原貫太の国際協力ブログ

フリーランス国際協力師原貫太のブログです。国際協力やNPO・NGO、アフリカ、社会問題などのテーマを中心に解説しています。

貧しい国の生活は?子どもたちのリアルな実態を、現地の写真付きで解説

「貧しい国の人たちは、どんな生活を送っているのだろう?」

「発展途上国に暮らす子どもたちの生活を、写真で見てみたい。」

 

こんな悩みを解決します。

 

フリーランス国際協力師の原貫太です。アフリカやアジアの途上国など、世界中で貧しい人たちの支援にあたってきました。

貧しい国の生活

ウガンダの子供たちと原貫太

 

経済的に貧しい途上国に足を運ぶと、子どもが学校に通わず仕事をしていたり、路上で生活をしていたりします。

 

子どもは大人たちから守られ、毎日学校で勉強ができる…。そんな日本の常識は、貧しい国では決して通用しません。

 

経済的に貧しい国では、どんな生活があるのか?一緒に見ていきましょう。

 

 

YouTubeでは映像も使って解説しています。動画のほうが分かりやすい方は、こちらをご覧ください。

 

途上国では貧しい子どもたちが仕事をしている

貧しい国の生活

仕事の休憩中に駅のホームで寝ている子ども。バングラデシュで撮影


経済的に貧しい国では、多くの子どもたちが生計を立てるために仕事をしています。いわゆる児童労働の問題です。

 

児童労働とは、15歳未満の子どもが教育の機会を奪われながら働くこと、もしくは18歳未満の子どもが携わる、危険で有害な労働とされています。

 

日本でも、子どもが家事を手伝ったり、親の仕事を少しだけ手伝うことはありますよね。でも、みんな学校には通っているし、危険な労働ではありません。

 

一方で、経済的に貧しい途上国には、生計を立てるために働き、学校にすら通えない子どもたちがたくさんいます。

 

貧困層の子供たちは、幼い頃に親を失っていたり、もしくは親が病気で働けなかったりします。

 

国全体が貧しい途上国では、日本のように生活保護の仕組みや、児童保護施設などもほとんどありません。

 

そのため、家族が生きていくためには、まだ幼い子供すらも仕事をしなくてはならない現状があるのです。

貧しい国の生活

駅でゴミ拾いの仕事をしている子どもたち。バングラデシュで撮影

 

このように、子どもたちから教育の機会を奪い、かつ危険な仕事を「児童労働」と呼びます。

 

児童労働は貧しい国に集中している

貧しい国の生活

新聞販売の仕事をしている子ども。バングラデシュで撮影


児童労働に携わる子どもの人数が最も多いのは、アジア・太平洋地域の約7,770万人です。

 

また、児童労働に携わる5歳から17歳の子どもの割合が最も高いのは、サハラ砂漠より南のアフリカ地域で約21%と言われています。

 

つまり、子どもたちが働かなくてはならない児童労働の問題は、そのほとんどが経済的に貧しい途上国に集中しているのです。

 

僕はカンボジアを旅行した時、観光地で子どもからお土産を売りつけられました。話を聞いたところ、そこにいた子ども全員が学校に通っていませんでしたね。

 

「家族の生計を助けるためには、僕が働かなくてはならない。」と、まだ10歳ちょっとの子が語るのです。

 

路上で暮らす貧しい子どもの生活は?

貧しい国の生活

駅での仕事中、電車にひかれて左足を切断した男の子。バングラデシュで撮影

 

貧しい国に足を運ぶと、自分の住む家がなく、路上で生活する子どもがいます。ストリートチルドレンと呼ばれる子どもたちです。

 

彼らの多くは親元を離れて暮らし、自分で生計を立てながら、一日200円以下の生活を送っています。

 

現在、世界には一億人以上のストリートチルドレンがいると言われています。つまり、日本の人口とほぼ同じ数の子どもたちが、路上での貧しい生活を送っているのです。

 

ストリートチルドレンの子どもたちは日中、駅や港などの公共施設でゴミ拾いなどの仕事をしています。

 

そして夜になったら、人気の少ない路上で寝泊まりをしているのです。

貧しい国の生活

駅で暮らすストリートチルドレンの子どもたちと


アジアやアフリカの途上国では、人口は増加傾向にあり、経済成長に伴う急激な都市化が進んでいます。

 

これから貧富の格差はますます拡大し、路上生活をする子どもの数はさらに増えていくことでしょう。

 

ストリートチルドレンの問題をさらに詳しく知りたい方は、以下の記事を読んでみてください。

ストリートチルドレンの現状・原因・生活を徹底解説【写真多数】 - 原貫太の国際協力ブログ

 

世界にはどれだけの貧困層がいるのか?

