お騒がせしています。Twitterが炎上しました。なんとビックリ、今回は国連事務次長の中満泉さんまで巻き込む事態に…。まさかニューヨークまで届くとは。
否。学問は様々な事象を分析・一般化して教訓を応用可能にする。国際関係論は歴史学、法学、政治学、経済学、社会学、倫理学、哲学にまたがる学問。役に立たないどころか、変革を起こしたいなら必要な基礎。スキルだけではその場限りのチャリティー。若者は理論をしっかり学び、様々な現場を体験して! https://t.co/d4gi1z1Ulg
— 中満泉 (@NakamitsuUN) November 24, 2019
影響力のある中満さんに引用リツイートされたことで色んな批判が届いていますが、うーん...。強く反発してきている人は、動画のタイトルとTwitterにアップした一部分だけを見て批判されている印象を持ちます。
実際、Twitterにアップした動画は40,000回以上も再生されているのに、YouTubeの本編は600回しか再生されていない(笑)
動画をちゃんと視聴してくれた人からは「あの内容で炎上するのが理解できない」とメッセージが届きました。140文字という制限があるからかな、Twitterは発火装置です笑
何度も書いてきましたが、僕は国際関係学を学んだことが無意味だったとは思っていません。YouTubeのコメント欄も見てください。高校生からの質問「大学で何を勉強するべきだと思いますか?」の質問に対して、「大学で国際関係学を学ぶことは間違っていない」と答えています。
「現場で役に立っていない」と「学問として意味がない」は全然別の話です。ただ、NGOで働いてきた経験とフリーランスとして働く現在の立場からは、大学で死ぬほど勉強した国際関係学を実際の仕事で活用する場には、残念ながら出会うことができていません。
僕の経験がまだ浅いだけなのかもしれませんが、これ自体は僕の経験なので事実です。
ちなみに動画でも引用しましたが、国際協力界のレジェンド的存在である元国境なき医師団日本理事の山本敏晴さんも、自身のブログでこのように書かれています。
最近の大学に、国際関係学科、というのが多い。ここは、国際協力(開発)の世界を、広く浅く、上っ面(うわっつら)だけを勉強する学部だ。
だから、ここを卒業しても、なんの「専門性」ももっていないことになる。
よって、「国際協力に興味はあるが、なにをやったらいいかわからない」という人にはお勧めだが、大学卒業後に、なんらかの現場で使える専門性が欲しい人には、お勧めしない。
国際関係学科を卒業しただけでは、はっきりいうとあまり役に立たない。
必ず、大学院にいって修士をとるか、または法学部などに入り直す必要がある。(「山本敏晴のブログ」より引用)
今の学生は、大学に「(特に短期的な視点で考えた)実務で役に立つもの」を求める傾向がとても強いように感じます。実際、イベントやSNSを通じて「原さんは国際関係学を大学で学んでいましたが、今の仕事で役立つことはありますか?」と何度も聞かれます。
僕自身のこれまでの経験からその回答を話したものが、今回の動画になります。
【悲報】国際関係学を勉強しても役に立ちません【解決策は3つ】
https://youtu.be/6tvAOctb-T4
中満さんの言われていることはまさにその通りであり、僕自身も納得していますが、そもそもこの動画のターゲットは「スキルとコスパ重視の現代社会の中で将来の意思決定に迷っている学生」を想定しています。
もちろんその前提に対して、僕自身も「アカデミズム自体は実務に役立つか役立たないか、短期的な意味づけを施すものではない」と問題意識を持っていますが、大学の入試やオリエンテーションなどでアカデミズムを学ぶ意義を説かれる一方、学生の間では「実際のところはどうなの…?」「社会に出た後すぐに役立つの…?」という声が多いことも事実。
そのことは皆さん、共通して理解するべきだと思います。以上です。
⇩良かったら最後まで観てみてください⇩