フリーランス国際協力師の原貫太(@kantahara)です。日本とアフリカを3カ月ごとに往復しながら、国際協力を仕事にしています。
この記事ではアフリカを旅行する人向けに、一週間のアフリカ旅行に必要な費用を
- 出発前の準備費用(ビザ・予防接種・航空券)
- 旅行中の費用(宿泊費・交通費・食費)
の二つにわけて紹介しています。後半部分ではアフリカ旅行にかかる費用を節約する4つの裏技も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
こちらの記事もよく読まれています➡アフリカ旅行の持ち物リスト39選【必需品から隠れた便利グッズまで】 - 原貫太のブログ
アフリカ旅行、出発前の準備費用は?
アフリカ旅行の準備費用①ビザ
日本人がアフリカを旅行するためには、ほとんどの国でビザ(査証)が必要です。アフリカ大陸の中でビザが不要な国は54か国中10か国*しかありません。
*南アフリカ、モロッコ、チュニジア、ボツワナ、ナミビア、セネガル、レソト、エスワティニはビザ不要(2020年3月時点)
旅行であれば、基本的にはどの国もシングルエントリービザで大丈夫です。参考までに僕が初めて旅行した東アフリカ(ルワンダ・ウガンダ・ケニア)を例に紹介しておくと、ビザ費用はこんな感じ。
- ルワンダ…30ドル(約3,200円)
- ウガンダ…50ドル(約5,300円)
- ケニア…50ドル(約5,300円)
この3か国を旅行するなら「東アフリカ観光ビザ」もおすすめです。マルチプルエントリービザ(何度でも出入りできるビザ)で値段は12,300円。
ルワンダ→ウガンダ→ケニアなど出入国を繰り返す場合には、東アフリカ観光ビザがいいでしょう。ちなみにアフリカを一人旅するなら、僕はルワンダ・ウガンダ・ケニアの3ヶ国をおすすめします。
その理由は以下の記事で詳しく解説しました➡アフリカ一人旅するなら、おすすめはルワンダ・ウガンダ・ケニアです【理由は4つ】 - 原貫太のブログ
アフリカ旅行の準備費用②予防接種
黄熱ワクチンの費用
日本人がアフリカを旅行する場合、多くの国で入国時に黄熱予防接種証明書の提示が求められます。通称「イエローカード」と呼ばれるものです。
「イエローカードの提示がいらなかった」「賄賂を払ったら潜り抜けられた」といった声もたまに聞きますが、最近はチェックも厳しくなっていますし、万が一黄熱病に感染すると致死率30%~50%とも言われるので、日本で予防接種を受けてから渡航しましょう。
参考までに、僕が利用した国立国際医療研究センター トラベルクリニックで受診すれば証明書交付料を含めて12,117円になります。
【参考】アフリカ旅行者が受けるべきその他の予防接種は?
黄熱ワクチンの予防接種は、旅行者は必須としているアフリカの国が多いです。ただ、その他の予防接種は基本的には”推奨”になります。
アフリカを長期旅行する人なら、例えば
- A型肝炎
- B型肝炎
- 狂犬病
- 破傷風
- 腸チフス
あたりの予防接種が推奨されています。僕が初めてアフリカを旅行した時は、AB型肝炎・狂犬病の二つを受けました。学生なら先ほど紹介した「国立国際医療研究センター トラベルクリニック」で受けると約2割安くなります。
「健康はお金で買うべき」と言われるため、不安な人は接種してから旅行しましょう。とはいえ1週間の旅行なら、そこまで心配する必要はありません。
アフリカ旅行の準備費用③海外旅行傷害保険
アフリカの多くの国では、日本のような治安は期待できません。旅行者であればスリや窃盗、交通事故に用心しましょう。
健康をお金で買ったら、安全もお金で買ってください。これからアフリカを旅行する人は、出発前に海外旅行傷害保険を必ず準備しましょう。プランや保険内容、渡航先の国にもよりますが、1週間のアフリカ旅行なら5,000円~10,000円かかります。
後半部分でも解説しますが、クレジットカード付帯の海外旅行傷害保険を利用することで保険費用を節約する方法もあります。
アフリカでクレジットカードは使える?VISA以外はダメなの?NGO職員が解説 - 原貫太のブログ
アフリカ旅行の準備費用④航空券
アフリカ旅行で一番のネックになるのが、往復航空券の費用。でも、東アフリカ行きの航空券は意外と安いです。
僕はアフリカ旅行ではよく、エチオピア航空を使っています。僕が滞在するウガンダの場合は往復15万円前後で購入することができます。比較的安いですよね。
エチオピア航空はLCCではなく普通の国際線なので、機内サービスも他の航空会社と基本的には同じです。エチオピア航空の搭乗記はこちらの記事をご覧ください➡エチオピア航空の評判を2回使った人が写真付きで解説 成田~香港~アディスアベバ - 原貫太のブログ
アフリカ旅行中に必要な費用は?
