原貫太オフィシャルブログ

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アフリカの格差は尋常じゃない【写真でその実態を解説】

フリーランス国際協力師の原貫太(@kantahara)です。僕は今、東アフリカのウガンダ共和国で働いています。


アフリカに関わりはじめてから4年が経ちますが、この大陸が抱える経済格差の恐ろしさに年々気づかされています。

 

今回はアフリカにおける格差の全体的な状況を概観しながら、僕が生活するウガンダの写真を見比べることで、アフリカにおける格差のリアルな実態をお伝えします。

 

 

アフリカの格差を象徴するようなニュース

先日、こんなニュースが大きな話題になっていました。

 

国際非政府組織(NGO)オックスファムは4日までに、アフリカ大陸で上位3人の大富豪が持つ資産が全人口の約半数に当たる貧困層約6億5千万人の資産を合計した額を上回るとの報告書を発表した。
(「アフリカ富豪3人が富独占 6億人の貧困層資産上回る - 産経ニュース」より引用)

 

アフリカにおける(経済)格差をまさに象徴するニュースです。衝撃ですね。

 

アフリカ大陸には、紛争や貧困で苦しめられている地域がいまだ多く存在しますが、その一方でグローバル市場に取り込まれ、近年は世界中の企業が市場獲得に奔走しています。

 

これからの数十年は、とんでもない勢いで経済成長をしていくことが予想されているのです。そうなると、経済成長の恩恵を受けられる人々とそうでない人々の間の格差は、ますます開いていくことになります。

 

アフリカの格差を生み出す「資源の呪い」

アフリカ 格差


資源の呪いという言葉を聞いたことはありますか?

 

「なぜアフリカは資源が豊富なのに、いまだに貧しい地域が多いのだろう?」そんな疑問を持ったことがある人もいるかもしれません。

 

本来であれば鉱物や石油といった資源が豊富な国は、経済的に発展し、その国の市民は裕福な生活を手に入れているはずです。

 

しかし、現実を見てみると例えばコンゴ民主共和国やシエラレオネ、南スーダンといったアフリカの国々では、

 

  • レアメタル
  • ダイヤモンド
  • 石油

 

これらの資源が豊富にあるにもかかわらず、どの国も紛争に苦しめられ、いまだ国民の大多数が貧しい生活を送っています。

 

こういった国々では汚職が蔓延し、利権に絡んでいる大企業や権力のある政治家には大金が入っていきます。しかし、一方で地元の市民らは資源を巡った紛争に巻き込まれたり、低賃金かつ劣悪な環境で働かされたりしているのです

 

資源が豊富な国における紛争や貧困、格差の現状は、レオナルド・ディカプリオ主演の映画『ブラッド・ダイヤモンド』を観ればわかると思います。僕も観たことありますが、「資源の呪い」の一端を知るうえでとてもいい映画です。おすすめします。

『ブラッドダイヤモンド』をPrime Videoで視聴する

 

なお、アフリカの紛争がいつまでもなくならない根本的な原因はこちらの記事で詳しくまとめています。

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サハラ砂漠を境にアフリカでは大きな格差が存在する

アフリカ 格差

 

もう一つ、アフリカにおける格差を概観する上で大切なことがあります。それは、サハラ砂漠より北のアフリカとサハラ砂漠より南のアフリカでは、大きな格差があるということです。

 

こちらの図を見てください。

アフリカ 格差

『Levels and Trends in Child Mortality Report 2019』より

 

こちらはユニセフによる報告書を抜粋したものです。内容は「1990年から2019年における5歳未満乳幼児死亡率」の統計を表したものになります。

 

これを見るだけでも、2018年のNorthern Africa(北アフリカ)の5歳未満乳幼児死亡数が1000人中28人であるのに対して、Sub-Saharan Africa(サハラ砂漠以南アフリカ)の死亡数は78人と3倍にもなります

 

