原貫太オフィシャルブログ

アフリカでの国際協力活動から仕事論、情報発信術まで。※本ブログの内容は個人の見解によるものです。

国際協力を仕事にする/国際協力、途上国支援、NPO・NGO関連のおすすめ本

【お知らせ】

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※2017年2月2日追記…本記事では、「国際協力を仕事にしたい」と考えている人に究極オススメな一冊の本を紹介した後、より広く一般的に「国際協力を仕事にしたい/途上国支援やNPO・NGOの活動に関心がある」という人たち向けにオススメ本を紹介しています。

 

以下ではAmazonで販売中の本を紹介しています。Amazonプライム(無料体験を含む)Amazon Studentのいずれかに登録しておくと、毎月対象のKindle本一冊を無料で読むことができます。絶対にお勧め!

 

国際協力=ボランティア?

「国際協力を仕事にしたい。」

 

大学生をはじめ、そう考えている人は最近多い。

 

学生による「国際協力」活動がブームになってから久しい。葉田甲太さん原作の映画『僕たちは世界を変えることができない』がヒットした影響が大きいと言う人もいるが、もちろんそれ以外にも、カンボジアやフィリピンといった東南アジア行きのLCC(格安飛行機)の普及など、そもそもの海外への(経済的な)ハードルが下がったことも、大きな要因だろう。ちなみに、ここで「国際協力」と「 」で括ったのは、国際協力というよりは、国際交流と呼ぶべき活動も多いためだ。

 

一方で、大学生による「国際協力」活動のほとんどは、ボランティアで行われている。「学生(国際協力)団体の「ボランティア志向から事業志向への進化」に関する一考察」で書いたように、「ボランティア志向から事業志向への進化」を意識している学生団体も少なからず存在するだろうが、いずれにせよそのほとんどはボランティア活動だろう。

 

故に、大学生の間は(ボランティアによる)「国際協力」に携わるが、ほとんどの人は3年生の末には引退して、普通に就職活動を行い、国際協力とは無関係の業界に進み社会人になっていく人が多い。私の周りにもそのような友人は多いが、私は度々「どうして大学卒業と共に国際協力を辞めてしまうの?」と声を上げてきた。

 

そして社会人の中には、「昔は世界の紛争や貧困を解決するために何かしたいと思っていたのに、今は仕事に追われてしまっている。どうすれば国際協力をしごとにできるのだろうか?」と疑問に思っている人もいるだろう。

 

「仕事としての国際協力」を知らないのはもったいない 

そもそも、(JICAの新卒採用や青年海外協力隊、一部のコンサルタント会社などを除いて)日本では大学卒業後すぐに国際協力を仕事にできるための受け皿が少ないのも問題だ。

 

また「3年間は一般企業で働いてから(修行してから)国際協力の道に進む」という人もいるだろうが、一方で「十分に給料を貰いながら国際協力を行う」という考え方・概念を知らない人が多いのもまた事実だ。

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photo by Kanta Hara

 

国際協力=無償・無給で働く=ボランティアと考えているがために、「ボランティアでは将来食っていけない…」「原君もいつかは就職するよね?だってボランティアや支援活動(本人は国際協力の意味で言っている)では食べていけないもんね?」と口にしてくる人たちを何度見てきたことか……。

 

ということで、漠然にでも「国際協力に携わりたい。仕事にしたい。」と考えている人は、まず「十分に給料を貰いながら国際協力を行う」という考え方・概念を知った方が良い。実際に国際協力を仕事にするかしないかは個人の判断にせよ、それを知った上で判断を下すのと下さないのとでは、大きく違う。

 

 

そんな人に絶対オススメしたい本が、山本敏晴さん著作『国際協力師になるために』。 

 

山本 敏晴(やまもと としはる)
1965年12月8日生まれ。宮城県仙台市出身。
医師・医学博士・写真家・国際協力師。

1978年、南アフリカを訪れ人種差別に衝撃を受ける。
中学校の頃から途上国を中心に数十か国を訪れ、
一眼レフを片手に各地を撮影した。
一方、途上国を来訪中、
様々な国際協力団体の活動に触れ、
その活動に大きな疑問を持つ。
以後「本当に意味のある国際協力」
について考え続ける。

1990年、東京慈恵会医科大学卒、医師免許取得。
1996年、医学博士取得。
2000年より数々の国際協力団体に所属、
アフリカや中東で医療援助。
2003年より2年間「国境なき医師団」日本理事。
2004年、NPO法人「宇宙船地球号」を創設。

「NPO法人 宇宙船地球号ホームページ」より引用)

 

国際協力師-本当に意味のある国際協力とは? 

