原貫太のブログ

フリーランス国際協力師/原貫太のブログです。国際協力やアフリカ、原貫太の活動について発信します。

就職か進学か?国際協力の道に進む人はいつ大学院に行くべき?

国際協力の道を進みたい人は、学部卒業後にストレートで大学院に進学するよりも、一度どこかで働いてから進学する方がいいです。理由は大きく2つあります。

 

  

国際協力の現場を知っておけば大学院の学びが”リアル”になる 

仕事経験を通じた後の方が、大学院での勉強をより「リアル」に感じられるはずです。

 

卒業後にどんな職種に就くかにもよりますが、例えば途上国の現場で働いた経験があれば、開発理論を学ぶ人は頭の中に一つのケーススタディを思い浮かべながら学ぶことができるでしょう。

 

僕の知り合いでも、新卒でJICAに就職し、アフリカ駐在を経験してから修士号を取得した人がいます。彼は開発学を専攻したそうですが、学部からストレートで進学してきた人たちと比べて、自分の勉強にはより「実」(ジツ)があったと語っていました。

 

国際協力系の職種ではなく、民間の一般企業に就職したとしても、ビジネスの経験がある人の方が、大学院での勉強にもより”重み”が付くだろうと思います。

 

仕事経験を積んでおけば大学院卒業後の選択肢が広くなる

国際協力系の求人、特に国連やNGOは、そのほとんどに「勤務経験3〜5年」が挙げられています。仮に開発や人権などの修士号(何なら博士号)を取得したとしても、それをすぐに活かせる仕事を見つけるのは簡単ではありません。

 

僕の周りにも、ストレートで大学院に進学し、開発系の修士号を取得したはいいものの、いわゆる社会人経験がないために国際協力系の団体には就職できず、まずは大手マスコミで働き始めたという人がいます。

 

彼女は数年後に退職し、人道支援系の国際機関に就職しました。

 

 

大学院で思いっきり勉強したら、そこでの学びをすぐに社会で発揮できるのが理想です。そのためには、学部卒業後にストレートで大学院に進むよりも、それまでにいわゆる「社会人経験」を積んでいく方が選択肢が広がります。

 

一方で、大学院在学中に国連やNGOでインターンの経験を積み、そこでできたコネクションや実績を活用して、大学院院卒業後その組織に就職してしまうというケースも存在します。

 

「国際協力×キャリア」を考える上では一つの成功事例かもしれませんが、この場合においても、社会人経験を積んでいる人の方が強いです。

 

今では国際協力NGOを起業した僕も大学院にストレートで進むことを考えていた

今でさえ国際協力NGOコンフロントワールドを起業した(2018年2月現在)僕ですが、昨年の一月までは「早稲田卒業後はヨーロッパの大学院進学だな」と一択で考えていました。

 

でも、その後にアフリカの現場で働いてみて、もっと現場に立ちたいという想いが芽生えました。いや、もっと現場を知らなければ、大学院での勉強が机上の空論になりかねないと思ったのです。

 

そんな僕も、いずれは大学院に進学したいと考えています。その1〜2年は、仕事から一時的に身を引くかもしれません。

 

でも、20代は現場に立ち続け、自分に必要な専門性を真に見つけた時、大学院に進もうと考えています。