原貫太オフィシャルブログ

アフリカでの国際協力活動から新時代の働き方、情報発信術まで。※本ブログの内容は個人の見解によるものです。

世界平和を望む人が99%なのに、なぜ戦争はいつまでも終わらないのか?

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戦争を起こすのは世界のたった0.01%の人で、平和を望むのが99.99%の人なのに、なぜ世界に平和は訪れないのだろう。

 

 

世界平和とは?

世界平和とは

photo by Kanta Hara

 

「世界平和とは何ですか?」と訊かれたら、僕は国際協力NGOコンフロントワールドが掲げる「不条理の無い世界=生活と権利が保障され、誰もが自分で未来を決められる社会」を挙げる。

 

どんな人であっても、衣食住の生活や教育を受ける権利、政治(生活の決め事)に参加する権利が保障され、そして何にも縛られるのではなく、自分の意思を持って、未来を決められる。そんな社会を、僕たちは「不条理の無い世界」と定義している。

 

そしてそれは、平和が実現された世界、つまり「世界平和」だと考えている。

 

 

でも、世界を見渡せば「戦争」に溢れている

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ウガンダ北部の南スーダン難民居住区で活動する筆者

 

でも、世界を見渡せば、戦火に脅えながら生活を送る人たちが今この瞬間もどこかにいる。

 

 

先日、在イギリスのNGO(非政府組織)「シリア人権監視団」は、2011年に始まったシリア内戦の犠牲者が34万人を超えたと発表した。その内、10万人以上が民間人であり、犠牲者の中には女性や子どもがたくさん含まれている。

 

南スーダン紛争も、いまだ終わりが見えていない。故郷を追われた難民200万人以上が周辺国に流れ込み、僕が支援活動をしていた隣国ウガンダだけでも100万人以上が避難してきている。難民の中にはキリスト教を信仰する人も多いが、クリスマスまでに彼らが母国に帰還できる見込みは、絶望的だろう。

 

この記事を書いている11月末現在、最も危惧されている問題はロヒンギャ難民危機かもしれない。ミャンマー軍によって、ロヒンギャ族の村が焼き討ちされ、幼い少女を含むたくさんの女性が性暴力の被害を受けていると報告されている。隣国バングラデシュには60万人以上もの難民が流入し、1990年代に起きたルワンダ虐殺や旧ユーゴスラビア紛争以来の危機が起きていると、国連が警鐘を鳴らしている。

 

 

上記した3つの戦争(紛争)は、世界で今起きている戦争のほんの一部に過ぎない。規模の小さい紛争や、まだ武力紛争とまでは至ってない「対立」も含めると、数え切れないほどたくさんの「争い」が世界で進行している。

 

 

戦争が終わらない理由

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photo by Ggia

 

「なぜ世界から戦争がなくならないのか」は、人類が誕生した時から、私たちがずっと考え続けてきた問いだろう。国際政治学や平和学を研究する人たちが一堂に会しても、そう簡単に答えを導き出すことはできない。

 

それでも、戦争が終わらない理由の一端を理解することはできる。

 

 

例えば、「【これだけは知ってほしい】アフリカから紛争が無くならない2つの理由」という記事では、植民地支配から脱却して数十年が経つにもかかわらず、いまだにアフリカで紛争が無くならない原因を書いた。

www.kantahara.com

 

 

そこでは、欧米諸国によって、数百年にわたりアフリカが「従属」させられてきた歴史的な背景に加えて、先進国とアフリカ(途上国)との間にある経済的・政治的なシステムを指摘した。

 

 

どうすれば世界が平和になるのか

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南スーダン難民の子どもたち

 

アフリカで10年以上もの間、紛争被害者の支援を続ける小川真吾さんがこんなことを言っていた。

 

戦争する人が1%、平和を望む人が99%。世界が平和にならないのは、戦争をしている1%が本気で、平和を望む残り99%の繋がりが弱いから。

 

コレクティブ・インパクト(Collective Impact)という言葉を聞いたことがあるだろうか。

 

コレクティブ・インパクトとは、立場の異なる組織(行政、企業、NPO、財団、有志団体など)が、組織の壁を越えてお互いの強みを出し合い社会的課題の解決を目指すアプローチのこと。(「グローバル・エンゲージメント・イニシアティブ」より引用)

 

今の社会には、「共通しているものを見つけようとせずに、違いや欠けているものを見つけて批判する」という風潮がどこか漂っているように思える。その姿勢が、対立や争いの火種になっていることもある。

 

確かに、人の足りない所や欠点を指摘し、直してあげることは大切だが、それ以上に、人と共通していること、共通しているビジョン(目指したい理想の世界/社会)に目を向けることは、他者との繋がりをつくるためにとても大切なことだ。世界平和を望む人であれば、なおさらだろう。

 

 

批判ではなく、提言を。確かに、批判的な視点から他者を見ることも大切だが、ただ批判するだけではなく、提言をすること。

 

「より良い世界/社会を創る」という意味においては、「世界から戦争をなくしたい」「平和な時代をつくりたい」と思っている人たちのビジョンは根底で共通しているからこそ、違いを乗り越えて、協働できる在り方を模索するべきだ。

 

 

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誰だって、一度は思ったことがあるだろう。今この瞬間にも、世界には紛争や貧困で苦しんでいる人がいるのはなぜなのだろうと。その人たちのために、自分にできることはなんだろうと。

 

僕は、世界を無視しない大人になりたい。  —本文より抜粋

 

 

ある日突然誘拐されて兵士になり、戦場に立たされてきたウガンダの元子ども兵たち。終わりの見えない紛争によって故郷を追われ、命からがら逃れてきた南スーダンの難民たち。

 

様々な葛藤を抱えながらも、"世界の不条理"に挑戦する22歳の大学生がアフリカで見た、「本当の」国際支援とは。アフリカで紛争が続く背景も分かりやすく解説。今を強く生きる勇気が湧いてくる、渾身のノンフィクション。

 

第一章まで全文を無料公開しています。

www.kantahara.com

 

 

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