私が「国際協力のプロ」を目指そうと最初に思えたきっかけ、この本を読んだことだった。大学2年時に創設した団体は学生"NGO"と名乗ってはいるけれども、活動形式は他学生団体と同じくボランティア。そんな視点で活動していた時に、「プロとして十分に給料を貰いながら国際協力に携わることができる」ということをこの本から(深く)知り、少しずつ将来的なキャリアも考えるようになった。

 

国際協力を行うための専門知識をもち、生活するのに十分な給料を組織からもらい、持続的にプロとして国際協力を行う職業人、すなわち「国際協力師」たちを、一人でも多く育てたいと思い、この本を書いた。(Amazonページの内容紹介より引用)

 

山本さんも「著者からのコメント」で、「最も難しい内容」「国際協力に興味がある人が、まず読む本としては、お勧めいたしません。」と書いており、比較的読みやすい内容の『世界で一番いのちの短い国 シエラレオネの国境なき医師団』『アフガニスタンに住む彼女からあなたへ―望まれる国際協力の形』なども併せておススメされているが、「国際協力」の活動に携わり始めてしばらく経った人、例えば途上国でのフィールド・ワーク経験のある人、大学で国際協力や国際開発を学んでいる人であれば、十分に内容を理解できると私は思う。

 

少なくとも私は、この本を読んで、「仕事として国際協力に携わりたい」という想いを強くすることができた。ぜひ、一人でも多くの人に読んでほしい。

 

そして、国際協力を通じて一緒に世界を良くしていくための、「仲間」になって欲しい。

 

 

 

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国際協力、途上国支援、NPO・NGO関連のおすすめ本

 

『ぼくらのアフリカに戦争がなくならないのはなぜ?』(小川真吾)

 

「アフリカの紛争に関心があります!」という人に、まずオススメしている一冊がこれだ。

 

私も現場で共に活動している、テラ・ルネッサンス理事長小川真吾の著作。アフリカで紛争が無くならない原因は決してアフリカだけにあるのではなく、歴史的背景や先進国の利害と深い関わりがあることを、小川の現場での経験などを踏まえながら、丁寧な筆致で解き明かしていく。きっと、多くの人にとって「目から鱗」であると共に、読了後にはアフリカの紛争をどこか遠くの世界の出来事で終わらすことができず、自分自身に課せられた責任や使命に気づかされるだろう。

 

何よりも、ウガンダ北部がまだ内戦中だった頃から現場に入り、元子ども兵士社会復帰プロジェクトをゼロから立ち上げた彼の言葉は、ひとつ一つの重みが他とは全く違う。私もかれこれ3回は読んだが、読めば読むほど深い納得感/満足感が得られる驚異の一冊だ。

 

『20代からはじめる社会貢献: 400社が支援した「社会起業」とは』(小暮真久)

 

NPO法人「TABLE FOR TWO International」代表小暮真久さん著作。TABLE FOR TWOの圧倒的な魅力は、誰もが問題意識を抱いている「食の不均衡」に対して、極めてシンプルな方法で解決策を示していることだろう。

 

世界人口の70億人のうち、途上国では約10億人もの人々が飢餓や栄養不良に苦しんでいる一方、先進国を中心に約20億人が過食による肥満や生活習慣病に悩んでいる。TABLE FOR TWO(TFT)が示す解決策はシンプルで、社員食堂などで健康を志向した低カロリーの料理を作ってもらい、その代金のうち20円を途上国の学校給食へと支援するというものだ。

 

