フリーランス国際協力師の原貫太です。特定の組織に所属しないフリーランスとして、個人でアフリカ支援の仕事をしています。
「アフリカをはじめ、世界の貧しい人たちを日本にいながら助ける方法は何だろう?」
「海外に足を運ぶことはできないけど、日本にいながら世界の貧困問題を解決することに貢献したい」
こんな疑問にお答えするべく、アフリカ支援を仕事としてやっている僕が、世界の貧しい人を助けるために日本にいながらできることを5つ紹介します。
世界の貧しい人を助ける5つの方法
貧困問題に取り組むNGOのマンスリーサポーターになる
海外で貧困問題に取り組むNGOのマンスリーサポーターになってみましょう。大切なポイントは、一回きりの寄付で終わってしまうのではなく、継続的に寄付することです。
NGOとは、日本語で「非政府団体」を意味します。貧困問題や環境問題など、国際的な問題を解決することを目指して活動する非営利の民間組織がNGOです。
NGOについて詳しく知りたい方、NGOで働くことに興味ある方はこちら➡NGOとは何か?元NGO職員が日本一わかりやすく、簡単に解説します! - 原貫太のブログ
NGOは、その活動資金の多くを寄付に頼っています。そのため多くのNGOが、月額制の寄付会員であるマンスリーサポーターを募っています。
基本的にどのNGOも、毎月1000円からサポーターになることが可能です。1日あたりに換算すると約30円ですね。団体によっては、500円で登録することもできます。
マンスリーサポーターとして継続寄付をしていると、定期的に
- あなたの寄付でこれだけの貧しい人が救われました
- あなたの寄付でこれだけの問題が解決されました
など、メールや報告書で活動レポートが送られてきます。
一回だけ寄付して終わりにするのではなく、貧困問題に関心を持ち続けるという意味でも、継続寄付会員のマンスリーサポーターになることを僕はおすすめします。
なお、僕のブログでは国際NGOのワールドビジョンが運営する寄付制度「チャイルドスポンサーシップ」を紹介しています。
発展途上国の貧しい子供を支援し、手紙のやり取りを通じながらその子の成長を見守ることができるのが、チャイルドスポンサーシップの大きな特徴です。
チャイルドスポンサーシップは月額4500円と、一般的なマンスリーサポーターに比べるとやや高額です。
しかし、海外の遠く離れた子どもと直接的に繋がることができるため、貧困問題に関心を持ちやすくなるというメリットがあります。
チャイルドスポンサーシップについて詳しく知りたい方は、こちらの記事を読んでみてください。
➡チャイルドスポンサーシップの評判は?国際協力のプロが解説【結論うさんくさくない】 - 原貫太のブログ
環境や人権に配慮した商品を購入する
フェアトレード商品やエシカル商品をはじめ、環境や人権に配慮した商品を積極的に購入しましょう。
安く売られているチョコレートの背景には、ガーナのカカオ農園で児童労働をしている子供たちがいる。
大量に生産されるファストファッションの背景には、インドやバングラデシュにある劣悪な環境の縫製工場で、強制労働させられている人たちがいる。
こんな話を聞いたことはありませんか?
世界で起きている貧困問題は、問題が起きている国だけに原因があるわけではありません。「豊か」で「便利な」生活を享受している、先進国に住む私たちの日々の消費行動が、問題を引き起こす原因になっています。
自分の目の前にある商品が、どこで、誰によって、どのように作られ、どのようにして目の前に運ばれてきたのか考えてみる。
少しくらい高いお金を出しても、環境や人権に配慮したフェアトレード商品やエシカル商品を購入してみる。
何か買い物をする時に、このようなことを少し意識するだけでも、間接的に貧しい人を助けることに繋がります。
環境や人権に配慮した商品を積極的に購入する一方で、ただ利益だけを追求している会社の商品には手を出さない。
普段の買い物を通じ、「社会にとって良い企業には『YES』、悪い企業には『No』」を突き付けることで、様々な国際問題の根本的な解決に貢献することができます。
なお、僕のYouTubeでは世界で起きている様々な問題をわかりやすく解説していますので、日々の消費行動を改めるための一つのきっかけとして、参考にしてくれたら嬉しいです。
➡原貫太のYouTubeチェンネルはこちら
NGO主催のイベントや報告会に参加する
自分の気になる貧困問題や、興味のある国/地域で活動している団体のイベントや講演会、活動報告会に参加してみましょう。
NGOが実施するイベントに参加すれば、貧困や紛争などの問題に詳しくなることができますし、同じように国際協力や海外支援に興味ある人たちと繋がることもできます。
また、そういった国際協力や貧困問題に関するイベントの売上は、その後に海外での支援活動に充てられることが多いです。
