「募金以外にできる社会貢献や国際協力は何だろう?」
「お金をかけずに、社会貢献活動をやってみたい。」
こんな疑問にお答えします。
フリーランス国際協力師の原貫太です。大学在学中にNPO法人を起業し、新卒でNPO職員になりました。
2019年からはフリーランスに転向して、個人でアフリカ支援をしています。
募金以外の方法で、社会に役立つことをしたい。そう考えている方に、今日から実践できるお金を使わない社会貢献を紹介します。
募金以外にできることは?
募金や寄付のようにお金は使わず、社会貢献する方法を6つ紹介します。
- インターンやプロボノで時間を寄付する
- フェアトレードを推進する
- 講演会やイベントを企画する
- SNSで活動を広める
- 古本や古着の買い取り代金で寄付する
- 書き損じはがきで寄付する
インターンやプロボノで時間を寄付する
募金以外にできることを探している方には、まずは「自分の時間を寄付する」という考え方を持ってほしいです。
例えば学生ならインターンとして、社会人ならプロボノとしてNPOの活動を応援してみましょう。
NPOは活動するための資金が限られているため、人件費にあまりお金を割くことができません。そのため、常時インターンやボランティアを募集している団体も多いです。
インターン生になると、NPOの広報や資金調達のサポートをしたり、支援者に手紙などを発送する事務作業を任されたりします。
誰にでもできる簡単な事務作業も多いですが、一方で「インターン生」というくらいなので、NPOのスタッフとして仕事経験を積むことも可能です。
僕は大学4年生の時に認定NPO法人テラ・ルネッサンスという団体でインターンしたことがきっかけで、その後自分でNPO法人を設立することができました。
また、社会人の方であれば「プロボノ」として、NPO団体などの活動を応援することもできます。プロボノとは、プロのスキルや知識を生かしたボランティアです。
例えば会社で経理職を担当している人ならその知識を生かし、NPOの会計作業をサポートすることができます。
仮にNPOが発送作業や会計作業で人を雇う場合、時給1000円程度は必要です。一日3時間働いてもらったら、NPOは3000円を人件費に支払うことになります。
そういった部分に学生のインターンや社会人のプロボノが、賃金をもらわない形で関わると、募金以外の方法でNPO活動をサポートすることが可能です。
応援したいNPO団体を見つけて、その団体がインターンやプロボノを募集していないか問い合わせみましょう。
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NGOでインターンするなら、どう団体を選ぶべき?4つの判断基準を紹介します - 原貫太の国際協力ブログ
フェアトレードを推進する
フェアトレードの輪を広げていくことも、募金以外にできることの一つです。
フェアトレードとは、経済的、社会的に弱い立場に置かれた人びとが作ったものを適正な価格で安定的に、対等な立場で取引することを指します。
フェアトレード・チョコレートやフェアトレード・コーヒーを聞いたことある人も多いのではないでしょうか?
もちろん自分がフェアトレード商品を購入することもできることの一つですが、自分一人でフェアトレード商品を購入し続けていたら、経済的に負担がのしかかります。
そのため、例えば行きつけのお店にフェアトレード商品を置いてもらえるよう要望を出してみたり、会社で自由に飲めるコーヒーをフェアトレード商品に変えたりできないか、上司に掛け合ってみましょう。
行きつけのお店に「リクエストボックス」「お客様の声」などがあれば、そこに「フェアトレードのチョコレートやコーヒーを置いてほしい」と要望を書いてみるのがおすすめです。
フェアトレードの輪を広げるためにできることは、こちらの記事でも詳しく解説しています。
➡フェアトレード、私たちにできることは何?職場や学校でできること5つ紹介 - 原貫太の国際協力ブログ
講演会やイベントを企画する
フリーランスでアフリカ支援をしている僕が、募金以外の方法でやってもらえると一番有難いのは、講演会やイベントの企画です。
僕の場合は、アフリカで取り組んでいる支援活動について話したり、途上国支援をやりたい人向けにキャリアの話をしたりする講演会やイベントを、よく学生に企画・運営してもらっています。
もちろん、僕以外のNPO関係者を招くイベントを企画するのでも構いません。
例えば参加費として一人1000円を徴収し、20人集客することができれば、売上は20,000円になります。