貧しい国の生活

原貫太がアフリカで支援していた貧困層の女の子たち

 

これまで紹介したような貧困層の子供たちは、「絶対的貧困」と呼ばれる状況下にあります。

 

絶対的貧困とは、人間として生活していくために基本的に必要な衣食住すら満たすことができず、貧しい生活を送っている状況を指します

 

また、初等教育を受けることができなかったり、病気になっても病院に行くお金の余裕がなかったりする状況も、広い意味では絶対的貧困に分類されます。

 

具体的には一日1.9ドル以下、日本円にして毎日200円以下で生活を送っている人たちが絶対的貧困です。

 

世界には絶対的貧困層の人たちが7億人以上いると言われています。つまり、世界全体の約10人に1人は、人間として必要最低限の生活すら送れていないということです。

貧しい国の生活

南スーダン難民の子どもたちに教育支援もしていた

 

絶対的貧困の多くはアジアやアフリカ、南アメリカなど、経済的に貧しい国に集中しています。

 

なお、貧困には絶対的貧困のほかに、先進国で問題になっている相対的貧困も存在します。

 

絶対的貧困と相対的貧困の違いは、こちらの記事で解説しました➡絶対的貧困と相対的貧困の違い、それぞれの問題点は?超わかりやすく解説します - 原貫太の国際協力ブログ

 

貧しい生活から脱却するために必要なことは?

貧しい国の生活

原貫太はアフリカで難民支援に携わっていた

 

貧困層の人たちが貧しい生活から抜け出すために必要なことは、大きく2つあります。

 

一つ目は、一時的な食糧・生活支援です。

 

例えば戦争が起きている地域では、着の身着のまま隣の国に逃げてきた難民の人たちがいます。

 

彼らは命からがら逃れてきたため、必要最低限の荷物しか持っていません。そのほとんどが衣食住すら満たすことができず、貧しい生活を送っています。

 

まずは彼らが必要最低限の生活を送れるように、一時的にでも食糧や生活用品の支援をすることが大切です。

 

例えば僕は学生の時、アフリカで難民の緊急支援に関わっていました。生活が苦しい彼らに対して、トウモロコシなどの食糧や、石鹸などの衛生用品を配布していましたね。

貧しい国の生活

難民の人たちに聞き取り調査をする様子

 

ただ、いつまでも貧困層の人たちに物資を配給し続けることはできません。支援団体の活動資金も底をついてしまいますし、何よりも貧困層の人たちに「依存」を産み出してしまいます。

 

最終的には、貧困層の人たちが自立して生活できるようになることが目標です。そのため、貧困層の人たちが自ら収入を産み出せるようにするため、職業訓練の支援活動なども必要になります。

 

例えば僕はアフリカのウガンダという国で、元子ども兵士の人たちの木工大工訓練や洋裁訓練などの支援活動にも関わっていました。

貧しい国の生活

木工大工の職業訓練に励むウガンダの青年

 

最終的には支援団体のサポートが無くなっても、貧困層の人たちが自らのスキルだけで収入を得られるようになる。

 

そうなることで、途上国の人たちは貧しい生活から脱却できるようになるのです。

 

さいごに

貧しい国における生活の実態や、貧しい生活から脱却するために必要なことを解説しました。

 

日本の僕たちからすると、想像さえできない貧困問題が途上国では起きています。

 

貧しい国で起きている問題に対して、関心を持つことは誰にだってできます。でも、大切なことは関心を持ち続けることです。

 

僕のブログでは貧困問題や途上国支援について詳しく解説していますので、ぜひ他の記事も読んでみてください。

 

こちらの記事もよく読まれています。あわせてご覧ください➡貧しい人を助ける方法は?アフリカ支援のプロができること5つ紹介します - 原貫太の国際協力ブログ

 

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