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毎日3万人の子どもが”餓死”?アフリカで働く日本人が飢餓問題を解説

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医療や福祉制度が発達した現代の日本では、「子どもが餓死する」という状況はほとんど無くなったと言えるでしょう。

 

日本の乳幼児死亡率は、世界で最も低い1000人あたり0.9人(2017年)。日本は「世界で最も安全に生まれる国」です。

 

また、日本の5歳未満死亡率は1000人あたりわずか2.85人(2015年)。日本に暮らしている限り、子どもの餓死や飢餓、栄養不良を考える機会はほとんどありません。

 

一方で、ひとたび世界に目を向けると、未だに飢餓や栄養不良で苦しむ人たちがたくさんいます。

 

9人に1人が飢餓で苦しむ世界の現状を、アフリカで働くフリーランス国際協力師の原貫太(@kantahara)が解説します。

 

 

 

 

毎日3万人の子どもが”餓死”する(2018年10月更新)

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1994年にピュリッツァー賞を受賞したケビン・カーター氏の『ハゲワシと少女』。スーダンの飢餓を訴えた写真。世界の餓死・飢餓を取り巻く状況は、当時からどれだけ変わっただろう。(photo by Cliff (Kevin Carter)

 

「餓死」という言葉は少し抽象的ですが、ここでは「栄養不良や食糧不足を原因に死ぬこと」と捉えてもらえればと思います。

 

世界の飢餓人口は今、7億9500万人います。2018年版『世界の食料安全保障と栄養の現状』という報告書によれば、2017年時点で、世界で8億2100万人が飢餓状態にあります。実に、9人に1人が飢えに苦しんでいる計算です。

 

飢餓や栄養不足を原因に、毎日3万人近い子どもたちが餓死しています。私はこれまで3度アフリカに足を運びましたが、貧しい地域に暮らす子どもたちの多くは、お腹が膨れていました。栄養が足りていない証です。

 

 

数万人が餓死の危機に瀕している南スーダン

子ども 餓死

 

長引く紛争の影響によって、アフリカの南スーダンでは今年2月に飢饉が宣言されました。数万人が餓死の危機に瀕しているという報告もあります。

 

また、ウガンダ北部の南スーダン難民居住区では、国際NGOワールド・ビジョンによって食糧配給が行われています。しかし、その量は毎月たったの12キロ。「一日一回しか食べることができない家族もいる」「まだまだ支援の手が足りていない」と現場スタッフは語っていました。

 

 

「人口が増えるから餓死が減らない」は間違い

子ども 餓死

 

「地球全体の人口が増えているのだから、食糧が足りなくなる。人口が増えるから餓死は減らない。」という意見があるが、これは間違っています。

 

毎年、世界では約25億トンの食糧が生産されています。これを世界人口70億人で割ると、一人あたり約357キロ。この量は、人間が生存に必要な量である年200キロを優に上回るのです。

 

つまり、世界の人々が食糧を公平に分配することができれば、理論上では餓死は起きないことになります。飢餓問題の本質は、世界全体における食糧配分の不均衡にあると言えるでしょう。

 

 

アジアでも深刻な栄養不良が問題になっている

子ども 餓死

 

餓死や飢餓の問題になるとアフリカに注目が集まりますが、私たちが暮らすアジアでも、子どもたちの栄養不良は大きな問題になっています。

 

例えば、カンボジアでは生後6ヶ月から8ヶ月の乳幼児のうち、最低限必要とされる栄養素を摂取できているのはわずか5人に1人という調査結果もあります。また、5歳未満の子どもの3人に1人は重度の発育阻害(慢性的な栄養不良)、4人に1人が深刻な低体重に陥っています。

 

途上国における「人口爆発」を飢餓問題の理由に挙げる人もいますが、これも間違っています。餓死や飢餓、子どもの栄養不足が問題視される国であっても、その国の人たちが食べるための自給食料が生産されていないにもかからわず、先進国に輸出する用の食糧や家畜飼料の生産が優先されていることがあります。

 

