フリーランス国際協力師の原貫太(@kantahara)です。学生時代からNGOに所属し、アジアやアフリカでの支援活動に携わってきました。
海外旅行で治安の悪い国を訪れる時は、スリ対策を講じなければなりません。気づかぬうちに財布やパスポートを盗まれていたら、せっかくの海外旅行が台無しです。
僕は留学、仕事、旅行、それぞれで海外に長期滞在した経験がありますが、これまで一度もスリに遭遇したことはありません。その経験も踏まえながら「海外旅行のスリ対策」を全部で7つ紹介します。
どんな国でも、海外旅行する以上は多少なりともスリの危険性はありますが、この対策を実行すれば限りなくリスクを減らせるはずです。これから海外旅行する人は、ぜひこの機会に一読をお願いします。
★関連記事★
海外旅行のスリ対策 出発前にチェックしておこう
僕が紹介する海外旅行のスリ対策はこの7つです。
- 貴重品はリュックの奥か首下げバッグの中にしまう
- 人ごみではリュックは前に抱えて歩く
- レストランで荷物を置いたまま席を立たない
- 食事中、荷物は目の届く範囲か身体に触れる位置に置く
- どれだけ仲良くなっても100%人を信用しない
- 公共交通機関で居眠りしない
- ダミーの財布を目立つ場所にしまっておく
これらの対策をすべて実践できたら、スリに遭う可能性はかなり減らせるはずです。一つずつ解説していきます。
スリ対策① 貴重品はリュックの奥か首下げバッグ・ポーチ類の中にしまう
スリのターゲットになる貴重品(パスポート、現金、クレジットカード、パソコン等)は、リュックの奥か首下げバッグ、ポーチ類の中にしまいましょう。スリ対策の基本です。
スリの人たちもプロですから、その方法は手慣れています。こちらが全く気づかぬ間に刃物でバッグを割き、貴重品を抜き取ることも。
リュックの外側に貴重品があったら簡単に盗まれてしまいます。貴重品はリュックの奥底で管理しましょう。
貴重品だけ首下げバッグやポーチ類で管理するのもスリ対策になります。万が一ゴソゴソやられていたら、すぐに気がつけますから。
最近は海外旅行のスリ対策に特化した盗難防止付きかばんも売られています。治安の悪い地域を旅行する人は、こういったアイテムを活用するのも一つの方法です。
スリ対策② 人ごみではリュックは前に抱えて歩く
人ごみでは視界が妨げられます。後ろや横など、自分の目が行き届かないところからスリに遭わないよう、リュックを前に抱えながら歩くことが対策になります。
ただリュックを前に背負うのではなく、両手で抱えるようにして歩けばさらに安全でしょう。
その代わり、ズボンのポケットはガラ空きになってしまいます。ポケットには、スリの標的になりそうな貴重品類は入れないようにしてください。
スリ対策③ レストランやカフェで荷物を置いたまま席を立たない
海外のレストランやカフェで食事するときは、荷物を置いたまま席を離れないようにしましょう。
「自分の席をキープするために」と、日本と同じ感覚で荷物を置きっぱなしにしていたら簡単に盗まれます。面倒くさくても、席を立つときは荷物も一緒に持っていってください。
スリ対策④ 食事中、荷物は視界の範囲か身体に触れる位置に置く
レストランやカフェで食事をする際は、荷物は視界の範囲か、もしくは身体に触れる位置に置いておきましょう。
自分が座っている席の隣に荷物を置く人がいますが、もし視界の範囲外であれば、手慣れたスリは音も立てずに盗んでいくケースがあります。
また、集団でスリを働くグループであれば、一人があなたに話しかけて気を逸らしている間にもう一人が横でスリを働いている…という可能性も考えられます。
僕は海外で食事する時は、自分の足でリュックを挟み込むようにしながら席に座ります。もちろん、スリ対策に気を使いすぎていたらせっかくの食事も楽しめませんが、最低限の意識は心がけるようにしてください。
スリ対策⑤ 親切な人であってもすぐに信用しない
「対策」といったら変かもしれませんが、海外旅行では簡単に人を信用しないようにしましょう。
スリの犯人は海外旅行者に対し、親切な人を装って近づいてきます。特に一人の旅行者はターゲットになりやすいです。
写真撮影や道案内を頼まれたとしても、すぐに信用するのではなく、警戒心を持ちながら接するようにしてください。
スリ対策⑥ 公共交通機関で居眠りしない
