フリーランス国際協力師の原貫太(@kantahara)です。Twitterのフォロワーは24,000人います。(2020年6月29日現在)
SNSを広報で使う人は多いですが、ちゃんと人に届く広報ができている人はまだまだ少ないのが現状。「とりあえず毎日ツイートすれば」「大事な告知をする時は『拡散希望』を付ければ」なんて考えている人、さすがにもういませんよね?
これまで僕はSNSを活用し、イベントの広報や本の販売をしてきました。SNSを通じてTBSの記者と繋がり、全国放送に出演したことも。
この記事では、広報でSNSを活用するなら抑えてほしい4つの戦略をまとめています。難しい話は一切ありません。SNSを広報でフル活用したい方は、参考にしてください。
SNSを広報で使うなら抑えるべき4つの戦略
僕が紹介するSNSの広報戦略は、この4つです。
- 「拡散希望は拡散されない」という事実を受け入れる
- SNSの広報も一対一でコミュニケーションを意識する
- SNSでも人の温度感を出す
- インフルエンサーにアプローチする
SNSの広報戦略を考えるにあたって、僕が参考にしたのはキングコング西野さんの本です。今回の記事では彼の著作『魔法のコンパス 道なき道の歩き方』を引用しながら解説します。
SNSの広報戦略① 拡散希望は、拡散されない
SNSを広報で使うなら、まずは「拡散希望は拡散されなくなってきた」という事実に気がつきましょう。
1人でも多くの方に(クラウドファンディング)に支援してもらうために僕が使ったのは、ツイッターやフェイスブック、いわゆるSNSだ。
このSNSを最大限に利用してやろうと思い、ツイッターのタイムラインをボケーッと眺めていたら、「拡散希望」と書かれたツイートのRT数が昔に比べて減っていることに気が付いた。
皆、網をスルーするスキルがすっかり身についてしまっていて、つまり、SNSは拡散装置としては寿命を迎えていたわけだ。
(『魔法のコンパス 道なき道の歩き方』より引用。(クラウドファンディング)は筆者補足)
なぜ拡散希望は拡散されなくなってきたのか?理由は単純で、SNSが普及した今ではみんな見慣れてしまったからです。
- "商品が大量に売れ残って困っています…。激安販売しているので買いに来てください!"
- "〇〇君が行方不明です。情報の拡散にご協力ください。"
こういった「公共性」のある情報なら拡散されますが、自分に直接的なメリットがない、知らない誰かが拡散させようとした投稿には、みんな興味を示さなくなっています。
SNSを広報で使うなら、拡散させることに躍起になってはいけません。まずはこの事実を受け入れましょう。
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SNSの広報戦略② 一対一のコミュニケーションを意識する
SNSを広報で使うなら、SNSは一対一のコミュニケーションをするツールなんだと、発想を転換させましょう。
網でかからないのなら、モリを片手に素潜りで一人一人突き刺していくしかない。
「キングコング西野」でエゴサーチ(検索)をかけ、僕についてツイートしている人をリストアップし、「はじめまして。キングコング西野です。実はこの度、クラウドファンディングという……」と片っ端から突き刺していた。700~800人に声をかけた。
「会いに行けるアイドル」ではなくて、「会いに来る芸人」。
結果、これが大ハマり。2週間で530万円が集まった。皆、網には慣れていたけど、モリで刺される免疫がなくて、「芸能人の方から来たよ」という感じで僕が個人的に送ったツイートがRTされ、それも後押しとなった。(『魔法のコンパス』より引用)
広報とは本来、「広」く「報」せるという意味です。
しかし、SNSを使った広報に関して言えば、網でひっかけようとしても、それに慣れ切った現代人は網の隙間を綺麗に通り抜けてしまいます。
であれば、SNSを一対一のコミュニケーションツールとして使い、自分からひとり一人にアタックしていきましょう。
これをやるには、SNSの中でも特にTwitterが便利です。不特定多数に開かれており、一つの投稿の文字数が140文字と短文のため、見ず知らずの人と簡単にコミュニケーションができます。
SNSを広報で使うなら、網でひっかけようとするのではなく、できる限り個人対個人のコミュニケーションを意識すると、相手は確実に食いついてきます。
SNSの広報戦略③ 人の温度感を出す
SNSでは一対一のコミュニケーションを意識する。そのためには、人の温度感をしっかり出すことが大切です。
SNS上でコミュニケーションするためには、実名が使われ、プロフィールも充実した個人アカウントが上手くいきやすいです。僕は実名顔出しでTwitterをやっていますが、見ず知らずの人に声をかけても、ほとんどの人が何かしら反応を返してくれます。
企業や団体のアカウントでも、人の温度感が感じられるもの、いわゆる「中の人」の存在が感じられるものであれば、コミュニケーションツールとして十分に機能させられます。
例えばタニタのTwitterは、中の人が遊んでいることで有名です。そこには「人の温度感」が感じられるため、フォロワーとコミュニケーションを取りやすいのです。
SNSの広報戦略④ インフルエンサーにアプローチする
自分に関係ある分野で発信しているインフルエンサーがいたら、積極的にアプローチしてみましょう。
国際協力が専門の僕は、「国際協力」「アフリカ」といったキーワードで検索をかけ、関連したツイートをしているインフルエンサーにアプローチしてみました。
これを続けた結果、自分のツイートを堀潤さんや佐々木俊尚さんといったインフルエンサーに届けることができたのです。その結果、フォロワーも爆増しました。
また、本田圭佑さんが「サッカーを通じてアフリカの難民を支援したい」という思いでウガンダの事業を始めたと聞き、自分の専門に100%関連していたので「これは本田さんに伝えなくては」と、Twitterでアプローチしました。
その結果、本田圭佑さんから返事が来たのです。
SNSを広報で使うとなると、「とにかく、たくさんの人に情報を届ける」という印象を持つ人がいますが、そんなことは決してありません。SNSで一対一のコミュニケーションを取るためには、地道な作業も求められるのです。
SNSの広報戦略まとめ
個人なのか、会社なのか、立場によってSNSの使い方は変わります。
しかし、今回紹介した4つの広報戦略のうち、特に2番目はどんな人でも意識できるはずです。SNSは飛び道具ではなく、コミュニケーションツールとして活かすようにしましょう。
僕自身もTwitterで毎日発信しているので、興味があればぜひフォローしてくださいね。
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