原貫太のブログ

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国際協力を仕事にするには?具体的な7種類の職業を紹介します

フリーランス国際協力師の原貫太(@kantahara)です。フリーランスとしてどこの組織に所属することもなく、国際協力に携わっています。


仕事としての国際協力に興味ある人は多いと思いますが、そのための具体的な職業まで理解している人は少ない印象を抱きます。

 

この記事では国際協力を仕事にするための具体的な方法として、全部で7種類の職業を紹介します。それぞれの給料事情や国際協力を仕事にするためにやるべきこと、また学生時代にやっておくべきことまで詳しく解説したので、ぜひ参考にしてください。

 

 

「そもそも国際協力とは何か?」を体系的に説明することが難しい方は、まずは以下の記事を読んでください➡国際協力とは何か?定義から必要性、日本でできることまで世界一分かりやすく解説 - 原貫太のブログ

 

国際協力を仕事にするには?7種類の職業を紹介

国際協力を仕事にする方法

 

国際協力にはボランティアやチャリティで関わることもできますが、生活するのに十分な給料をもらいながら、仕事として持続的に国際協力に関わることもできます。

 

仕事としての国際協力に携わるには、以下7種類の方法があります。

 

  1. 国際公務員になる
  2. 政府機関職員になる
  3. 政府機関専門家になる
  4. 有給NGO職員になる
  5. 開発コンサルタント会社職員になる
  6. 社会的企業(ソーシャルビジネス)に勤める
  7. フリーランスで国際協力をやる

 

国際協力を仕事にする方法① 国際公務員になる

国際公務員とは

 

  1. 国際連合
  2. 国連総会により設立された国連の下部機関
  3. 専門機関
  4. その他の国際機関

 

の4種類の国際機関で働く人々のことを指します。例えばUNICEF(国連児童基金)やWFP(世界食糧計画)といった国連職員、また国際機関である世界銀行や国際通貨基金の職員などが国際公務員にあたります。

 

国際公務員になりたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。

国際機関で働く夢を持つ人は、この質問に答えられる?【どの組織で何をしたいの?】 - 原貫太のブログ

 

国際協力を仕事にする方法② 政府機関職員になる

国際協力に興味ある人なら一度は聞いたことがあるだろうJICA(国際協力機構)の職員や、JBIC(国際協力銀行)の職員、またJETRO(日本貿易振興機構)職員など、国際協力を行う政府機関の職員がこれにあたります。

 

国際協力を仕事にする方法③ 政府機関専門家

政府機関専門家とは、例えばJICA専門家、技術協力専門家などが入ります。分野は教育や農業、保健医療、環境など多岐にわたりますが、JICA専門家になるには豊富な経験と知識が必要です。

 

国際協力を仕事にする方法④ 有給NGO職員になる

有給NGOスタッフとは、日本ではNPO法人の正職員を指します。海外駐在員だけではなく、日本国内の事務所でバックオフィス業務を担当する職員などもこれに含まれます。

 

わざわざ「有給」と付けているのは、NGOのスタッフには無給のインターンやボランティアも含まれることがあるからです。

 

★関連記事★

NGOの給料は341万円。そのお金はどこから出るの?元NGO職員がぶっちゃける

 

国際協力を仕事にする方法⑤ 開発コンサルタント会社職員になる

その名の通り、開発コンサルタントの会社に勤めている職員を指します。

 

開発コンサルタントとは、主に新興国で開発援助や経済・貧困対策、インフラ施設や教育、保険・医療などの分野で、政府やJICA、日本企業などから依頼を受けて仕事をする職業を指します。

 

開発コンサルタントに関しては、以下の記事で詳しく解説しています。

 

★関連記事★

開発コンサルタントとは?必要なスキルから年収、やりがいまで解説 - 原貫太のブログ

 

