原貫太の国際協力ブログ

フリーランス国際協力師原貫太のブログです。国際協力やNPO・NGO、アフリカ、社会問題などのテーマを中心に解説しています。

世界に貢献できる仕事をしたい人は国際協力師を目指そう【個人でもやれます】

「貧困や戦争、地球温暖化などの国際問題に取り組み、世界に貢献できる仕事がしたい。」

「将来は英語を使って世界中を飛び回り、国際社会に貢献できる仕事がしたい。」

 

こんな疑問にお答えします。

 

フリーランス国際協力師の原貫太です。日本とアフリカを往復しながら、発展途上国の支援活動を仕事として続けています。

世界に貢献できる仕事

ウガンダの現地パートナー、サイラスと

 

世の中にはたくさんの仕事がありますが、世界に貢献できる仕事がしたい人や英語を使いながら国際貢献できる仕事がしたい人なら、「国際協力師」を目指すことをおすすめします

 

 

世界に貢献できる仕事「国際協力師」とは何か?

世界に貢献できる仕事「国際協力師」とは、自分が生活をするのに十分な収入を得ながら、持続可能な形で国際協力を仕事として行う人を指します。

 

国際協力とは、主には発展途上国で貧困や戦争に苦しんでいる人たちを助け、彼らがより良い生活をできるように、国境を越えて様々な協力活動を行うことを指します。

 

例えば僕はアフリカのウガンダ共和国で、国際協力の仕事をしています。具体的には、貧困が原因で生理用ナプキンを買えない女の子たちに対して、地元で手に入る素材で作れる布ナプキンの作り方を教える活動をしていました。

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ウガンダの女の子たちと布ナプキンを作る原貫太

 

世界に貢献できる仕事

手作りしたナプキンを見せてくれるウガンダの女の子

 

彼女たちはお金がないためナプキンを買えず、これまでは生理になると学校を休まなくてはなりませんでした。もちろん学校を休むと授業に付いていけなくなるため、「教区機械の欠如」という意味でよくありません。

 

ですが、僕が布ナプキンを作るための素材を支援したり、作り方を教えたりすることで、彼女たちが自分で布ナプキンを作れるようになると、生理の時も学校に通えるようになります。

 

その結果、貧困層の子供たちがこれまで以上に教育を受けられるようになるのです。

 

こうやって、アフリカをはじめとした発展途上国の貧しい人たち・子どもたちが、今よりも良い生活を送れるように手助けしてあげることを国際協力と呼び、仕事として国際協力を行う人たちを「国際協力師」と呼びます。

 

国際協力師という言葉は、NPO法人・宇宙船地球号という団体が2005年頃に提唱し始めた職業人の概念です。 

 

宇宙船地球号の代表は、世界で最も大きな国際協力団体の一つである国境なき医師団で理事をしていたこともある、山本敏晴さんが務めていました。

 

山本さんは2007年に『国際協力師になるために』という、国際協力を仕事にしたい人たち向けの本も出しています。一部古い情報もありますが、国際協力や国際貢献に興味を持った人にはお勧めしたい本です。

 

なお、NPO法人宇宙船地球号は2013年5月末に団体としての活動を停止しています。

 

世界に貢献できる仕事にはどんな種類があるのか?

 世界に貢献できる仕事「国際協力師」には、以下のような職種があります。

 

  1. 国連職員や世界銀行職員などの国際公務員
  2. JICA職員やJBIC職員などの政府機関職員
  3. JICA専門家などの政府機関専門家
  4. 開発コンサルタント会社職員
  5. NGO職員・NPO法人職員
  6. フリーランス国際協力師

 

国連職員や世界銀行職員のような国際公務員

一つ目は国際公務員です。国際貢献をしたいと考える人が、最初に思い浮かべる選択肢ではないでしょうか。

 

例えば「ユニセフ」という団体名は聞いたことある人が多いと思います。ユニセフは世界中の恵まれない子どもたちを支援する国連機関の一つで、正式名称は「国連児童基金」といいます。