スリ対策の基本ですが、海外旅行中に公共交通機関を使っても、居眠りしないようにしましょう。
日本の電車やバスと同じ感覚で居眠りしていたら、スリの格好のターゲットになります。僕はニューヨークを旅行していた時に毎日地下鉄を使っていましたが、緊張感を持ちながら乗るようにしていました。
スリ対策⑦ ダミーの財布を目立つ場所にしまっておく
少額の現金を入れたダミーの財布を持ち運ぶことも、一つのスリ対策になります。あえて目立つ場所にしまっておくことで、スリの注意を引くのです。
ただ、結局スリに遭ってしまうことに変わりはありません。多少なりとも危険はあります。
そのため、前述した6つの対策をはじめ、そもそもスリの標的にならない対策を優先するようにしてください。
スリに遭うことも想定して海外旅行の準備をしよう
どれだけスリ対策を心がけていようとも、海外旅行に予期せぬハプニングは付き物です。
万が一スリに遭遇してしまうケースも考慮し、出発前の準備をしておきましょう。
★関連記事★
現金は小分けにして管理する
一つの財布ですべてのお金を管理していると、その財布がスリに遭った瞬間、旅行は終わりを告げます。クレジットカードも一緒に取られたら、かなりヤバいです。
現金は小分けにして管理しましょう。僕は使わない現金はスーツケースの中にしまい、鍵をかけてホテルの部屋に保管しています。
クレジットカードは2枚以上持参する
「ホテル代金はクレジットカードで支払う予定だった…。」そんな人がクレジットカードのスリ被害に遭ったら、最悪です。
海外旅行をする際は、クレジットカードを2枚以上持っていくことが鉄則です。1枚は財布、もう1枚はスーツケースなど、別々の場所で管理するようにしてください。
★関連記事★
パスポートのコピーを用意しておく
パスポートがスリに遭ってしまった場合、海外で自分の身分を証明する書類が無くなってしまいます。日本の免許証を見せたところで、当然意味はありません。
パスポートの顔写真が載っているページを1枚コピーしておきましょう。一時的にもそれが自分の身分を証明する書類になります。
携行品損害補償付きの海外旅行傷害保険に加入する
日本出発前に必ず、携行品損害補償付きの海外旅行傷害保険に加入しましょう。
携行品損害補償では、ひったくりや盗難に遭い、カバンやパソコン、カメラ、パスポート等を盗まれてしまった場合、保険金支払いの対象となります。
なお、海外旅行保険の携行品損害補償では、財布は補償対象になっていますが、財布の中に入っている現金やクレジットカードについては補償対象外となるのが基本です。
万が一にでもスリや盗難に遭う場合を考慮し、補償適用内容や請求方法を保険会社に問い合わせたり、調べたりしておきましょう。
★関連記事★
さいごに
海外旅行のスリ対策を7つ紹介しました。すべてを実行できたら、スリに遭う可能性は大きく減らせるはずです。
その一方で、疲れているときは誰だって気も緩みやすい。万が一スリに遭遇するケースも想定し、海外出発前の準備を整えておくことが大切です。
心配な人は、海外旅行傷害保険に加入したり、保険付帯のクレジットカードを持っていくようにしましょう。これから海外旅行に行く人の参考になれば幸いです。
【追記】海外旅行傷害保険付帯のクレジットカードを持っていこう
記事を読んでくださり、ありがとうございました。さいごに、海外旅行時にできる旅費節約の方法をご紹介します。
これは、僕がアフリカに行く時もやっている方法です。
記事の中で、日本のような治安は期待できない国を旅行するなら、海外旅行傷害保険は必須とお伝えしました。
しかし、当然ですが保険費用が加わってくるため、その分だけ旅費は高くなってしまいます。行く先の国やプランにもよりますが、例えば一週間の海外旅行なら3,000円くらいはかかりますね。
できることなら旅行保険には入らず、少しでも旅費を浮かせたいですよね。もし帰国するまで何も問題が起きなければ、支払った保険代は正直もったいない気もしてしまいます…。
でも、海外旅行では、いつどこで何が起きるか分かりません。安心材料としても何らかの保険は絶対にあった方がいいです。
ということで、保険費用を節約したいという人は、海外旅行傷害保険が付帯されるクレジットカードを海外に持っていきましょう。中でもおすすめなのがEPOSカードです。
こちらの記事もあわせてお読みください