原貫太のブログ

フリーランス国際協力師原貫太のブログです。国際協力やNPO・NGO、アフリカの問題、フリーランスの働き方など様々なテーマを解説しています。

NPO法人の給料はいくら?そのお金はどこから出る?元NPO職員が解説

フリーランス国際協力師の原貫太(@kantahara)です。今回はNPO法人の給料事情を解説します。

 

僕は大学在学中にNPO法人を起業したことがあるため、よく「NPO法人の給料はいくらですか?NPOの給料はどこから出ているのですか?」と質問をされます。

 

データだけではなく、NPO法人で働く知人の話や自身のNPO法人設立の経験も踏まえ、NPO法人の給料事情全般を解説します。

 

 

NPO法人の給料 平均年収は231万円

内閣府が実施した「特定非営利活動法人(NPO法人)に関する実態調査」によると、全国のNPO法人の常勤職員の給料は、平均年収231万円となっています。

NPO法人 給料

「特定非営利活動法人に関する実態調査」より引用

 

これを見ると、NPO法人の常勤有給職員の平均年収が225万円、認定または特例認定NPO法人*の平均年収が245万円となっています。

 

なお、以下の通りこの調査の「人件費」は給料手当、アルバイト手当の合計額であり、役員報酬や福利厚生費、法定福利費、交通費は含んでいません。

NPO法人 給料

「特定非営利活動法人に関する実態調査」より引用

 

実際、新卒でNPO法人に就職した友人の初任給は20万円前後でした。また、国際協力を行うNPO法人で海外駐在員を務める知人は年収230万円前後と語っていたので、この調査の内容は実感値ともズレていません。

 

*認定NPO法人はNPO法人の進化版。国税庁や所轄庁に認定されると、寄付に関する優遇が受けられる。NPO法人が認定NPO法人になるには、その活動がある程度以上社会から必要とされている、または認められていることを証明する基準(パブリック・サポート・テスト)をクリアする必要がある。

 

NPO法人の給与は、組織によって大きな差がある

この調査は事業規模の大きさに関係なく、全国のNPO法人を対象にして行われたものです。零細NPOから日本を代表する大型NPO法人、また海外NGOの日本支部なども含まれます。

 

そのため、常勤職員の給料にも大きな差が見られます。

NPO法人 給料

「特定非営利活動法人に関する実態調査」より引用

 

上の図を見ると分かるように、給料の最大値が年収950万円である一方、最小値は年収0.1万円、つまり1000円です

 

また、以下の図からわかるように、多くのNPO法人では常勤の有給職員を雇っていません。半分以上のNPO法人が給料を出しているのは1人、または0人しかいません

NPO法人 給料

「特定非営利活動法人に関する実態調査」より引用

 

さらに以下の図を見ると、常勤ではなく有給職員全般にしても、NPO法人全体の3割以上はスタッフの誰にも給料を出していないことがわかります。

NPO法人 給料

「特定非営利活動法人に関する実態調査」より引用

 

以上の内容から、日本のNPO法人の多くはボランティアや無給のインターンによって支えられており、限られた資金で活動していることがわかります。

 

★関連記事★

NPOとボランティアの違いは?NPOは組織、ボランティアは個人を表す言葉です - 原貫太のブログ

 

NPO法人の給料はどこから出ている?

NPO法人 給料

NPOのスタッフとして、アフリカで難民支援に携わっていた

 

団体によって違いはありますが、NPO法人の給料は基本的に①自己資金と②助成金から出ています。

 

自己資金には、例えば

 

  • 寄付…マンスリーサポーターやクラウドファンディングを通じて集める寄付など
  • 会費…NPO法人の正会員が払っている年会費や月会費など
  • 事業収入…事業の受益者から受け取る費用やイベント・講演会の売上、物品販売からの収入など

 

があたります。

 

一方の助成金ですが、NPO法人が事業継続や拡大をする際に、各種財団などから助成金を支出してもらうことがあります。こういった場合、助成金の中に「人件費」が組み込まれていることが多いです。

 

NPO法人の給料は事業内容や活動地域によって異なる

NPO法人の中でも比較的給料の高い団体は、国内で行っている事業からの収入の割合が多いです。

 

その一方、例えば国際協力を行うNPO法人(いわゆるNGO)の場合、メインの活動内容が発展途上国の貧しい人たちを助ける支援になるため、その多くは寄付金によって支えられています。

 

そのため、給料(人件費)にはあまり多くのお金を充てることができないという課題に直面する国際協力系のNPO法人は多いです。寄付金で受け取った収入は、できる限り現地での活動に充てるべきと考えられていますからね。

 

★関連記事★

NGOの給料は341万円。そのお金はどこから出るの?元NGO職員がぶっちゃける

 

またNPO法人の給料は、活動地域や事務所の所在地によっても異なります。東京をはじめとした都市部であれば事業展開も行いやすく、またイベントや講演会を通じた収入も得やすいですが、地方のNPO法人の場合はこういった事業収入を増やすのは簡単ではありません。

 

さらに、助成金を受託するために必要なセミナーや各種説明会の多くも、都市部で行われています。地方のNPO法人の中には、助成金を受託するのにも苦労している団体が多い現状もあります。

 

そのため、給料の高いNPO法人は都市圏に集中し、地方のNPO法人は零細…という、地域間でのNPO法人の給料格差も存在すると言われています。

 

NPO法人をゼロから設立すると、最初の給料はいくら?

NPO法人 給料

現在はNPO法人を退職し、フリーランスとして活動している

 

僕は大学在学中にNPO法人を設立し、代表として活動していたことがあるのですが、最初の頃は完全にボランティアでした。つまり、給料は0円です

 

大学卒業後から給料をもらい始めましたが、設立当初は人件費にお金を割く余裕はほとんどなかったので、給料は月収6万円でした。年収に換算すると100万円も行きませんね。

 

僕の周りにはNPO法人を起業した人がいますが、ほとんどの方はNPO設立当初の給料は月5万~10万円程度です。そのため、最初の頃はNPO法人の給料だけで食べていくことは難しく、バイトや派遣の仕事もやっていた人が多いですね。

 

一方で、NPO法人の多くは副業をOKにしている団体も多く、僕自身もNPO法人で働きながらブログや本から副収入を得ることで生計を立てていました。

 

NPO法人の設立に興味がある人は、最初の1~2年はNPO法人からの給料だけで食べていくことは難しいため、早めに副業も始めておくことをおすすめします。

 

例えばNPO法人の仕事と並行して、ブログやYouTubeでの情報発信にも力を入れれば、副収入で毎月5~10万円を安定的に稼ぐことは不可能ではありません。僕の場合はNPO法人を起業しながら、大学卒業までにブログだけで毎月10万円を稼ぐことができるようになりました

 

そのノウハウや知識は国際協力系ブロガーサロンというオンラインコミュニティでシェアしているので、興味のある方は以下のサイトもチェックしてみてください。

国際協力系ブロガーサロン

 

NPO法人の給料まとめ

  • NPO法人の常勤職員の給料は、平均年収231万円
  • NPO法人の給料は組織の規模や事業内容、活動地域によって異なる
  • NPO法人の給料は①寄付②会費③事業収入④助成金から出ている
  • NPO法人をゼロから設立すると、最初の給料は5~10万円程度

 

NPO・ソーシャルの活動に携わりながら、情報発信を活用することで収入を得る方法や発信のノウハウをシェアしています。オンラインコミュニティ「国際協力系ブロガーサロン」に興味のある方はこちらのページをご覧ください。