フリーランス国際協力師の原貫太(@kantahara)です。
先日、青年海外協力隊の任期を終えて日本に帰国した人の進路相談に乗ってきました。話を聞く限り、やはり多くの青年海外協力隊にとって帰国後の進路は大きな悩みになるそうです。
僕から伝えたアドバイスは一つ。「青年海外協力隊としてせっかく2年間も素晴らしい経験を積んできたのに、帰国後に就職しちゃうのはもったないよ」
普通の人では得られないような経験や知識を積んできたなら、帰国後もそれをフルに活用した働き方・稼ぎ方をするべきだと思うのです。
- 青年海外協力隊は帰国後にその多くが就職する
- 青年海外協力隊で得た経験や知識は資産。帰国後の人生でも活かすべき
- 僕が青年海外協力隊に行ったら帰国後の進路はこうする
- 「青年海外協力隊が帰国後就職するのはもったいない」SNSでの反応は?
- さいごに
青年海外協力隊は帰国後にその多くが就職する
青年海外協力隊は任期付きの国際ボランティアのため、活動が終わった後には必ず「帰国」が待っています。僕が知る限り、青年海外協力隊の帰国後の進路には
- 職場復帰(現職参加制度利用者)
- 就職
- 大学院進学
- 別の形で現地に戻る
などがあります。青年海外協力隊の知人から話を聞く限り、やはり帰国後に就職する人は多いみたいですね。全体の半分以上は就職するらしい。
JICA海外協力隊「進路」より引用
実際に青年海外協力隊を運営するJICAも、帰国後の就職支援などを実施しています。
進路相談に乗った知人も、就職を検討していると話していました。任期中に再就職準備金などが日本の口座に振り込まれるため、帰国後もある程度はお金に余裕があるみたいですが、いつまでも働かないと貯金は減る一方ですからね。
青年海外協力隊OB/OGの中には、赴任していた任地やその周辺地域で事業をする企業に就職する人もいるようですが、もちろん協力隊が派遣されているような国・地域でビジネスをしている企業の数は限られます。
また、この「就職」の中にはNGOや開発コンサルタントに就職する人も含まれるとは思いますが、そういった組織は受け皿がそれほど大きくはないので、帰国後は国際協力とは無関係の企業に就職していく人も多いようです。
もちろん、青年海外協力隊の任期中に「私は国際協力に向いていない」「帰国後は日本で働きたい」と思った人はいいですが、「これからも国際協力に携わりたい。でも就職しないと収入がなくなるし、仕事として国際協力には携われなさそうだし…」と、後ろ髪を引かれながら一般企業に就職する人もいるようです。
特に新卒で青年海外協力隊に進んだ人は社会人経験もないため、就職活動が難航する人も多いみたいですね。
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青年海外協力隊で得た経験や知識は資産。帰国後の人生でも活かすべき
でも、僕は青年海外協力隊で2年間も活動していた人が帰国後に就職してしまうのは、正直もったいないと思います。
協力隊が派遣されるような地域は、普通の人だと一生足を運ばないような場所です。任期終了後は日本に帰国しようとも、2年間で得た経験や知識はその人の”資産”として残り続けます。
せっかくその経験と知識、さらにはそこで培った人脈という”資産”を持っているなら、働き方のマインドも就職という「労働収入」から、経験や知識、人脈をマネタイズしていく「資産収入」に変えていくべきです。
僕は青年海外協力隊に参加したことはありませんが、今は特定の組織に所属しないフリーランスとして、日本とアフリカを往復しながら国際協力を続けています。ただ、アフリカの現場で携わっている支援活動からは一円もお金をもらっていません。
しかし、その活動を通じて得た経験や知識・ノウハウを
- 本
- ブログ
- 講演
- イベント
- webライター
- オンラインサロン
- スタディツアー
などを通じてマネタイズし、自分が生活していくための収入を作っています。ザックリですが、毎月安定して新卒初任給の約2倍は収入があります。
こういった経験や知識から生み出される資産収入はレバレッジを効かせやすく、また上手に仕組み化すれば、ベーシックインカムにもすることができます。
僕の場合は本やブログ、オンラインサロンの売り上げなどは、ほぼベーシックインカムになっていますねね。