ここからはアフリカを旅行している間に必要な費用です。旅行先の国にもよりますが、ローカルな生活を楽しみたい人なら、それほど費用にバラつきはないはずです。
アフリカ旅行中の費用①宿泊費
初めてのアフリカ旅行は一人旅、かつ当時はまだ学生でした。ある程度のセキュリティが確保されていればOKと考え、ホテルの値段はとにかく抑えましたね。一泊10ドルの安宿に泊まっていました。
その後アフリカを旅行する際は、よくAirbnbを利用しています。アフリカでも国によってはAirbnbが普及しているので、現地の人と交流したい方はAirbnbを利用するのも面白いと思います。
※まだAirbnbのアカウントを持っていない人はこちらから登録すると初回旅行が3,700円オフになるクーポンが貰えます。
出発前にネットからホテルを予約しておこう
現地に到着してからホテルを探すのではなく、出発前にネットで予約を済ませ、住所もスマホのメモ帳に控えておきましょう。夜になってもホテルが見つからず、大きなカバンを持ちながら街をぶらついていたら超危険ですからね。
エクスペディアなどの予約サイトを利用すれば、評価の数からそのホテルの信用性やセキュリティ、周辺の治安情報を確認できます。既に宿泊したことがある旅行者の口コミもチェックしておきましょう。
ホテルのネット環境が不安なら海外Wi-Fiレンタルがおすすめ
アフリカのホテルでは、
- Wi-Fiが壊れており、ネットに繋がらない。
- ネットには繋がるけど、スピードが遅すぎる。
といったことが頻繁にあります。これ、かなりストレスです。家族と連絡が取れない、明日の予定を立てられない、YouTubeが観られないので夜が暇…など。
もちろん現地に到着してからSIMカードを購入してもいいのですが、スマホがSIMフリーではない人、英語での手続きが心配な人は日本から海外Wi-Fiレンタル を持って行きましょう。
おすすめはイモトのWiFi 。旅行中も常にネット環境を保ちたい人におすすめです。アフリカでも40以上の国に対応しています。
アフリカ旅行中の費用②交通費
初めてのアフリカ旅行は一人旅だったため、交通費は抑えるために僕はバイクタクシーを頻繁に使っていました。距離にもよりますが、一回30~100円で乗車できます。基本的に乗車前に交渉が必要になります。
ただバイクタクシーは”ヘルメットなし&二人乗り”と危険なため、長距離移動する場合は乗り合いバスを使ってください。
市内でタクシーを利用するのに必要な費用は?