著者の小暮さんは、マッキンゼーでコンサルタントやビジネスマンとして働いた後に、社会起業家として活躍。「自分のためにお金を使いたくない若者が増えてきている」と言われる今日、アメリカでは社会的事業で生計を立てる社会起業家がいまや当たり前になってきており、2010年には教育系の非営利組織(NPO)「Teach For America(ティーチ・フォー・アメリカ)」がグーグルやアップル、マイクロソフトを抑えて、就職先人気ランキングで全米1位に輝いている。本書『20代からはじめる社会貢献: 400社が支援した「社会起業」とは』では、TFTの活動や小暮さんの人生から、社会起業(家)とは何か、どのような働き方なのかを詳細に学ぶことができる。これからの「仕事」をワクワクさせてくれるオススメの一冊だ。

 

『「国際協力」をやってみませんか? 仕事として、ボランティアで、普段の生活でも』(山本敏晴)

 

国際協力に関心を持ち始めた入門者にお勧めしたい一冊。

 

「いつ」「だれが」「どこで」「何を」「どのように」「なぜ」国際協力をするのか、丁寧な筆致で解説してくれる、『THE 国際協力教科書』とも呼ぶべき一冊。入門者のみならず、この世界の活動をわかりやすく伝えて「仲間」を増やしていくために、既に国際協力畑で長く活動してきた人にとっても体系的に国際協力を学び直す際には勧めだ。

 

『本当の戦争の話をしよう: 世界の「対立」を仕切る』(伊勢崎賢治)

 

最近読んだ本の中では一番面白かった。紛争や平和構築の本当の姿と共に、目まぐるしく変わる国際情勢における日本人の立ち位置を再確認。

 

著者はシエラレオネやアフガニスタンの現場で武装解除をしてきた「紛争屋」伊勢崎賢治さん(東京外国語大学教授)。その言葉には、他の援助関係者や学者とは一味違った重みがある。文量もかなりあるので、読了後はお腹一杯になります。

 

『絶対貧困―世界リアル貧困学講義』(石井光太)

 

バングラデシュでストリートチルドレン問題に取り組んでいた時に、何度も何度も読み返した本。

 

「本当の貧困の姿は現場に行かなければ知ることはできない。読書や机上の勉強では分からない。」と良く言われるが、このルポタージュからはその「リアル」がマジで伝わってくる。「貧困の現場」を良く知る者としても納得できる一冊です。

 

『テキスト国際開発論―貧困をなくすミレニアム開発目標へのアプローチ』(勝間靖編)

 

国際協力の世界へと本格的に関心を持った大学2年時、ボロボロになるまで何度も何度も読み返した本『テキスト国際開発論―貧困をなくすミレニアム開発目標へのアプローチ』。編著は早稲田大学国際学術院アジア太平洋研究科教授の勝間靖先生。

 

2000年に国連加盟国が合意した「ミレニアム開発目標」を軸に、現代の国際社会が抱える主要な問題群を解決するための理論と実践をともに学ぶテキスト。国際機関、援助実施機関、NGOなどでの実務経験をもつ執筆陣が自身の経験もふまえて解説する。(Amazon商品ページより引用)

 

ミレニアム開発目標(MDGs/Millennium Development Goals)は2015年末に終わりを告げ、現在では持続可能な開発目標(SDGs/Sustainable Development Goals)へと移行してはいるが、それでもこの本一冊を読めば、少なくとも開発分野に関しては学生の経験不足はかなり補えるはずだ。ぼくが早い段階で国際協力界隈の人たちと対等な視点で議論できるようになったのは、この本によるところが大きかったと、今思い出して感じる。

 

『国際政治学をつかむ 新版 』(村田 晃嗣, 君塚 直隆, 石川 卓, 栗栖 薫子, 秋山 信将)

 

International Ralations(国際関係論)を専攻するアメリカ留学の出発前に、日本で読みまくっていた『国際政治学をつかむ』

 

複雑な国際政治を冷静に読み解くために。「歴史」「理論」「アクター」「イシュー」という4つの章から、バランスよく国際政治学を学べると好評の入門テキストの新版。近年の国際政治の動きをふまえて、各unitをアップデートし、さらに新unit「科学技術とエネルギー」を追加。(Amazon商品ページより引用)