国際協力を仕事にする方法⑥ 社会的企業(ソーシャルビジネス)に勤める

ソーシャルビジネスとは、社会問題の解決を目的とするビジネスのことです。NPO/NGOとの一番の違いは、寄付金など外部からの資金に頼ることなく、自らが事業収益を挙げながら持続可能な形で課題解決を推し進める点にあります。

 

経済産業省のソーシャルビジネス研究会によると、ソーシャルビジネスの定義は以下の3点を満たすこととされています。

 

  1. 解決が求められる社会的課題に取り組むこと
  2. ビジネスとして、継続的に事業活動を進めていくこと
  3. 新しい仕組みを開発・活用し、新しい社会的価値を創出すること

 

日本で有名な社会的企業と言えば、例えば「途上国から世界に通用するバッグを作る」をミッションとする株式会社マザーハウスや、「ソーシャルビジネスで世界を変える」ことを目指し、社会起業家が集まるプラットフォームカンパニーのボーダレスジャパンなどが挙げられます。

 

国際協力を仕事にする方法⑦ フリーランスで国際協力をやる

僕のようにフリーランスとして国際協力を仕事にする方法です。組織に所属せず、個人として国際協力に携わります。

 

フリーランスの場合は組織に所属せずに働くため、「給料」はありません。その代わり、僕の場合はブログを運営したり、本を書いたり、講演をしたりする中で収入を作り、生計を立てることで持続的に国際協力に携わっています。

 

昔から個人で国際協力に携わっている方は多数いるので、フリーランスで国際協力を行うこと自体に新しさはありません。

 

ただ、個人で国際協力やる上では、これまでは「いかにして収入を得るか」が大きな課題になっていました。僕はインターネットをフル活用し、多様な働き方を実現することで安定した収入を生み出しているので、その点が「新しい仕事としての国際協力」だと考えています。

 

【補足】青年海外協力隊は国際協力を仕事にしているわけではない

国際協力を仕事にする方法

原貫太のウガンダでの滞在先

 

「青年海外協力隊は国際協力を仕事にしているわけではないの?」と疑問を持つ人がいるかもしれません。

 

国際協力のことをあまり知らない人でも、青年海外協力隊を聞いたことがある人は多いと思います。たぶん、日本で一番有名な海外ボランティア制度です。

 

青年海外協力隊は無給で行う一般的なボランティアとは違い、渡航費や現地での生活費などが負担されるほか、再就職準備金などももらえます。

 

一方、青年海外協力隊は2年間という派遣期間が決まっており、また生活するのに十分な「給料」をもらえるわけではないので、青年海外協力隊は国際協力を仕事にしていると呼ぶことはできません。

 

まぁ、青年海外協力隊を運営するJICA自身も「ボランティア制度」と言ってますしね。

 

とはいえ、僕は国際協力を仕事にしたい人には、まず最初に青年海外協力隊を目指すことをおすすめしています。その理由は、以下の記事で書いています。

海外ボランティアを仕事にするには?まずは青年海外協力隊を検討すべき3つの理由

 

新卒で国際協力を仕事にするには?

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学生時代、南スーダン難民の支援に携わっていた

 

「国際協力師とは?定義、資格、給料、新しい働き方まで徹底解説【初心者必見】」 で解説したように、特に①国際公務員②政府機関職員③政府機関専門家④有給NGO職員⑤開発コンサルタントの仕事に就くためには、以下3つの資格が必要になります。

 

  1. 大学院修士・博士
  2. 英語力(TOEFL 100点以上)
  3. 2年間の海外勤務経験

 

そのため社会人経験を全く経ることなく、新卒で国際協力の仕事に就くのは難しいです。

 

その一方で、政府機関職員のJICAは毎年職員の新卒採用を行っています。一部のポストは大学院新卒しか採用していないらしいのですが、大卒以上の学歴があれば基本的には応募することができます。

 

また、NGO職員と開発コンサルタントにも新卒で就職する方法があります。詳しくは以下の記事に書きました。

NGOに就職するには?新卒・中途で就職する方法から必要なスキルまで解説!