なお、夜間に移動するときは安全を考慮してタクシーを使いましょう。夜間にバイクタクシーや乗り合いバスを利用すると、スリやひったくりに遭う危険性があります。
最近はアフリカでもUberを利用できる国が増えてきました。僕が暮らしているウガンダ在住の日本人は、夜間に移動するときはみんなUberを使っていますね。
これも距離によりますが、ウガンダの場合は日本のUber(タクシー)の10分の1程度の費用しかかかりません。旅行先の国でUberが利用可能かチェックし、使えるなら出発までにアプリをダウンロードしておきましょう。こちらのリンクからアカウント登録できます。
ちなみにタクシーをハイヤーする場合は、車種にもよりますが、一日50~100ドル+ガソリン代がかかります。
アフリカ旅行中の費用③食費
アフリカ旅行でありがたいのが食費の安さです。初めてアフリカを旅行した時、僕は物価の超高いニューヨークから飛んだこともあって、その格差に大きな衝撃を覚えました。
ローカルレストランなら、150~200円で十分にお腹いっぱいになります。ビールも500mlが一本90円程度。最高ですね!
もちろん高級レストランに足を運ぶとなれば別ですが、アフリカ旅行なら食費は一日1000円用意しておけば十分です。
ウガンダを旅行する人向けに「ウガンダを観光する人向けに6日間プランを現地在住者が作ったよ」という記事も書いているので、これからウガンダに行きたい人はぜひ読んでみてください。
アフリカ旅行の費用を節約する4つの方法
ここからは、アフリカを旅行する人ができる旅費の節約方法を紹介します。
アフリカ旅行の航空券費用を節約する方法
アフリカ行きの航空券を5万円以上安くゲットする方法です。今回は例として日本⇔ウガンダの航空券を、また航空券予約サイトはSurpriceを使用します。
※スカイスキャナーで検索するとさらに安い金額が出てくることもありますが、海外のサイトで日本語の対応窓口がない場合が多いです。SurpriceはHISが運営するサイトのため日本語対応があり、かつ日本語のサイトでは安さでは常にトップに入っているため、こちらをおすすめします。
日本⇔ウガンダで航空券を探すと152,820円がかかります。
出発日を2019年10月21日、帰国日を10月28日に設定して検索(検索日は2019年9月23日)
その一方で、
- 日本⇔タイ
- タイ⇔ウガンダ
とわけて航空券を探すと、合計金額は111,046円になります。
日本⇔タイの航空券 の検索結果
タイ⇔ウガンダの検索結果
なぜこんなことが可能になるのか?簡単に言うと、成田・羽田よりもタイの国際空港の方が圧倒的に大きく、いろんな便が飛んでいるからです。
その代わり、一度タイに入国するほか、
- 日本⇔タイはバンコクのドンムアン空港発着
- タイ⇔ウガンダはバンコクのスワンナプーム国際空港発着
になるので、空港間移動が必要になります。その点だけご注意ください。
とはいえ、観光目的で滞在が30日間以内ならタイ入国にビザは必要ありませんし、空港間にはシャトルバスも運行されているため、難しいことはありません。僕自身はアフリカに行く前に、軽くタイ旅行を楽しむこともあります。
この方法は、ウガンダ以外のアフリカ諸国を旅行する時にも使えるはずです。時間に余裕はあるけどお金は少しでも節約したい方(特に学生さん)、ぜひこの方法をお試しください。
アフリカ旅行の海外旅行保険費用を節約する方法
記事の中で、日本のような治安は期待できないアフリカを旅行するなら、海外旅行傷害保険は必須とお伝えしました。
しかし、当然ですが保険費用が加わるため、その分旅費は高くなってしまいます。一週間のアフリカ旅行なら、最低でも5,000円くらいはかかりますね。
できることなら保険には入らず、少しでも旅費を浮かせたいですよね。もし帰国するまで何も問題が起きなければ、支払った保険代は正直もったいない気もしてしまう…。
でも、行き先はアフリカです。現地で何が起きるか分かりませんから、安心材料としても何らかの保険には絶対に加入してください。
ということで、保険費用を節約したい人は海外旅行傷害保険が付帯されるクレジットカードをアフリカに持っていきましょう。中でも一番おすすめなのがEPOSカードです。