 

しかし、国連機関はユニセフだけではありません。ユニセフ以外にも2020年にノーベル平和賞を受賞したWFP(世界食糧計画)や、コロナ対策で一躍有名になったWHO(世界保健機関)など、国連だけでも約40種類の組織があります。

 

また、国際機関は国連だけを指すのではありません。国連以外にも世界銀行(World Bank)や国際原子力機関(IAEA)など、様々な国際機関が存在します。

 

このように、国連をはじめとした国際機関に勤務する人たちを国際公務員と呼びます。国際公務員はその名の通り国際的な仕事を担当することが多いため、まさに国際社会に貢献できる仕事と呼べるでしょう。

 

JICA職員やJBIC職員などの政府機関職員

日本の政府機関に勤務し、世界に貢献する仕事を行うこともできます。ここではJICA職員を具体例に紹介します。

 

JICAとはJapan International Cooperation Agencyの略称で、日本語では国際協力機構と言います。日本政府が実施する国際協力を主に担当しているのがJICAです。

 

JICAが担当する国際協力はODA(政府開発援助)と呼ばれ、日本政府と途上国政府の間で行われる国際協力を指します。

 

例えば東南アジアのカンボジアが、自国の発展のために橋や道路などのインフラ設備を建設したいとします。

 

ただ、自分たちの財政や技術力だけでは、橋や道路を建設することができません。このような場合にカンボジア政府が日本政府に協力を仰ぎ、日本政府がそれを受諾すると、両国間でODAが始まります。

 

ODAを通じて日本政府が途上国に国際支援を行う際、資金援助や資金融資だけではなく、技術支援といった形で支援が行われることもあります。

 

その際にJICA職員や、この後に紹介するJICA専門家がカンボジアに派遣されたり、もしくは日本から遠隔でカンボジアでの事業をサポートしたりすることで、国際協力を行うのです。

 

JICAに勤務すると、政府レベルの大きな枠組みではありますが、主には発展途上国の開発に貢献することができます。これも、世界に貢献できる仕事の一つです。

 

なお、もう一つのJBICとはJapan Bank for International Cooperationの略称で、日本語では国際協力銀行と訳します。

 

JBICは日本の政策金融機関として日本、および国際経済社会の発展に貢献することを目的にしています。

 

JICA専門家などの政府機関専門家

JICAのような政府機関で、専門家として仕事をする人を指します。

 

分野は教育や農業、保健医療、環境など多岐にわたりますが、このJICA専門家になるためには豊富な経験と高度な知識が必要になるため、これから国際協力の仕事をやってみたいという人には、あまり関係ない職種です。

 

国際協力の仕事を10年~20年続け、さらに大学院で修士号や博士号を取得すると、政府間で専門家として働く道も開けます。

 

開発コンサルタント会社職員

開発コンサルタントとは、政府やJICA(国際協力機構)、日本企業などから依頼を受け、開発援助やインフラ整備、教育、保険・医療などの分野で仕事をするプロ集団を指します。

 

政府機関専門家と同じように、開発援助やインフラ整備の分野において専門的な知識や豊富な経験が必要ですが、専門職として発展途上国の支援活動に関わることができます。

 

多くの開発コンサルタントは中途採用しか行っていませんが、一部の会社では新卒採用を行っている場所もあります。開発コンサルタントに興味がある方は、こちらの記事も読んでみてください。

開発コンサルタントとは?年収や必要なスキル、新卒で就職できるかも解説 - 原貫太の国際協力ブログ

 

NGO職員・NPO法人職員

世界に貢献できる仕事として僕が最もおすすめしたい職業がNGO職員です。

 

NGOとはNon-Governmental Organizationの略称で、日本語では「非政府組織」と呼びます。国際機関や政府機関とは違った民間の立場から国際協力活動に取り組むのがNGOです。

 

国連のような国際機関やJICAのような政府機関は、どうしても国際政治の状況や自国の国益に影響され、必ずしも「本当の正義」とは呼べない仕事をやらなくてはいけない状況もあります。

