原貫太オフィシャルブログ

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ストリートチルドレンの生活実態、バングラデシュ首都ダッカでインタビュー

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発展途上国、それも成長著しい国の都市部に足を運ぶと、必ずと言っていいほど目に入るのが、ストリートチルドレン。

 

そもそもストリートチルドレンとはどのような子ども達を指すのか。その定義は様々に存在するが、UNICEFによれば、ストリートチルドレンとは「①貧困家庭から家計を支えるために路上に働きに来ている者、②家族を離れ、あるいは失い、子どもだけで生活をしている者、③家族全員が路上に暮らしている者」と定義されている

 

これまで私は、学生NGOバングラデシュ国際協力隊のメンバーとして、バングラデシュでストリートチルドレンの話を直接聞いてきた。バングラデシュの首都ダッカだけでも、30万人以上のストリートチルドレンがいると言われている。

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バングラデシュのストリートチルドレンたち(photo by Kanta Hara)

 

彼らはなぜ路上暮らしをすることになったのか、何の仕事をして暮らしているのか、どのような生活を送っているのか…。
あまり知られることの無いストリートチルドレンの生活実態。ダッカ市内の、ストリートチルドレンが多く集まる場所を訪れ、実際に話を聞いた。

 

※インタビューの内容は通訳に基づきます。

 

ショドルガット

ショドルガットは、首都ダッカの玄関口とも言われ、小型のものから大型のものまで大小様々な船が停泊するである。港であるショドルガットには、船内の掃除・荷物運び・近くの売店への水運びや水汲み・流れ着いたペットボトルの回収などといった仕事が沢山存在するため、ストリートチルドレンも多く集まりやすい。

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ショドルガット(photo by Kanta Hara)

 

ショドルガットでは、多くの人が船の整備・清掃、またタバコや食べ物の販売を仕事にしている。周囲の大人たちに話を聞くと、ストリートチルドレンに対しては「言うことを聞かず悪さばかりする」と彼らの存在を快く思っていない人が多かった。

 

現地NGOが青空教室(屋外に設置された簡易の非公式学校)などの活動を行ってはいたが、周囲の大人たちが親の代わりを担うようなこともないそうだ。

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ショドルガットでのインタビュー中の様子(photo by バングラデシュ国際協力隊)


●I君のケース
12歳。桟橋に寝泊まりしている。

元々は農村に暮らしており、2年生までは小学校に通っていたが、両親からの暴力や暴言が原因で10歳の時に家出をした。地元は遠くなく、1年に2回あるイスラム教の祭の際には、地元へと戻るそうだ。

1日の収入は300~450円。仕事内容は上記したように、清掃やゴミ集めなど。

 

現地NGOが運営する青空教室には通っており、ベンガル語や数字、Social Studies(≒反社会行為抑制のための教育)などを学んでいる。

お金を貯めて、将来はバナナ売りなどのモバイル・ショップ(移動型屋台)をやりたいと話していた。

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桟橋で昼寝をしている少年(photo by Kanta Hara)

 

●A君のケース
元々は農村に暮らしていたが、母親の暴力や暴言が原因で家出をした。父親はすでに亡くなっており、母親はA君を探しに来たことはない。勉強が嫌いなため、青空教室には通っていない

母親のことを話す際、とても悲しい表情をしていた。通訳が「家に帰りな。」と言うと、黙ってしまった。

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ショドルガットで働く子どもたち(photo by Kanta Hara)


マザール(MAZAR)

MAZARとは、偉人や宗教的指導者を祀った廟堂。ダッカ市内には複数存在する。様々な人が参拝に訪れるため、ストリートチルドレンや老若男女問わず多くの物乞いが集まる。ここではマザール側から食事が配給されることも、彼らが多く集まる要因の一つだろう。

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私たちが足を運んだマザールの様子(photo by Kanta Hara)


●S君のケース
8歳。両親は離婚し、父親は別の女性と再婚し、いなくなった。母親は縫製工場で働き、月給約4000円。屋台で働く15歳の兄と5歳の弟がいる。

 

家はマザールの近くにあり、昼間はマザールでヤギを売る仕事の手伝いをしている。収入は毎日120円ほど。そのうちの110円は母親に渡し、10円だけをもらっている。

 

家族の生活のために働かなければならないため、小学校には通っていない。「学校に通いたい?」と聞くと、小さく頷いていた。

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マザールで話を聞いた子ども達(photo by Kanta Hara)

 

●J君のケース
10歳。父親はリキシャ引き、母親は専業主婦。

 

以前は学校 に通っていたが、経済的な理由で一年前にやめてしまった。学校に通いたいか尋ねると、「お金に余裕があれば行きたい」と語っていた。 

 

※物乞いについて
上述したように、老若男女問わず多くの物乞いがマザールには集まっている。自分の奇形の足を指差しながら金をせがんでくる老人の物乞い、病気の子供を見せ物に金をせがんでくるその母親。中にはポリオを患っているにもかかわらず、それを周りの大人が見せ物にして金を稼がされる子供、また生後間もない子供を全裸で地べたに寝かし、その子を指差しながら金をせがむ女性もいた。

 

途上国には、マフィアやギャングの集団が意図的に子どもの目を潰したり、手足を切断したりなどして、その子どもを見せ物にして金を稼がせるといったケースが存在する。今回のマザールでの調査では、それに似た光景を目の当たりにすることになった。

 


大勢の人が利用するため、荷物運びなど多くの仕事が存在し、ストリートチルドレンが多く集まる。

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ダッカ市内、カマラプール駅の様子。多くの人が電車の上に乗っている(photo by Kanta Hara)

 

●S君のケース
12歳。本人も正確な自分の年齢を知らない。

父親は別の女性を作り蒸発。母親からの度重なる暴力を原因に一年前家出し、駅で働きながら寝泊まりしている。母親と同居している兄妹がいる。電車が着くたびに降りてきた乗客の荷物を運び、1回で15~30円受け取る。1日の収入は100~150円。

 

インタビュー当時、NGOなどの支援は受けておらず、またストリートチルドレンのための施設が存在することも知らないと話していた。

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インタビューに答えてくれたS君。(photo by Kanta Hara)

 

●F君のケース

12歳。農村部出身。父親はすでに死去していて、母親からの度重なる暴力を原因に家出。家には帰りたいと思わず、仲間もいないため一人きりで生活している。

 

駅の利用者の荷物運びをして、1日80~110円稼いでいる。必要なものはあるか尋ねると、お金と服が欲しいと話していた。

 

(2014年9月、バングラデシュ首都ダッカでインタビュー実施)(情報提供:バングラデシュ国際協力隊

 

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