その20,000円のうち、半分は謝礼として登壇者に支払い、もう半分は支援活動に使ってもらう…といったことができます。
講演会やイベントを企画するメリットは、売上を途上国支援に回せるだけではありません。参加してもらった人たちに社会問題を知ってもらうことができたり、途上国支援に興味を持ってもらえたりします。
僕はオフラインでもオンラインでも、講演やイベント登壇の依頼を常時引き受けています。もし「原貫太を呼んでイベントをやりたい」という方がいれば、お気軽にご相談ください。
➡お問い合わせ・仕事依頼をご希望の方へ - 原貫太の国際協力ブログ
SNSで活動を広める
NPO側の人間としては、募金ではなくSNSで活動を広げてもらうことも、やってもらって有難いことの一つです。
特に僕の場合は、原貫太のYouTubeチャンネルの視聴者には「この動画を周りの友達や家族にもシェアしてほしい」とお願いしています。
途上国支援をはじめ、社会問題の解決に取り組んでいる人の存在は、まだまだ知られていないのが現状です。
僕は2020年から本格的にYouTubeを始め、アフリカの活動や社会問題の解説動画をアップしていますが、視聴回数やチャンネル登録者数では、エンタメやビジネスなど他の分野には歯が立ちません。
だからこそ、YouTubeを観てくれている人や、さらにはこのブログを読んでくれる人に、SNSで拡散をしてもらえると有難いのです。
NPOで働いている人たちも、きっと同じ気持ちのはずです。自分たちの取り組んでいる社会問題や活動をたくさんの人に知ってもらい、応援してくれる人を増やしたいと考えています。
社会問題は「問題」として認知された時、初めて社会問題になることができます。
どんな社会問題でも、人々に知られるまでは存在していないのと一緒です。そこで苦しむ人の声にも気づけません。
だからこそ、まずは知り、そして周りに伝えることが大切。お金を寄付する前に、まずは「身近な人たちに知ってもらう」ということにトライしてみてください。
古本や古着の買い取り代金で寄付する
自分のお金を募金しなくても、家にある要らない古本や古着を換金し、そのお金を寄付することもできることの一つです。
例えば僕がインターンをしていた認定NPO法人テラ・ルネッサンスという団体では、古本で寄付をする「チャリボン」というプログラムに参加しています。
自分の持っている本を中古買取業者に買い取ってもらい、その買い取り金額が現地での支援活動に役立てられるという仕組みです。
古本と同じように、着ていない古着を買取業者に買い取ってもらい、その金額を支援活動に役立てているNPOもあります。
一点だけ注意をしてほしいのは、要らない古本や洋服を直接途上国に寄付をするわけではない、ということです。
実は今アフリカなどの発展途上国では、先進国から大量に寄付される古着や古靴などによって、現地の産業が発展しないという問題が深刻化しています。
モノを寄付すると、現地の人たちはそれに依存してしまい、逆に現地の人たちの「自立する力」を奪ってしまうのです。この問題はYouTubeでも詳しく解説したところ、大きな反響がありました。
要らない物品を途上国に直接送るのではなく、あくまでも日本の中古買取業者に買い取ってもらい、換金されたお金を支援活動に使う…という仕組みであることを理解しておきましょう。
書き損じはがきで寄付する
買い過ぎてしまい、使っていないはがきが自宅に眠っている方や、ちょっとしたミスで書き損じになってしまったはがきがある方は、書き損じはがきを集めてNPOに送りましょう。
同じく認定NPO法人テラ・ルネッサンスでは、書き損じはがきを日本全国から集めており、それを換金して生まれた収益を現地での支援活動に使っています。
基本的な仕組みは、古本や古着を換金して寄付するのと同じです。
テラ・ルネッサンスと同じように、書き損じはがきの回収・換金をしているNPO団体は他にもたくさんあるため、応援したいNPOが同様の取り組みを行っているか調べてみましょう。
さいごに
募金以外にできる社会貢献の方法を紹介しました。
金銭的に余裕がある方は寄付も積極的にしてみてほしいですが、経済的に苦しいと感じていたら長続きしません。
国際協力や社会貢献は、細く、長く続けることが大切です。「社会に役立つことをやりたい!でも、お金はかけたくない…」という方は、参考にしてくださいね。
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