日本人の旅行先として人気のフィリピンですが、初めて訪問する人は現地の治安を心配すると思います。
フリーランス国際協力師の原貫太(@kantahara)です。フィリピンはこれまで2度の訪問しました。
僕は大学一年生の時に初めてフィリピンを訪れました。スラム街やストリートチルドレンの施設をまわるスタディーツアーでしたが、日本を出発する前は現地のリアルな治安が分からず、両親からも心配されていましたね。
しかし、日本と比べるとたしかにフィリピンの治安は悪いですが、この記事で紹介するような最低限の安全対策さえ守っていれば、そこまで心配しなくても大丈夫です。
これからフィリピンを旅行する人向けに現地の治安、また実践するべき6つの安全対策をまとめました。出発前にぜひ読んでくださいね。
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フィリピンの治安、外務省が出す情報は?
フィリピンの治安を知りたい時、外務省の海外安全ホームページは一度確認しておきましょう。最新更新日の2019年6月29日現在、フィリピンの治安は以下のようになっています。
ご覧の通り、首都マニラやセブ島など、旅行者が多く訪れる地域の治安はレベル1となっており、一部ミンダナオ島などではレベル3「渡航は止めてください。」が出ています。
治安レベル1はほとんどの途上国で出ている
首都マニラや観光地セブ島の治安レベルは1「十分注意してください」ですが、これはほとんどの発展途上国で発令されています。同じ東南アジアであれば、カンボジアやミャンマーなど日本人が多く生活する国でも国土のほとんどが治安レベル1ですね。
治安レベル1が意味する「十分注意してください」ですが、もちろん殺人や誘拐といった凶悪犯罪の可能性も決してゼロではないものの、基本的にはスリや窃盗、置き引き、ひったくりといった軽犯罪に「十分注意してください」という意味で理解して問題ありません。
フィリピンを含め、海外に長期駐在する人であっても、日本人が殺人や誘拐といった凶悪犯罪に巻き込まれるのは2~3年に一回あるかないかと言われています。しかし、表沙汰にはならないだけで、スリや窃盗などの被害を受けている日本人はたくさんいます。
フィリピンの治安を心配する人は、軽犯罪の危険性を頭に入れておきましょう。
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マニラ・セブの治安は?軽犯罪の危険性は?
フィリピンを旅行する人のほとんどがマニラ、もしくはセブに滞在します。基本的にマニラとセブ、どちらも治安は安定していると考えて問題ありません。
ですが、"基本的"と書いたように、日本人旅行者がマニラやセブを旅行する際は注意すべきこともあります。
マニラ・セブではスリや置き引きに注意
上述したように、マニラやセブ島ではひったくりや置き引きなどの犯罪に対する注意が必要になります。
マニラのような発展途上国の首都は貧富の格差が大きく、そのことが治安の悪さに繋がっています。日本人のような先進国からの観光客は窃盗のターゲットになりやすいため、この後に詳述する安全対策を心がけてください。
観光地のセブも同様です。海外からの旅行者が多く、基本的に治安は安定していますが、こちらでもひったくりや置き引きなどが主な問題となっています。
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フィリピン観光客ができる6つの安全対策
日本は世界で最も安全な国の一つです。だからこそ、日本と比べたら圧倒的に治安の悪いフィリピンを旅行する時は、普段と同じような過ごし方をしていてはダメです。
観光客の皆さんは、最低限この6つの安全対策を心がけてください。
人ごみは治安も悪くなる。長時間滞在しない
どんな国であっても、人がごった返している場所の治安は悪いです。フィリピンも例外ではありません。特にバスターミナルなどは人がたくさん行き交うため要注意スポットです。
路上生活者も多いマニラやセブでは、暗くなった日没後に人ごみでスリや窃盗に巻き込まれる危険性が十分考えられます。治安の悪い人ごみでは長時間滞在することはやめましょう。
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ホテル選びは慎重に。周辺の治安はどう?
