フリーランス国際協力師の原貫太(@kantahara)です。今回はデング熱の感染リスクがある国に旅行する人向けに、デング熱の対策を5つまとめています。
今回の記事は青年海外協力隊員としてネパールで活動する石川栄貴さん(@IshikawaHideta1)に寄稿してもらいました。特に衛生環境・医療環境が整っていない途上国に旅行予定のある方は、参考にしてもらえればと思います。
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---以下、石川さん---
WHOによると、デング熱は全世界で毎年約1億人が感染していると推測されています。2015年には日本でも流行したことで大きな話題になりました。
私が滞在する南アジアのネパールでは、今年だけでも5,000人以上の感染者が出ています。デング熱感染の唯一の予防策は「蚊に刺されないこと」だけです。
マラリアのような予防薬がないので、防蚊対策をしっかりしましょう。デング熱の感染リスクがある地域でできる5つの予防策をお伝えします。
▼マラリア対策はこちらの記事をご覧ください▼
デング熱5つの対策 とにかく「蚊に刺されない」
ここで紹介するデング熱対策は以下の5つです。基本的には蚊に刺されないことが重要です。
外出時は長袖長ズボンを着る
デング熱は蚊を媒介して伝染する病気です。なるべく肌の露出を減らし、蚊に刺されないよう心がけましょう。
首筋や、ズボンからはみ出しやすい足首が蚊に刺されやすいです。こういった箇所は念入りに虫よけスプレーをしておきましょう。
蚊帳や網戸のあるホテルを選ぶ
ネパールをはじめデング熱の感染リスクがある途上国のホテルには、網戸や冷房機器がないケースがよくあります。また、そういったホテルでは蚊帳すらない場所も存在します。
そのため、ホテルを予約する際にはエアコンや網戸、蚊帳などが備え付けられているかチェックが必要です。
就寝時には蚊帳と虫よけグッズを使う
就寝時には蚊帳に入って寝ましょう。デング熱対策の基本です。
また、蚊帳に入って寝たからといって確実に防げるわけではないので、肌の露出した部分には虫よけスプレーを塗布し、蚊取り線香や電気蚊取り器をセットして就寝しましょう。
例えばネパールでは、どんな田舎でも蚊取り線香や電子蚊取り器は手に入るので、お店が閉まる前に入手しておきましょう。とにかく蚊に刺されないようにすることがデング熱の予防に繋がります。
市販薬には気をつける
デング熱を発症した際、解熱剤や風邪薬など、アスピリンやイブプロフェンなどの成分の物を使用すると症状が悪化するケースがあります。
そのためアセトアミノフェン系の解熱剤を使いましょう。デング熱が発生している地域では薬局で割と簡単に手に入ります。
稀に認証されていない薬もあるので、現地で購入する際は購入前に薬名をインターネットで調べてから購入しましょう。
免疫力を保つ
デング熱は免疫力があれば感染しにくく、感染したとしても重症化しずらいと言われています。
免疫力を保つためには、睡眠と食事が何より重要です。食事ではβカロテンの豊富な緑黄色野菜やビタミンの豊富なフルーツなどを意識して食べましょう。フルーツを生で食べる場合は皮つきのフルーツを選び、皮をむいて食べれば衛生的に安全です。
とはいえ海外では食事が口に合わず、しっかり食べられない可能性もあります。そういった場合も考慮し、栄養補給するため日本からサプリメントを持っていくことをおすすめします。
地域によっては野菜を摂取することが難しいため、特にビタミンB群のサプリメントを推奨します。
発熱したらデング熱を疑い、すぐに病院へ
デング熱の感染リスクがある国・地域に旅行中、万が一発熱した際はデング熱を疑って、躊躇せず近隣の病院に行きましょう。
そのため事前に宿泊先の周辺で病院をチェックしておきましょう。
デング熱の感染リスクがある国に行くなら必ず保険に入ろう
万が一デング熱を発症し、病院で治療にかかる場合、当然ですが医療費がかかります。また、田舎でデング熱を発症し首都まで緊急搬送されたりすると、かなりの金額がかかる可能性もあります。
これからデング熱の感染リスクがある国に旅行する方は、出発前に海外旅行傷害保険に加入しておきましょう。
さいごに
どんなに気を付けていても、絶対にデング熱にかからないということはありません。
しかし、体が元気であれば重症化することなく、自然に治ります。自分は海外に来ているという自覚を常に持ち、生活リズムを整え、十分な睡眠と栄養を取ることを心掛けましょう。
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