そのため、あなたの支払った1000円~2000円の参加費が、間接的にではありますが、海外の貧しい人を助ける活動に使われるのです。
2020年7月現在はオフラインのイベントや講演会の数は激減していますが、Zoomを使ったオンラインイベントの数は増えています。特に地方在住の方には、むしろ追い風ですよね。
SNSやインターネットで検索し、気になるイベントがあれば参加してみましょう。僕自身もよくイベントを開催しており、その情報をTwitterにアップしています。ぜひフォローしてくださいね。
➡原貫太のTwitterはこちら
NGOでインターンする
時間的に余裕のある人は、海外の貧困問題に取り組むNGOでインターンやボランティアをやってみましょう。『お金ではなく、時間を寄付する』という考え方を持ってください。
空いた時間を使ってNGO活動に参加するのは、かなり現実的な方法です。NGOが普段どのような仕事をしているのか、その実態を知ることもできます。
NGOは限られた資金と人員で活動していたため、基本的には常に人手が足りません。そのため、何もスキルや知識がない人であっても、インターンやボランティアとして関わることは可能です。
仕事内容は事務作業が中心になるとは思いますが、自分の取り組んでいる仕事が間接的に海外の貧困問題を解決することに繋がりますし、そのNGOで頑張って活動していれば、僕のようにアフリカで働かせてもらえる可能性もあります。
僕が大学生の時にインターンとしてアフリカで活動した話を、『世界を無視しない大人になるために 僕がアフリカで見た本当の国際支援』という本の中で書いています。
NGOの活動は、どんな感じなのか?気になる方は、ぜひこの本を読んでみてください。第一章までを無料公開しています。
➡世界を無視しない大人になるために【少女兵との出会い - 第一章まで無料公開】 - 原貫太のブログ
また、NGOでのインターンの基準は以下の記事で解説していますので、併せて参考にしてください。
➡NGOでインターンするなら、どう団体を選ぶべき?4つの判断基準を紹介します - 原貫太のブログ
NGOのプロボノに登録する
何らかの専門性やスキルのある人なら、NGOにプロボノとして登録してみましょう。
プロボノとは、簡単に説明すると「プロのスキルを活かしたボランティア」です。近年、会社員や士業の方たち(税理士・弁護士など)のNGOへの関わり方として注目されています。
貧困問題に取り組むNGOも、日本の事務局の仕事はデスクワークが中心です。会計作業や広報・マーケティング、資金調達など、一般的な企業と変わらない業務がたくさんあります。
そこに、例えば企業で経理職の経験がある方や、マーケティングの専門知識を持っている方がプロボノとして関わると、NGOの作業効率が格段に上がります。
もちろん税理士や弁護士の方がプロボノとして関われば、税務や法務全般の仕事もスムーズに進むでしょう。
NGOのホームページを見ればプロボノを公募していることもありますし、NGOに直接問い合わせをして「自分にはこういったスキルがあるのですが、何かお手伝いできることはありませんか?」と聞いてみるのもありです。
自分の持っている専門性を活かし、日本の事務局をサポートすることで、間接的に海外の貧しい人を助けることに繋がります。
仕事として貧しい人を直接的に助けるには?
寄付やインターン、プロボノではなく、仕事として貧しい人を直接助ける活動がしたい人は「国際協力師」を目指しましょう。
国際協力師とは、生活するのに十分な給料をもらいながら、仕事としての国際協力を持続的に行っている人を指します。(「国際協力師とは?定義、資格、給料、新しい働き方まで徹底解説【初心者必見】」より引用)
国際協力師には、具体的には以下7つの職業があります。
- 国際公務員(国連職員など)
- 政府機関職員(JICA職員など)
- 政府機関専門家(JICA専門家など)
- NGO職員(日本ではNPO法人職員)
- 開発コンサルタント
- ソーシャルビジネス
- フリーランス
仕事として貧しい人を助けたいという方は、以下の記事を読んでみてください。
➡国際協力師とは?定義、資格、給料、新しい働き方まで徹底解説【初心者必見】
さいごに
日本にいながら、海外の貧しい人たちを助ける方法を解説しました。
貧しい人の生活を支える国際協力は、必ずしも発展途上国に足を運ばなければできないというものではありません。
たとえ直接的ではなく間接的だとしても、日本にいながらできることはあります。
今回紹介した5つの方法は、どれも自分の生活を犠牲にすることなく、無理なく継続できるはずです。
僕のブログでは国際協力や貧困問題に関する記事を多数アップしていますので、ぜひ他の記事も読んでみてくださいね。
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