国際協力って、そもそも「国際」と「協力」というたった2つの単語から成り立っている言葉なので、その定義ってめちゃくちゃ曖昧なわけですが、やはり一般的には、アジアやアフリカなどの途上国のフィールドに立って、受益者(貧しい子どもたちや難民など)と直接関わる仕事がイメージされるよう。
でも、残念ながらそんなのはほんの一部。会計作業をしたり、書類を準備したり、会議したり、物資を調達したり…といった地味な仕事の方が圧倒的に多い。
僕も、せっかくアフリカのウガンダまでやってきているのに、丸一日部屋に引きこもってパソコンと向き合っていたり、事務作業をしたり、書類整理をしたりといった日もある。
「国際協力したいです!」というヤル気MAXの大学生がいざ途上国へとやってきて、その地味で泥臭い仕事を目の当たりにして「え…思っていたのと違う…」とショックを受け、そのまま活動から身を引いていってしまうことも。
でも、それら全部ひっくるめて「国際協力」なんだ。困っている人を救うには、世界を変えていくには、ただやみくもに「支援」だけしていれば良いわけではない。
ただ、やはり僕自身も葛藤を感じてしまう。
SNSにあげる写真や動画は、見栄えの良いものをアップするものだから(会計作業している風景をアップしてもいいね!は大して来ないしアップする気にもなれないw)、自ずと「原さんは難民居住区でバリバリ活動していてカッコいい!」と思われてしまう。バックオフィスでの苦労や泥臭さは、日本にいる人たちにはなかなか伝えることができない。
だけど、それらも含めて「国際協力」という仕事なのだから、少なくとも応援して下さっている皆さんには知ってほしい。
普段のブログやSNSでは難しいからこそ、その裏に隠れた仕事や葛藤については、落ち着いて書ける"本"で伝えるのが良いのかなぁ。
『世界を無視しない大人になるために 僕がアフリカで見た「本当の」国際支援』(紙版)が一昨日より販売を再開しています。一冊たったの700円です。
印刷した1400冊がすべて無くなったら、『世界を無視しない大人になるために"2"』を出版しようかしら。