原貫太のブログ

フリーランス国際協力師原貫太のブログです。国際協力やNPO・NGO、アフリカの問題、フリーランスの働き方など様々なテーマを解説しています。

NGOとは何か?元NGO職員が日本一わかりやすく、簡単に解説します!

フリーランス国際協力師の原貫太(@kantahara)です。大学在学中にNGOを起業し、新卒でNGOを仕事にした経験があります。

 

テレビや新聞でもよく目にするNGOという言葉。NGOとはどんな意味か?NGOとNPOの違いは?NGOとODAの違いは?あなたは自分の言葉で説明できるでしょうか。

 

今回はNGOのことを全く知らない人でも理解できるように、NGOを基礎の基礎から簡単に、わかりやすく解説します!

 

 

NGOの定義は?非政府組織とは?

NGO

NGOの一員として、アフリカで難民支援に携わっていた

 

NGOを簡単に定義すると、政府や国際機関とは違う民間の立場から、利益を主要な活動目的にすることなく、貧困、紛争、環境、人権などの国際的な課題解決を目指して活動する団体となります。

 

NGOは英語のNon Governmental Organizationの頭文字を取った略称で、日本語では非政府組織と呼びます。

 

NGOの歴史は元々、国連の会議で参加国以外の民間の非営利団体を指す言葉として使われていたのが始まりです。

 

ただ、NGOは”政府”に”非”る”組織”、つまり政府ではない組織を表す言葉なので、広い意味では市民団体から大学のサークルまで、政府の組織でなければどんな組織もNGOと呼ぶことはできます。

 

NGOとNPOの違いは?

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NGOの活動で訪れたブルンジの子供たちと

 

NGOに似た言葉として、NPOがあります。NPOはNon-Profits Organizationの頭文字を取った略称で、日本語では非営利組織と訳します。

 

NPOは構成員に対して収益を分配せず、民間の立場から社会課題解決を主な目的とする団体を指します。このうち日本では、NPO法人格を取得した団体を特定非営利活動法人、略称でNPO法人と呼びます。

 

NGOとNPOは似ている言葉ではありますが、両者の違いが明確に表れるような対立する概念ではありません。対立軸で捉えると、

 

  • NPO(非営利組織)⇔一般企業(営利組織)
  • NGO(非政府組織)⇔公的機関(政府機関)

 

になりますからね。NGOとNPOの詳しい違いは、以下の記事で書きました。

NPOとNGOの違いを日本一わかりやすく解説【誤解してる人が多すぎる!】

 

NGOとODAの違いは?

学校の授業で、NGOとODAをセットで習った人も多いと思います。ODA・NGO(おだんご)といった覚え方をしませんでしたか?

 

ODAはOfficial Development Assistanceの頭文字を取った略称で、日本語では政府開発援助と呼びます。外務省やJICA(国際協力機構)が主導する、政府資金によって行われる途上国などに対する援助や協力のことです。

 

NGOとODAの違いをわかりやすく表現すると、NGOは市民⇔市民の間で国際協力が行われる一方で、ODAは政府⇔政府の間で国際協力が行われます

 

NGOの活動、具体例は?

NGO

認定NPO法人テラ・ルネッサンスがウガンダで行う、元子ども兵社会復帰支援の様子

 

NGOの活動分野は多岐に渡っており、例えば

 

  • 教育
  • 環境保護
  • 開発
  • 人権
  • 平和構築
  • 紛争解決

 

などの分野で国際協力を実施しています。資金援助や物資供与、人材育成などを通じて、海外の困っている人たちが抱えている社会課題を解決することを目指します

 

例えば僕がインターンをしていた認定NPO法人テラ・ルネッサンスは、アジアやアフリカの発展途上国で職業訓練や物資供与を行うことを通じて、地雷や紛争の被害者、また元子ども兵士の支援活動を行っています。

 

また、NGOは海外での支援活動以外にも、アドボカシーと呼ばれる政府や国際機関への政策提言活動を行っていることも多いです。

 

さらに日本国内では、教育機関などでの講演活動やイベントを通じて、国際問題に対する関心を喚起したり、国際協力に携わる人材育成を行ったりもしています。

 

NGOの収入源は?資金規模は?

