ウガンダでのある一日。朝8時に起床し、朝食を食べながら溜まったメールの返信。その後は事務所に出向き停電した部屋で会計処理。エクセルに入力した金額が合わずに焦る。昼食後は支援物資の買い出しへ。たった数百円であっても粘り強く店主と交渉。炎天下で汗だくになりながら砂糖450キロを購入
— 原貫太 Kanta Hara (@kantahara) 2017年9月21日
購入した大量の支援物資をトラックに積み、倉庫に保管。その後は再び会計処理、さらにはニーズ調査で使う調査シートを200枚以上コピーして、現地スタッフと一緒に3枚一組でホチキス留め。時々、難民居住区にいる現場スタッフからの電話に応対。夕方5時に事務所を出てホテルに戻りベッドに倒れこむ
— 原貫太 Kanta Hara (@kantahara) 2017年9月21日
「国際協力が好きだ」と言っても、もちろん好きになれない仕事もある。例えば会計処理。領収書を糊で貼り付けたりひたすらエクセルに打ち込んだりする作業を、停電した真っ暗な部屋で一人黙々とこなしていることもある。現場での仕事は華やかしく見えるかもしれないけど、そんなのは一部に過ぎないんだ
— 原貫太 Kanta Hara (@kantahara) 2017年9月21日
FacebookやTwitterにあげる現場での活動報告なんて、たったの一部に過ぎない。むしろSNSにあげるのはフィールド調査や物資配給、もしくは支援対象者との絡みなので、そこばかりが強調されてしまう。
— 原貫太 Kanta Hara (@kantahara) 2017年9月21日
けど、その裏では地味ぃな仕事が何倍もあるってことをどうか知ってほしい
「途上国の現場で国際協力したい!」という人の中には、ユニセフのTシャツ着た人が笑顔で子どもと握手してたり、チョッキ着たNGO職員が難民キャンプで物資を運んでいたり、青年海外協力隊員が現地でサッカーしてたりするイメージを浮かべる人が多いけど、そんなのはほんの一部に過ぎないんだ
— 原貫太 Kanta Hara (@kantahara) 2017年9月21日
自分も作戦を練ったり、関係者に根回ししたり、事務処理をしたりっていう、わざわざSNSには上げない地味な作業のほうが圧倒的に多い。たまに子どもたちと笑顔で映ったいい写真が撮れると「うわー、協力隊っぽい!」って思います笑 https://t.co/jcnbCrMX52
— タケダノリヒロ@アフリカ・ルワンダ (@NoReHero) 2017年9月21日
国際協力って、そもそも「国際」と「協力」というたった2つの単語から成り立っている言葉なので、その定義ってめちゃくちゃ曖昧なわけですが、やはり一般的には、アジアやアフリカなどの途上国のフィールドに立って、受益者(貧しい子どもたちや難民など)と直接関わる仕事がイメージされるよう。
でも、残念ながらそんなのはほんの一部。会計作業をしたり、書類を準備したり、会議したり、物資を調達したり…といった地味な仕事の方が圧倒的に多い。
僕も、せっかくアフリカのウガンダまでやってきているのに、丸一日部屋に引きこもってパソコンと向き合っていたり、事務作業をしたり、書類整理をしたりといった日もある。
「国際協力したいです!」というヤル気MAXの大学生がいざ途上国へとやってきて、その地味で泥臭い仕事を目の当たりにして「え…思っていたのと違う…」とショックを受け、そのまま活動から身を引いていってしまうことも。
でも、それら全部ひっくるめて「国際協力」なんだ。困っている人を救うには、世界を変えていくには、ただやみくもに「支援」だけしていれば良いわけではない。
ただ、やはり僕自身も葛藤を感じてしまう。
SNSにあげる写真や動画は、見栄えの良いものをアップするものだから(会計作業している風景をアップしてもいいね!は大して来ないしアップする気にもなれないw)、自ずと「原さんは難民居住区でバリバリ活動していてカッコいい!」と思われてしまう。バックオフィスでの苦労や泥臭さは、日本にいる人たちにはなかなか伝えることができない。
だけど、それらも含めて「国際協力」という仕事なのだから、少なくとも応援して下さっている皆さんには知ってほしい。
普段のブログやSNSでは難しいからこそ、その裏に隠れた仕事や葛藤については、落ち着いて書ける"本"で伝えるのが良いのかなぁ。
『世界を無視しない大人になるために 僕がアフリカで見た「本当の」国際支援』(紙版)が一昨日より販売を再開しています。一冊たったの700円です。
印刷した1400冊がすべて無くなったら、『世界を無視しない大人になるために"2"』を出版しようかしら。