※なお、盗難やATM吸い込み被害、また一時的な利用不可になる可能性を考慮し、海外旅行には2枚以上のクレジットカードを持っていくのが鉄則です。2枚目、3枚目のクレジットカードとしてもEPOSカードをご検討ください。
アフリカ旅行の予防接種費用を節約する方法
先ほどアフリカを旅行する人には
- A型肝炎
- B型肝炎
- 狂犬病
- 破傷風
- 腸チフス
などの予防接種が推奨されていると書きました。ちなみに僕自身は、初めてアフリカを旅行する前にはA・B型肝炎と狂犬病の予防接種を受けています。
ただ、これら感染症の予防接種を日本で受けると、金額がかなり高いです。なぜなら、需要が少ないから。
A・B型肝炎は抗体を作るために複数回接種する必要があるのですが、たしか僕は10万円以上が必要だったと思います。
その一方で、アフリカでは感染症予防接種の需要が大きく、物価も安いことから、種類によっては激安で予防接種を受けられます。国や感染症の種類にもよりますが、日本の10分の1程度の値段です。
僕の友人はアフリカ旅行中に怪我をした時、病院に行ったら破傷風の予防接種を無料で受けることができました。日本のトラベルクリニックで予防接種を受けたら、3500円程度はかかりますからね。
これこそ裏技ではありますが、旅費を節約したい方はアフリカに到着してから、現地の病院で予防接種を受けるのもありです。もしくは航空券代を安くするためにもタイを経由し、タイで予防接種を受ける人もいますね。
ただ、アフリカをはじめ海外には医療環境が発達していない国も多いため、事前に渡航先の医療事情は調べるようにしてください。あくまでも、自己責任でお願いします。
アフリカ旅行のネット費用を節約する方法
アフリカ旅行中のインターネット費用を節約したい人は、
- SIMフリーのスマホを用意する
- 現地でSIMカードを買う
の二つをやりましょう。
1週間程度のアフリカ旅行なら、先ほど紹介したように日本からイモトのWiFi を持っていってもいいと思いますが、例えばウガンダの場合は一日1,580円がかかります。1週間なら1万円以上が必要です。
なので出発前にSIMフリーのスマホを用意し、ウガンダに着いたら街中の携帯ショップでSIMカードを購入しましょう。
もし自分のスマホがSIMフリーでない場合は、出発までに各種携帯ショップでSIMロック解除をしておくか、アフリカ旅行用にSIMフリーの安いスマホを用意しておきましょう。
アフリカではスマホの盗難は頻発に起きているので、二台持ちをすれば盗難対策にもなりますね。ちなみに僕はHUAWEIを使っています。
ウガンダの場合は、現地のSIMカードを使えば一週間分のインターネット費用(20GB)は約1500円です。現地で手続きが必要になりますが、とにかく旅費を節約したい人はこの方法をやりましょう。
アフリカ旅行の費用を総まとめ
アフリカ旅行の費用をザックリまとめると、こんな感じがベースになります。
- ビザ…12,300円(東アフリカ観光ビザの場合)
- 予防接種…35,000円(黄熱ワクチン+推奨の予防接種を一つ受けた場合)
- 海外旅行保険…10,000円
- 航空券…150,000円
- 宿泊費…1,000円×6泊
- 交通費…1,000円×7日(ただしタクシーをハイヤーしたら一日10000円程度が必要)
- 食費…1,000円×7日
- インターネット費用…1500円
合計…228,500円
渡航先にもよりますが、1週間かつ節約を意識したアフリカ旅行なら、予算20万円前後で計画可能だと思います。ただ、最近は航空券の値段も高くなっているため、プラス2~3万円は見込んでおきましょう。
とはいえ、後半部分で紹介した旅費節約の方法を実践すれば、海外旅行保険や航空券の費用は抑えることが可能です。ぜひ参考にしてください。
ちなみに僕自身もウガンダ行きのスタディツアーを運営していますので、興味のある方はお問い合わせよりご連絡ください。
アフリカを旅行する予定のある方は、以下の記事もあわせてお読みください。
➡アフリカ旅行の持ち物リスト39選【必需品から隠れた便利グッズまで】 - 原貫太のブログ
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