大学卒業後の進路は、就職するのがあたりまえ。そんな社会の風潮に僕は違和感を覚えます。就職以外の道を選ぶ人が、もっと増えてもいいはずです。
フリーランス国際協力師の原貫太(@kantahara)です。僕は大学在学中にNPO法人を起業し、その後フリーランスに転向するという異色のキャリアを歩んでいます。
就職以外の道には、どんな選択肢があるのか?全部で4つまとめました。
大学卒業後の進路は就職があたりまえ?
それぞれの選択肢を紹介する前に、どうしても言っておきたいことがあります。それは、大学を卒業したら就職するのがあたりまえという、社会の雰囲気に対する違和感です。
僕は大学在学中に起業したため、人生で一度も就職したことがありません。リクルートスーツと普通のスーツの違いすらわからない人間です。
周りの友人は99%、就職活動をしていました。早稲田大学に通っていたこともあり、就活説明会やセミナーの情報はメールでたくさん来ましたね。「その個人情報、どこからゲットしたんや?!」と何回思ったことか…。
でも、「大学を卒業したらストレートで就職するのがあたりまえ」という社会の雰囲気に、僕は違和感を覚えます。就職は卒業後の進路を決める上で、選択肢の一つに過ぎません。就職以外の進路も、もっとスタンダードになっていいと思うのです。
社会からの同調圧力が、若者の可能性を潰しているように思います。もし就職活動が辛いという人がいたら、以下の記事もぜひ読んでみてください。
➡就活が辛いなら就職以外の道に進んだって別にいいじゃないか - 原貫太のブログ
大学卒業後の進路、就職以外の道はこの4つ
就職以外の道には、以下のような選択肢があります。
- 起業する
- ギャップイヤーを取る
- 企業やNPOでインターンをする
- フリーランスになる
起業する
大学卒業後の進路、一つ目は起業です。この10年で起業のハードルは大きく下がりました。
「起業には大金が必要になる」と考えている人もいるかもしれませんが、株式会社の設立は最低でも以下の21万円があれば可能です。
- 定款に貼る収入印紙代…4万円
- 定款の認証のために公証人に払う手数料…5万円
- 定款の謄本手数料(登記)…約2,000円
- 登録免許税(登記)…15万円
実際は事務所の賃貸料や人件費など、必要経費がさらにかかります。でも、最近はシェアオフィスやリモートワークが普及し、経費はいくらでも抑えられますよね。
僕は大学在学中にNPOを起業しましたが、近年はNPO法が改正されたり、NPOを設立するための支援団体が多数できたりと、NPOの起業もそこまで難しくはありません。
また、プログラミングの知識がある人なら、数名が集まってアプリを開発して起業する道など、「まずは小さく起業してみる」ことも可能です。
就職以外にある卒業後の進路として、これから起業は今以上に普及していきます。僕は在学中に個人事業主としても起業したのですが、学生が起業する方法は以下の記事で解説しました。
➡大学生が起業する方法 法人起業と個人事業主、2つの方法を紹介 - 原貫太のブログ
ギャップイヤーを取る
大学卒業後の進路、二つ目はギャップイヤーを取ることです。
ギャップ・イヤー(英: gap year)とは、高等学校卒業から大学への入学、あるいは大学卒業から大学院への進学までの期間のこと。英語圏の大学の中には入試から入学までの期間をあえて長く設定して(初夏卒業・秋入学)、その間に大学では得られない経験をすることが推奨されている。
この時期にアルバイトなどをして今後の勉学のための資金を貯める人も多い一方で、外国に渡航してワーキング・ホリデーを過ごしたり、語学留学したり、あるいはボランティア活動に参加する人も多い。(wikipedia「ギャップイヤー」より引用)
基本的には「高校→大学」「大学→大学院」と進学間にある期間をギャップイヤーと言うのですが、「大学卒業→就職」までの期間を指すという意味で、ここでは広い意味でのギャップイヤーとしています。
あまり知られていませんが、新卒扱いは大学卒業から数年間有効になる場合があります。実際に2010年には、厚生労働省から「大学卒業後3年以内は新卒として扱うこと」という通達も出されています。
2012年には、卒業後3年間は「新卒扱い」として、新卒枠で応募を受け付けていた企業は採用を予定している企業全体の58%ほどでしたが、2015年には66%まで増えています。実際に内定を出した企業も、2015年度には14.2%となっています。(「いつまでが新卒扱い? 既卒の学生が企業に就職するための方法」より引用)
