小学生の時、2年間不登校だった原貫太です。僕が学校に行きたくないと初めて思ったのは、小学校3年生の時でした。些細なことで友達と喧嘩したのが原因です。
この記事では、今まさに「学校に行きたくない」と言い始めた小学生の子どもを持つお母さんやお父さん向けに、
- 学校に行きたくないと思った僕は、当時何を考えていたのか?何が原因だったのか?
- 学校に行かない代わりに、僕はどんな行動をしたのか?
- 子供が学校に行きたくないと言い出したら、親はどうやって支えるべきか?
を、あくまでも当事者である子どもの視点に立ちながら書いています。なぜなら、不登校を経験した僕にしか書けないことがあるからです。
子供が不登校になりかけた時、どうすればいいか悩んでいる人の参考になれば幸いです。
学校に行きたくないと思い始めたきっかけは、友達との些細な喧嘩だった
僕が学校に行きたくないと初めて思ったのは、小学校3年生の時でした。そのきっかけは、友達と喧嘩をしたことです。
休み時間中、友達とサッカーで遊んでいた時のこと。ひょんなことから喧嘩が始まってしまい、「僕 VS その他全員」で口論するという状況が生まれました。
喧嘩の原因はハッキリとは覚えていませんが、僕が少しワガママな振る舞いをしたか、それを気に入らない子がいたか、そんなところだったと思います。小学生の遊びだったら、よくあることですよね。
休み時間が終わり、授業が始まった後も僕は教室に戻りませんでした。廊下をフラフラしたり、空き教室でダラダラしたり。
思い返せば、これが不登校の始まりでしたね。
小学校4年生で本格的に学校に行かなくなる
小学校4年生になると、僕は本格的に学校に行かなくなります。正確に言うと、学校に行かずに一日中自宅に引きこもっている日もあれば、登校はするけど教室には入らないという日もありました。
僕は小学生の時から目立ちたがり屋だったのですが、4年生の時には僕以上に目立ちたがり屋の子と一緒のクラスになったことが原因で、学校に行きたくないと思い始めました。彼とはしょっちゅう喧嘩をしていましたね。
ちなみに6年生になると、今度は完全な不登校生活になります。当時の僕は小学生ながら生意気で、自分の納得いかないことがとにかく許せず、先生の言う事や友達の言う事、あらゆる事に反発していました。
最終的には担任の先生との関係性が悪くなり、不登校になったのです。小学6年生が終わる卒業式に参加もせず、校長室で特別に「一人卒業式」をやってもらったのを覚えています。
※ちなみに5年生の時は担任が素晴らしい先生だったこともあり、ほとんど問題なく学校に通えていました。なので担任の先生との相性にもよりますね。
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学校に行きたくなくなった僕は、こんな行動をした
学校に行きたくないと思った僕は、その後こんな行動をしました。
どうしても気が向かない時は学校に登校しない
どうしても気が向かない、学校に行きたくない時は、そもそも登校しませんでした。家から出ていないです。自宅で本を読んだり、昼間のニュースを観たり、本を読んだりして過ごしていましたね。
保健室で勉強したり、先生と話したり。
学校に行ったとしても、教室には入りたくない時もあります。そんな時、僕は教室ではなく保健室に通っていました。
保険の先生は僕の状況にも理解を示してくれて、話し相手になってくれましたね。なので、保健室の先生には親からもしっかりと状況共有することが大切だと思います。
保健室では、みんなが教室で受けているテストを解いたり、中学受験のための勉強をしたりしていました。
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図書室に籠って、本を読みふけった
図書室に籠って、本を読みふけった時もありました。記憶に残っているところだと、『はだしのゲン』やイラク戦争の写真集なんかも読んでいましたね。
話が逸れますが、僕が今アフリカで働いている背景には、小学生の時に図書室で世界の問題について書かれた本を読んでいたことも、多少は影響しているかもしれません。
子どもが学校に行きたくないと言い出した時、親はどう支えるべきか?
もし小学生の子どもが「学校に行きたくない」と言い始めたら、親はどうするべきでしょうか。
経験者の視点から言うと、「まず親は、子供の気持ちに寄り添って欲しい。そして、味方になってほしい」です。
学校に行きたくないと思う理由は人それぞれです。もしかしたらいじめが原因かもしれないし、友達と喧嘩したことかもしれません。
授業が面白くないから、という理由も考えられますね。
少なくとも一つ確実に言えることは、「学校に行きたくない」と子どもが思っている時の気持ちは、ネガティブなものです。当時の僕は、「自分の気持ちをわかるのは、自分しかいない。周り全員が敵に見える」とすら思っている時もありました。
だからこそ、子供にとって唯一無二の存在である親は、責めるのでもなく、アドバイスするのでもなく、まずは気持ちに寄り添ってほしい、そして味方になってほしいのです。
学校に行きたくないとネガティブな気持ちになっている子供にとっては、親が味方になってくれることは何よりも心強いはずです。
不登校になっても、別に悪いことではない
僕が学校に行きたくないとカミングアウトし、不登校になった時、とある先生から「この子は病気かもしれない。一度精神科に診てもらった方がいい。」と言われました。正直、ちょっとショックでしたね。
でも、後日大学病院の精神科でカウンセリングを受けましたが、「何ら問題ない。むしろ、凄くしっかりした子だ。」と言われました(笑)
小学2年生の時にも、同じようなことを言われた経験があります。退職間近だった担任の先生から「この子は自我がしっかりしている。心の成長も早いから、今の学年にいることが可哀想。もっと高学年の人と付き合わせるべき。」と言われたんです。
社会一般的に「不登校は悪いこと」なんて思われがちですが、僕はそうは思いません。「学校行きたくない病」なんて言葉もあるみたいですが、そんな病気なんて間違っています。
むしろ少数の人しか経験できないことだし、不登校になる人には「他の人とは違う価値」があるとすら、僕は思います。
社会の最前線で活躍している人たちの中にも、元々不登校だった人はたくさんいます。例えば起業家の家入一真さん。中学生で登校拒否&引きこもりになり、高校一年生でいじめに遭って中退。最終学歴は中卒です。
それでも、今ではcampfireをはじめ、起業家として日本社会の最先端を走っています。
中二から登校拒否、引きこもりになってしまい全てを拒否する僕に、「こんな本があるよ」「こんな作家が今度展示をするよ」と機会を与え続けてくれた親に感謝をしている。親や大人がやるべきことは、自分の人生や価値観を押し付けることではなく、機会を与え続けることなのだと、親から学んだ。
— 家入一真 Kazuma Ieiri (@hbkr) 2018年3月18日
学校に行きたくない子供には、学校以外の機会を与えよう
学校に行きたくない子供には、「学校以外にも面白い場所はあるんだよ」と、別の機会を与えることも親の役目だと思います。
価値観も性格も異なるのに、ただ生まれた時期と地域が一緒だったという理由だけで、30人以上が一つの部屋に詰め込まれる。それが、小学校です。
今の時代は、インターネットを使えばいくらでも興味ある情報が手に入るし、SNSなら尊敬する人とも繋がれる。ネット以外にも、子供が好きそうなイベントに一緒に参加したり、旅行に連れて行くだけでも、子供の興味関心は広がります。
もちろん小学校でしか学べないこと、作れない人間関係もあるので、学校には行けるなら行った方がいいです。
でも、必ずしも学校に行く必要なんてありません。小学校以外にも、面白い環境はいくらでもあります。
子供が学校に行きたくないと言い始めたら、まずは気持ちに寄り添い、味方になってあげてください。その上で、小学校以外の面白い「チャンス」を与えてあげましょう。
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