グローバル化の波にもまれ、国の経済成長が優先されているカンボジアでは、まさにこの問題は起きているでしょう。ワールド・ビジョンの公式ページでも、10歳の少女セニャンちゃんが、お腹を空かせながら一日中働いている様子が描かれています。

途上国の子どもたちの1対1の支援プログラム

 

 

日本は毎年4000万人分の食糧を廃棄している

子ども 餓死

アジアやアフリカの子どもが餓死や飢餓、栄養不足の危機に瀕している一方で、先進国では「食糧廃棄」の問題が深刻になっています。

 

日本では年間約1700万トンの食料が廃棄されており、その中でもまだ食べられるのに捨てられる「食品ロス」は、年間約500〜800万トンにものぼります。人間が生存するのに必要な食糧は年200キロのため、800万トンで単純計算すると、日本は4000万人が一年間生きられるだけの食糧を毎年捨てていることになるのです。

 

 

さいごに

戦後70年以上が経ち、日本で「餓死」する可能性はほとんど無くなりました。

 

しかし、途上国に目を向けると、未だにたくさんの子どもが飢餓や栄養不足で苦しんでいます。地球温暖化が進行し、途上国では干ばつに苦しむ地域も多い。安定した食糧生産ができなければ、子どもが餓死に直面する危険性も増すでしょう。

 

冒頭で紹介した写真『ハゲワシと少女』は、今から20年以上も前に撮影された写真です。先進国が経済的に豊かになっている一方で、途上国の飢餓問題は、今もそれほど変わっていません。

 

むしろ、食糧配分の不均衡はますますひどくなっているようにも感じます。

 

 

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【追記】一日150円で出来る、途上国の子どもと”つながる”国際支援

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

 

これまで色々な国に足を運び、子どもたちと直接関わってきた経験から書いた記事です。何か新しい発見があれば、とても嬉しく思います。

 

 

「ストリートチルドレンは路上で暮らす子どもたちだ」

「世界には一億人以上のストリートチルドレンがいる」

 

 

もちろん、事実や数字を学ぶことも大切です。しかし、それだけではストリートチルドレンのリアルな姿を想像することは難しいですよね。

 

新聞やテレビで伝えられるニュースだけでは、そこに生きる子どもの「顔」が見えてこないのと同じです。だから、これまでの活動経験を生かし、彼らの”ナマの声”が伝わるような記事を書きました。

 

国際支援にも同じことが言えます。ただお金を寄付したり、物資を送ったりするだけでは、「困っている人を助けたい」という気持ちも長続きはしません。

 

相手の「顔」が見えるからこそ、支援の成果を実感することができるはずです。

 

 

記事中でも紹介しましたが、ワールド・ビジョンが実施する「チャイルド・スポンサーシップ」は、手紙や写真のやり取りを通じ、途上国に暮らす子どもと直接的に繋がることができる支援プログラムです。

 

国際協力の業界でも高く評価されており、僕の周りにもチャイルド・スポンサーになっている方が何人もいますね。

 

 

ワールド・ビジョンは1950年頃から活動を開始し、現在は約100ヶ国で展開する世界屈指の国際大型NGOです。僕が活動していたウガンダ共和国の難民キャンプでも、ワールド・ビジョンが食糧支援を実施していました。

ストリートチルドレン

ワールド・ビジョンによって食糧支援が行われている様子(ウガンダ北部にて筆者撮影)

 

毎月4,500円の寄付は、少し高く感じるかもしれません。

 

しかし、一日あたりの金額にすると約150円です。自動販売機のペットボトル一本分と同じ値段。逆に、ストリートチルドレンの多くは毎日その金額以下で生活を送っています。

 

 

日本でも現在約5万人が登録するチャイルドスポンサー。個人による寄付は特定寄付金とみなされ、寄付金控除等の対象にもなります。

 

 

世界の貧しい子どもたちに対し、自分にできることは何だろう。そんな想いを持っている人は、ワールド・ビジョンのチャイルドスポンサーをぜひ検討してみてください。

 

\日本で生活しながら続けられる国際協力/

 

 

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