開発コンサルタントとは?必要なスキルから年収、やりがいまで解説 - 原貫太のブログ

 

社会的企業に就職したり、自分でソーシャルビジネスを起業したり、フリーランスとして国際協力をやったりするなら、新卒以上の学歴があれば問題ありません。

 

国際協力の仕事と学歴の関係は以下の記事で詳しく解説しています。

国際協力に学歴は必要?大学院まで行くべき?高卒はまず無理?解説します! - 原貫太のブログ

 

国際協力を仕事にすると給料はどれくらい?

国際協力 仕事 新卒

現在はフリーランスとして、ウガンダ北東部で手洗い指導の活動を行っている


国際協力を仕事にした時の給料は、職種や経験年数によってバラバラです。そのため一概に言うことはできませんが、年収は概ね以下のようになります。

 

  • 国連職員(国際公務員)の給料…500万円~1000万円
  • JICA職員(政府機関職員)の給料…300万円~1000万円
  • JICA専門家の給料(政府機関専門家)…500万円~1000万円
  • NGO職員の給料…200万円~400万円
  • 開発コンサルタントの給料…300万円~1000万円
  • ソーシャルビジネスの給料…300万円~600万円
  • フリーランスの給料(収入)…200万円~500万円

 

国際協力を仕事にした場合の給料を詳しく知りたい方は、以下の記事を読んでみてください。

国際協力師とは?定義、資格、給料、新しい働き方まで徹底解説【初心者必見】

 

国際協力を仕事にするには大学で何を学ぶべき?

国際協力を仕事にしたい高校生や大学生にとっては、大学で何を勉強するべきか、何を専攻するべきかという悩みがあると思います。

 

上記で紹介したように、国際協力を仕事にする方法は多岐に渡るため「大学では〇〇を勉強すればいい」と断言することはできません。

 

ただ、これまで「NGO職員→フリーランス」 と、民間かつ草の根の国際協力に携わってきた人間としては、大学で以下の学問を勉強することをおすすめしています。

 

  1. 文化人類学
  2. 外国語
  3. 統計学
  4. 国際関係学

 

詳しく知りたい方は以下の記事も読んでみてください。

国際協力を仕事にしたい人は、大学で何を学ぶのがおすすめか?【4つの学問を紹介】

 

国際協力を仕事にするために、あなたがやっておくべきことは?

世界で最も大きいNGOの一つ「国境なき医師団」に勤める白川優子さんは、国際協力を仕事にするためにやっておくべきこととして、以下の5つを挙げています。

 

  1. 世界はどんな国際協力を必要としているのかを知る
  2. 国際協力に関わる上での自分の軸を決める
  3. どんな国際協力団体が存在するのかを知る
  4. 語学&コミュニケーション力を磨く
  5. 国際協力は簡単ではないことを知る

 

白川優子さんは、日本を代表する国際協力のプロフェッショナルです。以下の記事もあわせてご覧ください。

白川優子が語る、人道支援の道を目指す人が今から取り組むべき5つのこと

 

また、僕自身も学生時代にやっておいてよかった11のことを紹介しているので、以下の記事も読んでみてください。

国際協力を仕事にした僕が思う、学生時代にやっておいてよかった11のこと

 

 

以上、国際協力を仕事にする7種類の方法からそれぞれの給料事情、今のうちにやっておくべきことまで解説してきました。

 

国際協力を仕事にするのは簡単なことではありませんが、世界平和の実現を目指し、国境を越えた活動を行う国際協力は、本当にやりがいのある仕事です。

 

この記事を読んだ一人でも多くの方が、未来の国際協力師になってくれれば嬉しく思います。

 

こちらの記事もよく読まれています。あわせてご覧ください➡国際協力おすすめ本32選 入門書から常識をブチ破る本、洋書までドドンと紹介 - 原貫太のブログ