物価の安いフィリピン。節約を意識するあまりセキュリティや周辺の治安を全く考慮せずにホテルを決めてしまう人がいます。学生に多いですね。
フィリピンに到着してからホテルを探すのではなく、出発前にエクスペディアなどの予約サイトを使い、事前にネット予約しておきましょう。
フィリピンならネット上に情報を掲載しているホテルがたくさんあります。既に宿泊した観光客による評価や口コミが確認できるため、ホテル周辺の治安に関する情報もチェックしてみましょう。
【追記】フィリピンでもAirbnbが使えます
フィリピンではAirbnbが普及しています。一泊10ドル程度でも綺麗なゲストハウスに泊まれますね。
個室やシェアルームを選択すれば、現地の人や他の国からの観光客とも交流できるでしょう。旅先での出会いが好きな人はAirbnbを利用してみてください。
※まだAirbnbのアカウントを持っていない人はこちらから登録すると初回旅行が3,700円オフになるクーポンが貰えます。
地元民に治安の悪い場所を聞き、足を運ばないようにしよう
地元の人でも近づかない場所には興味本位でも足を運ぶべきではありません。フィリピンに到着してからホテルスタッフやタクシードライバーに「行ってはいけない場所はある?」「周りに治安の悪い場所はある?」と質問してみてください。
フィリピンの場合、売春宿が立ち並ぶエリアやスラム街(貧困地区)が広がるエリアは治安も悪く危ないため、観光客は気軽に近寄るべきではありません。
日本語で話しかけてくるフィリピン人には注意
フィリピンには日本人の観光客が多いことから「日本人ですか?」といきなり話しかけてくるフィリピン人がいます。
単純に日本人に興味を持っているだけの人ももちろんいますが、中には観光客をカモにしている悪い人もいます。何を意図に話しかけてきているのか注意してください。
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フィリピン滞在中は交通事故に注意しよう
フィリピンの治安というと犯罪の危険性ばかりが思い浮かぶかもしれませんが、フィリピン旅行で最もリスクの高い有事は犯罪ではなく交通事故です。これまで5年以上にわたって発展途上国で活動してきた僕も、交通事故が一番のリスクだと感じています。
今年3月にマニラを旅行していた時、死亡事故を目撃してしまいました。バイクとトラックの衝突でバイクのドライバーが即死。頭から血を流して倒れており、人だかりができていましたね…
フィリピンのような発展途上国では「歩行者優先」という考え方はありません。日本と同じ感覚で呑気に歩いていたら危ないです。金銭的に余裕があるならUberやGrabなどの配車アプリを利用してください。
インターネット環境を保ちながら旅行しよう
フィリピンの治安が心配な人は、現地滞在中ネット環境を常に保つことが一つの安全対策になります。
僕はSIMロック解除したiPhone6sに現地で購入したSIMカードを入れて使っていまが、中にはSIMロック解除不可のスマホを持っている人もいるでしょう。そんな人はフィリピン旅行用にSIMフリーのスマホを用意しておきましょう。
SIMフリーのスマホを一つ持っておけば、他の国に行った時も現地のSIMカードさえあればネットに繋げますからね。海外旅行でしか使わないなら安物でもOK。イオシス のような中古サイトを使えばSIMフリー機種も安く購入できます。
「現地でSIMカードを購入できるか不安…」「フィリピンに行くためだけにSIMフリーのスマホを買うのはもったいない…」という人は海外Wi-Fiレンタル を持っていくのもありです。
おすすめはイモトのWiFi 。一日680円~レンタル可能です。出発30日以上前に予約すると早割が適用されます。
フィリピンを旅行するならリスク管理はしっかりと
ここまでフィリピンの治安と観光客ができる安全対策を紹介しました。
一方でどんなに用心しながら過ごしていても、フィリピンのような途上国を旅行するのに予期せぬハプニングは付き物。残念ながらリスクをゼロにすることは不可能に近いです。
だからこそ、日本と同じ治安は期待できないフィリピンを旅行する際は海外旅行傷害保険を準備しておきましょう。フィリピンで働くNGO職員の知り合いもみんな保険に加入するか、もしくはクレジットカード付帯の海外旅行保険を使っています。
何かのトラブルに巻き込まれ、保険に加入していなかったためにせっかくの思い出が台無しになるのはもったいないですからね。一週間のフィリピン旅行なら費用は2,000~4,000円です。
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さいごに
日本人の旅行先として人気のフィリピンですが、もちろん日本と同じレベルの治安は期待できません。マニラや観光地セブでは現地人も狙われるスリや窃盗が起きていますし、一部かなり治安の悪い地域もあります。
紹介した安全対策を参考に、安全な旅行にしてください。
【追記】フィリピン旅行の費用を3,000円節約する方法
日本のような治安は期待できないフィリピン。リスク管理のためフィリピンを旅行するなら海外旅行傷害保険加入は必須とお伝えしました。
しかし、保険費用が加わってしまうため、旅費は高くなってしまいます。例えば、一週間のフィリピン旅行なら3,000円が平均的な値段です。
保険費用を節約したいなら、海外旅行傷害保険が付帯されるクレジットカードの持参をおすすめします。年に数回海外旅行をする僕は、三井住友VISAクラシックカード 、EPOSカードの二枚を使っています。
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