原貫太オフィシャルブログ

フリーランス国際協力師原貫太のブログです。

国際協力をする大学生はアマチュア?プロとの違いはどこにあるのか

フリーランス国際協力師の原貫太(@kantahara)です。国際協力をテーマにしながら、日本とアフリカを往復して働いています。

 

僕は大学生の頃からアフリカの難民支援などに取り組み、在学中にはNPO法人(NGO)を起業した経験もあります。

 

現在は「フリーランス国際協力師」という肩書で活動していますが、NGOで働いていた経験から、国際協力を志している大学生に伝えたいことがあります。

 

もし、将来的に国際協力を仕事にしたいと考えているのであれば、大学生の間にNPO法人格を持つ民間NGOでの働いてみることを強く勧めます。

 

 

★東アフリカのウガンダ共和国でインターンをする現役大学生との対談動画をYouTubeにアップしています。こちらもあわせてご覧ください!

 

大学生による国際協力の多くは“国際交流”

大学生 国際協力

 

10年ほど前に大学生の間で国際協力が一大ブームとなり、それ以後この分野を志す学生の数は確実に増えています。

 

最近は治安も良く、またLCCのおかげで安く渡航できるようになった東南アジアで活動する大学生は本当にたくさんいますね。

 

僕自身、大学2年生で学生団体を立ち上げ、約2年間バングラデシュのストリートチルドレン問題に取り組んでいました。ゼロから組織を立ち上げ、紆余曲折しながらも足を動かしたあの経験があるからこそ、今の自分がいると思っています

 

 

ですが、学生団体のボランティアによる国際協力は、国際機関やNGOが行っているそれとはやはり一線を画します。

 

もっと言えば、大学生による活動の多くは、国際協力ではなく国際交流であることが現状です。(別にけなしているとかではなく)

 

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あの協力隊すらもアマチュアの国際協力?

大学生 国際協力


学生によるボランティア活動だけではなく、あの青年海外協力隊すらもアマチュアの国際協力、さらには国際交流と評価されることがあります。

 

元国境なき医師団の日本理事である山本敏晴さんはこう言っています。少し長いですが、僕が言うよりも説得力がよほどあるので引用します。

 

青年海外協力隊は、アマチュアの国際協力とみなされている。もっとはっきり言えば、国際協力ではなく、国際交流である。

 

仮に、国際協力を、きちんと、期間内に、数字で結果を出すもの、(しかも、経過を定期的にモニタリング(監視)されながら行うもの)と定義するのであれば、期間内に数字で結果を出すことを要求されず、しかも、定期的にモニタリングおよびフィードバックもされない青年海外協力隊、というシステムは、国際協力ではない。

 

現地に行ったときに知り合った、周りの人々と仲良くしているだけ、すなわち、国際交流である、と考えたほうが、しっくりする。

 

繰り返し書いておくが、青年海外協力隊の活動は、通常の国際協力では設定されるはずの数値目標をもたず、それを達成する締め切りもなく、途中に監査されるシステムもない。(5回のレポート提出はあるが、感想文のレベルであり、かつそれに対して有効なフィードバックもない)

 

これでは、本人が考えた、自己満足の活動になってしまう可能性が高い。「山本敏晴のブログ」より引用) 

 

大学生の中には、「将来は青年海外協力隊員になりたい。そのために今は学生団体でボランティアをしている」という人もいますが、青年海外協力隊に対するこのような評価があるのも一つの事実なのです。

 

では、「プロとしての国際協力」を考える時には何が大切になるのでしょうか。深堀りしてみましょう。

 

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国際協力のプロに関する3つの視点

国際協力 大学生

 

国際協力では、

 

  1. 限られた期間(時間)の中で、
  2. 限られたリソース(ヒト・モノ・カネ)を使い、
  3. 数字で結果を出す

 

というのが、いわゆるプロの人たちが行うプロジェクトです。例えば、僕がウガンダ北部で携わっていた南スーダン難民支援では、

 

  1. ニーズ調査から物資配布までの期間を2週間で
  2. 日本の支援者などから集めた資金約30万円を使い
  3. 61世帯410人の最も支援を必要とする難民に物資を届けた

 

と表現することができます。

 

学生団体のほとんどでは、1と2を満たすことはできていても、「3. 数字で結果を出す」という部分がないがしろになっているケースが多いです。

 