NGOの収入源は多岐に渡りますが、主には以下の4つです。

 

  1. 会費…NGOの正会員から集める年会費・月会費など
  2. 寄付…マンスリーサポーターやクラウドファンディングを通じて集める寄付
  3. 事業収入…講演や物販などの事業を通じて得る収入
  4. 助成金…財団やJICAなどから得られる助成金

 

外務省とJANICが公開している「NGOデータブック2016」によると、多くのNGOの収入源は、約半分が寄付金からの収入になっています。

NGO, 収入源

 

また、同じく「NGOデータブック2016」によると、調査した312団体のうち資金規模が1000万~2000万円未満のNGOが58団体、1000万円未満のNGOが103団体です。

 

つまり日本のNGOの半分以上は、年間の収入規模は2000万円以下なのです。

NGO

「NGOデータブック2016」より引用

 

一方で、年間1億円以上の収入があるNGOは53団体ありますが、これらのNGOはその多くが海外NGOの日本支部です。

 

NGOに就職するには?

NGOは限られた資金と人員で活動しているため、基本的には「即戦力」しか採用していません。

 

そのためほとんどのNGOでは新卒採用は行っておらず、社会人経験のある中途しか採用していません。

 

また、多くのNGOは定期的に中途採用を行っているわけではなく、職員の欠員や事業拡大の際に、適宜人材の募集をかけます。

NGO

NGOセンサス2017より引用

 

そのためNGOに就職したい場合、団体のホームページやSNSに求人が掲載されているか都度確認したり、直接団体に問い合わせたりする必要があります。

 

NGOに就職するための具体的な方法や、NGOに就職するために必要なスキルや能力を以下の記事で解説しました。

NGOに就職するには?新卒・中途で就職する方法から必要なスキルまで解説!

 

NGOは給料出るの?収入はどれくらい?

NGO

現在はNGOを退職し、フリーランスとしてアフリカで働いている

 

NGOの活動はボランティアで行われていると考えている人がいますが、正職員になれば給料はちゃんと支払われます。

 

NGO職員の平均年収は341万円です。詳しくは以下の記事で書きました。

NGOの給料は341万円。そのお金はどこから出るの?元NGO職員がぶっちゃける

 

一方で既に書いた通り、ほとんどのNGOには潤沢な資金があるわけではなく、できる限り多くの寄付を海外での支援活動に充てる必要があるため、人件費や経費には資金を充てにくいのが現状です。

 

そのため収入の観点から、結婚や子育てを機に一般企業に転職してしまう人が多いという課題を抱えているNGOは多いです。

 

また、多くのNGOはインターンやボランティアによって活動を支えられています。そのほとんどは交通費や必要経費のみ支給されるだけで、無給で行われています。

 

NGOとは何か?簡単にまとめると…

  • NGOとは、政府や国際機関とは違う民間の立場から、利益を主要な活動目的にすることなく、貧困、紛争、環境、人権などの国際的な課題解決を目指して活動する団体を指す
  • NGOはNon Governmental Organizationの頭文字を取った略称で、日本語では非政府組織と呼ぶ
  • NGOに似た言葉として、NPOがある。NPOはNon-Profits Organizationの頭文字を取った略称で、日本語では非営利組織と訳す
  • NGOとODAの違いは、NGOは市民⇔市民の間で国際協力が行われる一方で、ODAは政府⇔政府の間で国際協力が行われる
  • NGOの活動分野は貧困や環境、人権問題、また政府や国際機関に対するアドボカシーなど多岐に渡る
  • NGOの収入源は大きく4つ、①寄付②会費③事業収入④助成金がある。日本のNGOの約半分は年間の収入が2000万円以下
  • NGOに就職するためには、基本的には社会人経験が必要。定期的に採用が行われているわけではない
  • NGO職員の平均年収は年間341万円。多くのNGOは無給のボランティアやインターンによって支えられている

 

認定NPO法人テラ・ルネッサンスでの活動経験を描いた『世界を無視しない大人になるために 僕がアフリカ見た本当の国際支援』を第一章まで無料公開しています。NGOの具体的な活動を知りたいという方は、ぜひご覧ください。

世界を無視しない大人になるために【少女兵との出会い - 第一章まで無料公開】 - 原貫太のブログ

 

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