 

現場での実務に携わりたいと思っている人であっても、マクロな視点から複雑な国際政治学への理解は持っているべき。現場における問題を改善/解決するという「対処療法」だけではなく、そもそも現場で問題が発生しないような社会/世界、そしてそのための仕組みを作っていかなければならない(例えば、紛争によって苦しめられる難民たちを現場で支援するだけではなく、そもそも難民が生まれてしまわないように、紛争が起きない社会/世界を創る)(関連記事→『支援と不条理のジレンマ「変わるべきなのは途上国ではなく先進国」』)。

 

そのためには、市民の考え方や行動を変えるという意味での啓発や政策提言(アドボカシー活動)などの活動があるが、現行の国際政治の在り方やジレンマなどを理解しておくことも、また大切なことだろう。

 

『こうして僕は世界を変えるために一歩を踏み出した』

 

今も昔も変わらぬテラ・ルネッサンス創設者鬼丸さんの純粋な想いが綴られていて、心に残る一冊。未来を決めるのは誰でもなく、自分。

 

「自分が本当にやりたいことは何だろう」「自分が作りたい世界/社会は何だろう」と考えるきっかけを与えてくれ、そして挑戦することの「ワクワク感」を得られる一冊。個人的には、NPO/NGOを立ち上げていくイメージも与えてくれた。

 

『世界を救う7人の日本人 国際貢献の教科書』(池上彰)

 

「仕事として国際協力に携わる」イメージをより明確にするための一番の方法は、やはり「先輩たち」から学ぶことが一番だろう。この本では、国際協力の世界で実務に関わる7人が池上彰さんの視点から紹介されている。

 

緒方貞子氏をはじめ、食、教育、医療、経済などの分野で、途上国を舞台に活躍する熱いプロフェッショナルたちが登場。彼らとの対話を通じ、池上彰が日本の支援の重要性、グローバル社会における途上国でのビジネスチャンスなど、世界の「いま」をわかりやすく解説。(Amazon 商品ページより引用)

 

特に、最終章の「池上彰×緒方貞子(元国連難民高等弁務官)」対談は超読み応えがある。レイアウトなども"とっつき易い"ので、一気に読み切ることができるだろう。

 

『裸でも生きる――25歳女性起業家の号泣戦記』

 

バングラデシュで「途上国発バックブランド」を立ち上げた山口絵里子さんの自伝エッセイ。「こんなスゲェ人がいるのかwww」と、思わず読みながらニヤツイてしまった一冊。「自分だってやれるはず」と背中を押してもらえる一冊。

 

『改訂版 ファンドレイジングが社会を変える (非営利の資金調達を成功させるための原則)』

 

NPO関係者は必読の一冊。ファンドレイジングは「ファン度」を「上げる」ことだとこれまで考えていたが、それよりもさらに深い所まで学ぶことが出来た。僕もファンドレイジングの魅力に憑りつかれてしまいそうです。

 

『非営利団体の資金調達ハンドブック』

 

『ファンドレイジングが社会を変える』では「ファンドレイジング哲学」から「ステップと技」まで幅広く学べる一方で、こちらは「お礼状の書き方」から「寄付者の心理」まで更に細かいことを学べる一冊。NPOのファンドレイジング責任者は手元に置いておくべき必需品ですね。

 

『NPOの法律相談――知っておきたい基礎知識60』

 

法人設立、契約、資金集め、スタッフ管理、事業拡大やトラブル対応まで詳しく教えてくれる、NPO法人の経営・運営に関わる人にとっては頼り処になる一冊。Q&A形式なので必要な所だけを選んで読むことも出来る。図解を使った解説など、初心者にも分かりやすい。

 

『改訂3版 P2Mプログラム&プロジェクトマネジメント標準ガイドブック』

 

特にアフリカ・アジアの現場におけるプロジェクトを立案・管理するために、私自身もっと勉強しなければならないと考えているPCM(プロジェクト・サイクル・マネジメント)手法。私はまだ手は付けられていないのだが、インターン先のNGOテラ・ルネッサンスの先輩にオススメして頂いた本。近日中に手に入れたい。