せっかく青年海外協力隊として培った貴重な経験と知識があるなら、就職して労働する分だけ収入を得る働き方(=労働収入)ではなく、自分が持つ資産から収入を生み出していく方法(資産収入)を考えるべきです。
僕が青年海外協力隊に行ったら帰国後の進路はこうする
僕がもし青年海外協力隊に行ったら、帰国後は就職することなく、起業やフリーランスといった進路を考えます。2年間で得た経験や知識をフルに活用するためです。
JICAの規約などを詳しく知らないため、もしかしたらやってはいけないことも含まれているかもしれませんが、僕だったら帰国後には
- 青年海外協力隊での経験を一冊の本にまとめる
- 講演会や報告会、イベントを継続的に開催する
- 青年海外協力隊での経験をYouTubeで話しまくる
- 赴任地に戻って日本人向けの旅行会社を立ち上げる
- 海外生活ハックのブログを書きまくる
などをやりますね。全力で取り組めば、すぐに月10万くらい収入を作れると思います。
月10万もあれば、残り必要な分はアルバイトで稼げば、日本でも生活は何とかできるはず。任期中に貯まった貯金もあるのだし。
さっきも書いたように、資産収入はレバレッジを効かせやすいため、1年、2年と継続していけば収入額は確実に増やしていけます。こういった働き方のマインドをどう持つかも、帰国後にしっかりと考えるべきです。
「青年海外協力隊が帰国後就職するのはもったいない」SNSでの反応は?
この記事を書くにあたり、ツイッターにこんな投稿をしました。
青年海外協力隊で2年間も海外に行ってた人が日本に帰国した後普通に就職するの、マジでもったいないと思う。
— 原貫太 / フリーランス国際協力師 (@kantahara) 2019年7月11日
2年間で得た経験や知識はその人の資産になる。せっかくその資産があるなら働き方のマインドも労働収入から資産収入に変えるべき。
そのためにもJICAは副業解禁するべき。これ、間違いない
フォロワーからの反応の一部を紹介します。
青年海外協力隊の任期が終わったあとは、『普通じゃない』ことをやってみたい。
— 遠藤 暁/Satoru Endo@スポーツ×国際協力 (@str_se) 2019年7月11日
たまに年上の隊員さんに『日本の企業で仕事して日本の社会を知ることも大切だと思うよ』と言われるけど、ぶっちゃけ本当に大切なのかどうかは疑問。
なにか自分にしかできないことをやっていきたい。 https://t.co/c69mQeLcj5
これは本当にそう思うな。
— いしいたけし🇵🇭フィリピンの田舎で独立 (@kuya_takeshi) 2019年7月11日
国もかなりの税金を1人の人間に投入してるわけで、また一般企業で普通に就職して以前と変わらないポジションにいるのはその人自身もだけど、社会的にももったいない。
2年間で収入基盤作れたら次に挑戦しやすいといのはひとつあるのかなと思う。 https://t.co/ZRHY9uAdgG
これは本当に思う。。
— Kenta Tsuchiya@🇮🇩インドネシア大学院生 (@tsuchiya1991) 2019年7月11日
同期が任国に居た頃は目をキラキラにして面白い話を聞かせてくれたのに、帰国して普通に就職した姿を見ると寂しく感じる。。
その人の生活があるから仕方ないのだろうが、、
隊員の2年間が夢のようだったとなるのはOVとしてはせつない
副業には賛成だなぁ https://t.co/IwcauU9oPS
さいごに
こういった記事を書くと、青年海外協力隊の方から「帰国後の進路なんてその人次第だろ!」といったコメントをもらうことがあるのですが・・・はい、仰る通りです。
最後の最後はその人が決定するものなので、僕が決められることでもないですし、僕の知ったことではありません。
ただ、僕は経験と知識をマネタイズすることで安定した収入を確立し、フリーランスとして国際協力活動を継続しています。その立場から青年海外協力隊を終えた方にアドバイスすると「帰国後は就職してしまうのではなく、2年間で得た経験と知識をフル活用し、資産収入を作る方法を考えるべき」です。
帰国後の進路に悩む青年海外協力隊の方は、ぜひ参考にしてください。
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