これは責任を追及したいわけでもなく、また批判しているわけでもなく、そもそも大学生という立場上、年に2回しか渡航ができない”ボランティアの国際協力”では、現地に信頼できるパートナーがいない限り『数字で測る』ということが難しいからです。

  

山本敏晴さんも上記で言っていますが、青年海外協力隊は1と2は満たしているものの、3を満たすことができません。実際に、青年海外協力隊OBの方も、

 

 

と言っています。

 

 

法人格を持つ国際協力NGOに求められる意識

国際協力 大学生

 

また、「2. 限られたリソース(ヒト・モノ・カネ)を使い」に関しても、ボランティア形式で活動している組織と、法人格*を取得して活動しているNGOでは、そこに求められる意識も大きく変わります。

*ここでの「法人格」は多くの場合は「特定非営利活動法人格(NPO法人格)」を指す

 

というのも、学生団体による海外でのボランティア活動は、その多くが「自分たちの持ち出し」によって行われます。

 

つまり、ポケットマネーで活動するのです。アルバイトをして稼いだお金を使い、航空券を買ったり、簡単な支援物資(例えば文房具など)を購入したりします。

 

その一方で、特に法人格を持つNGOの「カネ」は、市民の皆さまからの寄付や会費、また財団等からの助成金によって支えられています。

 

そうなるとどうなるか。一言で言えば、ドナーへの説明責任(Accountability)が発生するのです。そこでは、出資してくれた人たちに対して、

 

  1. どれだけの支援を
  2. どれだけの受益者に届け
  3. どのようなインパクトが生まれたのか

 

を説明する責任があります。

 

また、堅苦しい言葉にはなりますが、報告書などを通じて「会計報告」「寄付の使途」を明示する必要があります。その意味で、特に法人格を持ちながら活動するNGOにはプロ意識が求められるのです。

 

 

認定NPO法人ロシナンテスに勤める田才諒哉さん(当時)は

 

(中略)NGO職員として働き始めた今、強く感じていることがあります。

 

それは、僕たちNGO/NPO職員が働くことでいただく給料は、多くの場合、皆様方からの寄付金から出ているということです。

 

つまり、支援者の方々が、一生懸命働いて稼いだお金を僕たちはいただきながら、NGO/NPOの事業を行っています。

 

これは民間企業で会社員として働いていたときとは大きく異なることで、NGO/NPOで働いていると、常に自分の時間を無駄にせず、最大限活かせる使い方をしよう、という思考が特に働きます。

 

強調しますが、なぜなら前述の通り、僕らの時間は寄付者の方々からいただいたお金で成り立っているからです。その責任は、日々ズシンと感じています。「NGO/NPO職員はボランティアではなく、真にプロフェッショナルであるべき」より引用)

 

と語っています。

 

給料ではないにせよ、支援者からのお金を渡航費や滞在費にあてる場合も一緒。そこには「説明責任」が求められます。

 

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国際協力をプロとして続けていきたい大学生は…

国際協力 大学生

 

こういった理由から、将来的にも国際協力を続けたいと考えている大学生は、ボランティアで活動する学生団体だけではなく、NPO法人格を持つ民間NGOでのインターン経験を積むことを強くおすすめします。

 

僕自身、学生団体を卒業した後は認定NPO法人テラ・ルネッサンスで約1年半のインターンを経験しましたが、やはりボランティアの活動とプロのそれとでは、正直レベルが違いました。

 

また、その経験を踏まえたNPO法人の起業では、より一層数字と向き合う必要が求められたため、自然と「プロはどうあるべきなのか?」といったことを考えることが多かったですね。

 

 

さいごに

大学生 国際協力

 

もちろん、人によっては「国際協力に取り組むのは大学生の間だけ」と決めている人もいるでしょう。

 

しかし、できれば仕事として将来的にも国際協力を続けていきたい、もしくは一段階高いレベルでの国際協力に関わってみたいと思っている人は、在学中にNPO法人格を持つ国際協力NGOで働いてみることをおすすめします。

 

形態はインターン、アルバイトなど様々にありますが、給料をもらいながら仕事としての国際協力を続けている人たちを間近で見れるという意味で、法人格を持つ民間NGOの中に入ってみることをおすすめします。

 

 

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