フリーランス国際協力師の原貫太(@kantahara)です。「集団に馴染めない=ダメ、という価値観は違うと思う」という話を今日はします。
日本の小学校や中学校では、集団生活に馴染めず、そこから外れた人間はダメ扱いされる風潮がありますよね。僕の体験談を紹介します。
僕は小学生の頃、教室に入れず不登校になってしまった時期があるのですが、ある人から「原くんはみんなと同じように振舞えないんだね」と言われ、あたかも「集団に馴染めない=ダメな人間」といった扱いを受けた経験があります。
ですが、集団生活に馴染むことができないからと言って、必ずしもその人に問題があるというわけではありません。むしろ個性が強いんだと、ポジティブに捉えるべきだと思うのです。
集団生活に馴染めず不登校になった小学6年生
僕は小学生の頃、約2年間不登校になりました。小学4年生と小学6年生の時です。
学校に登校はするけど教室に入ることができず、保健室や図書室で過ごしたり、調子が悪い日には家から出ることすらできませんでした。
特にひどかったのが、小学6年生。自分が納得いかないことが許せない性格だった僕は、生意気に先生の言う事や友達の言う事、あらゆる事に対して反発していました。
そのうち担任の先生とも、友達とも関係性が悪くなり、不登校生活が始まります。その頃です。「原くんはみんなと同じように振舞えないんだね」と言われたのは。
不登校になり、僕も精神的に相当やられていましたが、それ以上に大変だったのが母親だと思います。仕事中、学校まで呼び出されことは数え切れません。
「この子はなんで集団生活に馴染めないのだろう…。私の育て方が悪かったのだろうか…」今思い返せば、そんな心配をかけていたと思います。
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「集団に馴染めない君は、精神科に診てもらった方がいい」と言われた
不登校になってしばらくした時のことです。ある先生からこんなことを言われました。
「他の子どもたちはみんな普通に集団生活を送れているのに、原くんにはそれができない。きっと、どこかおかしいに違いない。一度精神科に診てもらった方がいい。」
”精神科に通う=ダメ”ということでは決してありませんが、正直当時はショックを受けました。「病院に行く=自分におかしな部分がある」と思ったので、「集団生活に馴染めないのは僕に問題があるからだ。僕がダメなんだ。」と、12歳ながら自己嫌悪に陥っていましたね。
「集団に馴染めなくても、何ら問題ない。むしろ個性のしっかりした子だ。」医者からの言葉に救われた
当時まだ12歳だった僕は、精神科というものがどんな所なのかよくわかっていません。母親に連れられ、緊張しながら病院まで足を運んだのを覚えています。
簡単な質問用紙に答えたり、不登校について担当医と会話したのを覚えています。もう13年も前のことなのでほとんど覚えていませんが、少なくとも嫌な記憶ではないことは確かです。
むしろ、普段は誰にも相談できないようなことを話せたので、気持ち的にはスッキリしたのを覚えています。
そしてカウンセリングが終わり、最後に医者からこう告げられました。
「この子には何の問題もありません。むしろ個性が強く、すごくしっかりした子です。」
この一言に、僕も母親もとても救われました。あの時精神科に足を運んでいなければ、その後も「僕が悪いんだ」と、自分を責め続けていたかもしれません。
集団に馴染めない=ダメ、は違うと思う。個性だと思えばいい
実は不登校になる4年前、小学2年生の時にも同じようなことを言われた経験があります。
退職間近だったベテランの先生から、「この子は自我がしっかりしている。心の成長も早いから、今の学年にいることが可哀想。もっと高学年の人と付き合わせるべき。」と言われたんです。
日本は集団主義を重んじるため、社会一般的に「集団生活に馴染めない人=ダメな人」と思われがちです。特に学校という環境は、その傾向が如実に出ます。
でも、今こうやって当時を思い返してみると、必ずしも集団生活に馴染めないことが悪だとは思いません。むしろ、これからの時代は「個」の力が大切と言われていますし、集団生活に馴染めないのは、その人の個性がしっかりしている一つの証拠だとすら思います。
価値観も性格も異なるのに、ただ生まれた時期と地域が一緒だったという理由だけで、30人以上が一つの部屋に詰め込まれる。それが学校です。(少なくとも公立は)
一昔前の、例えば工場でみんなが同じような仕事をする時代であれば、こういった教育の在り方もよかったかもしれません。でも、今はもう2019年です。既存の学校教育の在り方が社会の変化に追いついているとは到底思えません。
だから、必ずしも「集団生活に馴染めない=ダメ」というわけではないのです。
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集団に馴染めなくても大丈夫。僕は今、一人でアフリカで働いている
僕が不登校になった経験を紹介しながら、「集団生活に馴染めない=ダメという価値観は違う」という話をしました。
小学生の頃は周りに心配されていた僕も、進級して私立の中学校に入学してからは学校生活も順調に行きました。そして25歳になった今では、個人で働くフリーランスとして、アフリカで国際援助に携わっています。
だから、集団に馴染むことができなかったり、空気を読めない人間であっても、心配する必要はありません。むしろその人の一つの個性なんだと、ポジティブに捉えるようにしましょう。
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