つまり、大学を卒業したら一年間のギャップイヤーをとり、海外を旅したり、インターンの経験を積んだりして、その後から就職活動をしても「新卒」として扱われる場合があるのです。
面接で人事官から「卒業後の一年間は何をしていたのですか?」と訊かれるかもしれません。もしかしたら「上の世代」はギャップイヤーという言葉を知らず、「一年間ふらふらしていた若者」と思われるかもしれません。
でも、ギャップイヤーの目的を自分の中でしっかりと考え、スキルや経験を磨くための一年間にすれば、それは「強み」に変わるはずです。大学卒業後の進路として、ギャップイヤーを取ってみてはいかがでしょうか。
企業やNPOでインターンをする
「大学生の時は学生団体で広報を担当していました」「アルバイトで塾講師をしていました」「短期インターンで営業スキルを学びました」
そんなことを言っても、やはりプロとして働く人から見れば、大学を卒業したばかりの人の知識やスキル、経験なんて大したレベルではありません。
卒業後すぐに就職をしてしまうのではなく、企業やNPOでインターンするのも一つの選択肢です。学生団体やアルバイトとは違う、より高いレベルのスキルや知識を得られるし、そこでできたコネクションを活用し、インターン先に就職する可能性も期待できます。
例えばNPOの場合、新卒採用している組織は稀です。それでもインターンとして一年間働けば、翌年には即戦力として採用される可能性はあるでしょう。なぜなら、NPOはその団体に必要な知識やスキルを持ち、何よりもビジョンやミッションが浸透している人間を優先的に採用したいからです。
卒業後の進路として、すぐに就職するのではなく、まずは企業やNPOでインターンをするのも面白い生き方です。
フリーランスになる
スキルがある人なら、大学卒業後の進路として就職ではなくフリーランスになることも可能です。
最近ではクラウドワークス など、クラウドソーシングのプラットフォームも発展し、フリーランスとして生きていくためのハードルも下がりました。ちなみにですが、AIやロボットの進化によって労働環境が大きく変化し、アメリカでは2020年までに労働人口の半分がフリーランスになると予想されています。
今後フリーランスとして働く道を選ぶ人もさらに増えていくでしょう。
例えば文章を書くのが上手い人やデザインのスキルがある人は、クラウドワークスに登録してすぐに受注することも不可能ではありません。主婦の方でもクラウドソーシングを活用し、月に10~20万円の収入がある人もいるらしいです。
最初はほとんど稼げないかもしれませんが、在学中からこういったサイトに登録し仕事をこなしていれば、少しずつフリーランスとして働く感覚も掴めるでしょう。仮に就職をしたとしても、副業として継続することも可能です。
クラウドワークス には
といった、学生でも受注できる仕事があります。自宅や図書館でコツコツ続け、中にはクラウドワークスだけでバイト以上に稼げるようになる大学生もいるくらいです。
大学卒業後の進路としてフリーランスの道に興味がある人は、クラウドワークス に登録し、自分だったらどんな仕事が受注できそうか調べてみましょう。会員登録は無料です。
なお、学生がアルバイト以外の方法でお金を稼ぐ7つの方法を以下の記事で解説したので、興味のある方はあわせてチェックしてみてください。
➡大学生がバイト以外でお金を稼ぐ7つの方法【就職したくない大学生向け】 - 原貫太のブログ
就職以外の道をまとめると…
就職以外の道をまとめると、
- 起業する…年々、法人起業のハードルは低くなっている。まずは任意団体でも構わない。
- ギャップイヤーを取る…一年間海外を旅したり、インターンをしたりする。経験を積んだ上で、自分が本当にやりたい仕事を考えられる。
- 企業やNPOでインターンをする…インターンを通じてできたコネクションを活用し、そこで働き続ける可能性も期待できる。
- フリーランスになる…クラウドワークス などを活用すれば仕事を受注できる。
起業やフリーランスといった就職以外の道に進みたい人が、そのために今から何をやっておくべきか?以下の記事で解説したので、あわせて読んでみてください!
➡就職しない大学生が今からやるべき4つのこと【まずはバイト以外で100円稼ごう】 - 原貫太のブログ