多くの場合、5歳未満乳幼児が亡くなる原因は下痢やマラリアといった予防可能なものですから、サハラ砂漠以北のアフリカとサハラ砂漠以南のアフリカでは、基本的な医療に対するアクセスに大きな格差が存在するのです。

 

都市の裕福層と田舎の貧困層の格差がすさまじい

ここからは僕が暮らしているウガンダ共和国の写真を使いながら、 アフリカにおける格差のリアルな実態をお伝えします。まずは都市部の裕福層と田舎の貧困層の格差について。

 

こちらの写真をご覧ください。

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これはウガンダの首都カンパラ内のショッピングモールで撮影された写真です。その一階には、VRやプレイステーション4で遊ぶことができるアミューズメント・スペースがあります。

 

他にも、このショッピングモール内には外国人向けのカフェも入っており、こんなチョコレートケーキも食べることができます。値段は一つ450円です。

アフリカ 格差

 

その一方、車で北に10時間くらい移動して田舎に行くと、こんな景色が広がっています。

アフリカ 格差

 

この写真は乾季に撮影したものですが、この時期は雨がほとんど降らず、干ばつの影響によってこの地域では数年に一度食糧危機が起きています。子どもたちの栄養不足も深刻で、5歳の誕生日を迎えられず亡くなる子どもがたくさんいるのです。

 

また、都市部の裕福層はペットボトル詰めされた飲料水を普段から口にしていますが、こういった田舎の貧困層はそんなものを買える余裕もなく、川で汲んできた濁っている水を口にしているのが現状です。

アフリカ 格差

 

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僕はこういった田舎に出張ベースで足を運んで貧困層に対する支援にあたっていますが、首都カンパラに戻ってくるたびに、まるで別の国に移動したかのような感覚に襲われますね

 

この気が遠くなるような格差、嘆いているだけでは何も変わりませんが、都市の富裕層も田舎の貧困層もその両方を目にしている人間だからこそ、そのギャップには戸惑います。

 

都市の中における格差もすごい

都市と田舎を比較すると、アフリカが抱える格差の現状を痛感しますが、一つの都市の中における経済格差もものすごいです。

 

首都カンパラの高級住宅街に足を運べば、何百万円もするオープンカーを乗り回している現地人もいます。そういった人は、例えば国連機関の現地職員であったり、外資系企業の現地マネージャーだったりします。

 

ちなみに、アフリカの某国で働く知り合いのウガンダ人国連職員に月給を聞いたら240万円とのこと。20,000$。ウガンダシリングではありません。新米のローカルスタッフでも、国連職員なら日本円で毎月30万くらいは貰っています。

その一方、カンパラのダウンタウンに足を運んでみると、路上で生活しているストリートチルドレンやホームレスがたくさんいます。彼らはその日を生き延びるために、ペットボトルなどのごみ拾いや物乞いをして生計を立てているのです。

 

比較的治安がいいと言われているウガンダも、首都のカンパラは窃盗やスリが多く、被害に遭っている人がたくさんいます。

 

ただ、「明日食べる物があるかわからない」と切羽詰まっている人間が、何百万円もする車を乗りこなしたり、何万円もするブランド品を身に着けている富裕層を目の前にしたら、そりゃあ犯罪の一つや二つ起こす気にもなってしまいますよね。

 

アフリカで長く生活してきて、そういった格差の現状を理解するうちに、生きるために犯罪を犯す人間の気持ちが少しだけ分かるようになってきました。

 

さいごに

僕が活動するウガンダの写真を使いながら、アフリカにおける格差の現状を解説しました。

 

アフリカが経済成長を遂げるにつれて豊かな生活を手に入れられる人が増えていく一方で、その発展の陰には深刻な格差が存在します。特に都市における格差は顕著に拡大しており、富裕層に対する貧困層の不満が溜まれば、犯罪として帰結する可能性もあります。

 

なお、アフリカをはじめとした発展途上国で問題の「絶対的貧困」に関しては、こちらの記事で詳しく解説しています。学術的な定義だけではなく、リアルな実態が分かる内容になっています。あわせてご覧ください。

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