 

一方のNGOは"非"政府組織なので、政治的な利害によって自分たちの活動が翻弄されることが少ないです。「世界平和を実現する」「貧困のない世界を実現する」など、自分たちのビジョンをベースに国際貢献の仕事をすることができます

 

日本のNGOは、その多くがNPO法人格(一部の団体は一般社団法人格や一般財団法人格)を持っています。そのため日本国内では、NGO職員になることとNPO法人の職員になることは、ほぼ同義と考えてもらって大丈夫です。

 

NGO職員になって世界に貢献する仕事をしたい方は、こちらの記事もあわせて読んでみてください。

世界平和に仕事で貢献したい人はNGO職員を目指そう【国連やJICAより勧める理由】 - 原貫太の国際協力ブログ

 

フリーランス国際協力師

世界に貢献できる仕事、最後は僕の肩書にもなっているフリーランス国際協力師です。

 

フリーランス国際協力師になるのはハードルが高いですが、個人で国際貢献をすることができるため、非常にやりがいを感じられる職種です。

 

驚かれるかもしれませんが、国際協力は特定の団体に所属せず、個人で続けていくことも可能です。それもボランティアではなく、生活するのに十分な収入を得ながらです。

 

フリーランス国際協力師としての仕事の柱は、大きく2つあります。①発展途上国での国際協力活動➁インターネットを使った情報発信です。

 

一つ目の発展途上国での国際協力活動に関しては、先ほども紹介したようなアフリカでの支援活動を指します。

 

二つ目のインターネットを使った情報発信は、僕の場合はブログでの執筆活動やYouTubeでの動画投稿を指します。この情報発信が、主な収入源になります。

 

フリーランス国際協力師としての働き方に興味がある方は、このブログや原貫太のYouTubeチャンネルをご覧になってください。

フリーランス国際協力師原貫太のYouTubeチャンネル

 

学生やボランティアでも世界に貢献することはできる

「国際社会に貢献する仕事は、大人になってからじゃないとできない」

「一般企業に勤めているサラリーマンができることなんてない」

 

そんな考えを持っている人もいるかもしれませんが、決してそんなことはありません。学生のうちから国際協力をやることもできますし、仕事にしなくても、ボランティアとして関わることも可能です

 

例えば僕は在学中、大学の友人たちと学生団体を立ち上げ、ボランティアでバングラデシュを支援する活動を行っていました。

世界に貢献できる仕事

バングラデシュの子どもたちと原貫太

 

また、大学在学中にNPO法人を起業して、学生とNPO法人職員という二足の草鞋を履きながらアフリカ支援をしていたこともあります。

 

他にも、一般企業でサラリーマンとして働きながら、ボランティアとしてNGOなどの国際協力団体をサポートすることも可能です。このような関わり方を「プロボノ」と呼びます。

 

プロボノとは、簡単に説明するとプロのスキルを活かしたボランティアです。例えば会社で経理を担当している人は、その知識や経験を活かしてNGOの会計業務をサポートすることができます。

 

また、会社でマーケティング業務を担当している人なら、NGOが寄付者を集めるためのファンドレイジングを手助けすることも可能でしょう。

 

学生ができる国際協力を知りたい人は「学生にできる国際協力は?フェアトレードやスタツアなど、できること10個紹介」の記事を、仕事をしながら国際貢献がしたい人は「仕事を通じて社会貢献する3つの方法【CSR・CSV・プロボノとは?】」の記事をご覧ください。

 

さいごに

世界に貢献できる仕事として国際協力師という職業を紹介しました。

 

ボランティアで国際協力をやることはできますが、持続可能な形で継続したり、より積極的に国際社会に貢献したい人なら、国際協力師を目指すことをおすすめします。

 

発展途上国の困っている人を助ける仕事がしたい人や、国際社会の平和と安定のために貢献する仕事がしたい人は、ぜひ参考にしてください。

 

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