っていること、定期的に連絡が来る在ナミビア日本大使館からの情報を元に、安全対策を紹介します。
クレジットカードの暗証番号は隠そう!
ナミビアでクレジットカードを使う際、暗証番号を押す時は必ず片方の手で隠しましょう。スキミング対策です。
ちょっと恥ずかしいと最初は思うかもしれませんが、これをするだけで万が一盗まれてしまっても、不正利用が防げます。
外に設置してあるATMは使わない!
ナミビアのATMでお金をおろすときには、できるだけ店の中やショッピングモールの中のATMを使いましょう。外に設置されているATMがありますが、標的にされる可能性が高まります。
またATM利用時には周囲を確認し、不審な人が近くにいないか確認しましょう。
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タクシーはホテルに呼んでもらおう!
ナミビアでは流しのタクシーもたくさん走っていますが、できるだけ使わずホテルまで配車してもらうと良いでしょう。流しのタクシーは金額を高く要求したり、飲酒運転をしたりしていることがあります。
もし乗る際は、流しのタクシーは一区間12$となっています。ホテルから配車する場合は少し割高となりますが、「安心を買う」と思ってください。
万が一乗らなければならないときは、タイヤの減りを見たり、運転手の言動に注視し、不安を感じたら降りましょう。
声を掛けられても応答しない!
声を掛けられても応答しないこと。私は首都ウィントフックなどで外を出かける際には、早歩きをしています。ゆっくり歩いていると狙われやすいとともに、声もかけやすくなるからです。
また、タウンシップは治安が悪いため近付いてはいけません。貧困層はお金を目的に声を掛けてくることが多いです。
万が一の場合は!
万が一ナミビア旅行中に犯罪に巻き込まれてしまった際は、抵抗したり犯人を追いかけたりせず、相手の要求に従ってください。
物は後からでも買うことができます。パスポートなどを悪用するということは少ないと聞きます。金銭目的の場合は、要求する物を渡せば去ってくれると言います。パスポートは服の下に隠しておくと良いでしょう。
ナミビアを旅行するなら海外旅行傷害保険を準備しよう
ここまでナミビアの治安事情と旅行者ができる安全対策を紹介しました。
一方でどんなに用心しながら行動していても、海外旅行に予期せぬハプニングは付き物です。リスクをまったくのゼロにすることは難しい。
だからこそ、日本と同じ治安は期待できないナミビアを旅行する際は海外旅行傷害保険を準備しておきましょう。
旅行中に何かトラブルに巻き込まれ、保険に加入していなかったためにせっかくの思い出が台無しになるのはもったいないですからね。一週間のナミビア旅行なら保険費用は4,000~5,000円が平均的な価格です。
さいごに
基本的にナミビアは治安がいい国ですが、軽犯罪が年々増加しており、日本人旅行者も被害に遭っています。凶悪犯罪は少ないですが、金銭目的の犯罪が多いです。
また、ナミビアは交通事故の多い国でもあります。他のアフリカ諸国に比べると道路は整備されていますが、その分車のスピードを出すことができるため、重大事故も起きています。運転する際には対向車に気を付けましょう。
最後に、ホテルなどの従業員に現地語を教えてもらうといいと思います。ナミビアの公用語は英語ですが、10以上の現地の言語があります。少しでも現地語を覚えておくと何かあったときに役立ちます。また、旅が楽しくなるコツでもあります。
最低限の安全対策をしながら、楽しい旅行にしてくださいね!(岩塚善哉)
【追記】ナミビア旅行の費用を5,000円節約する方法
岩塚さん、ありがとうございました!最後にこのブログの運営者である原貫太から、ちょっとしたトラベルハックをご紹介します。
これは、僕がアフリカに行く時、毎回やっている方法です。
記事の中で岩塚さんは、「日本と同じ治安は期待できないナミビアを旅行するなら海外旅行傷害保険を準備してください」とお伝えしています。
しかし、当然ですが保険費用が加わるため、その分旅費は高くなってしまいます。例えば一週間のナミビア旅行なら、5,000円くらいがかかるみたいですね。
できることなら旅行保険には入らず、少しでも旅費を浮かせたいですよね。もし帰国するまで何も問題が起きなければ、支払った保険代は正直もったいない気もしてしまいます…。
でも、行き先はアフリカのナミビアです。比較的治安が良いとはいえ、現地で何が起きるか分かりません。安心材料としても何らかの保険は絶対あった方がいいです。
保険費用を節約したい人は海外旅行傷害保険が付帯されるクレジットカードをナミビアに持っていきましょう。中でもおすすめなのがEPOSカードです。
※なお、盗難やATM吸い込み被害、また一時的な利用不可になる可能性を考慮し、海外旅行には2枚以上のクレジットカードを持っていくのが鉄則です。2枚目、3枚目のクレジットカードとしてもEPOSカードをご検討ください。
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