原貫太の国際協力ブログ

フリーランス国際協力師原貫太のブログです。国際協力やNPO・NGO、アフリカ、社会問題などのテーマを中心に解説しています。

余計な「準備」に時間を取られすぎず、「やってみよう」から始めよう。

余計な準備に時間をかけている大学生が多すぎる。

 

最近、何人かの学生から「アフリカで働けるだけの知識やスキルを得るために、イギリスかアメリカに留学したい」と相談された。

 

僕からの答えは一つ。アフリカに留学かインターンした方が良いんじゃない?

 

アフリカで働きたいのに、なんでわざわざ遠回りしてイギリスやアメリカに行くのか分からない。「アフリカで働くために必要で、かつイギリスやアメリカに留学することで磨ける知識やスキルって具体的に何?」と聞いても、ほとんどの人はちゃんと答えられない。

 

自分に必要な知識やスキルって、頭で考えているだけではすぐに見つけられないものだ。実際に足を動かすことで、初めて自分に足りない点、補うべき点が見えてくる。特に国際協力という分野では、途上国の現場で働けるようになるためには、途上国の現場で経験を積まなければならないからこそ、なおのこと言えるだろう。

 

偉そうなことを言ったけど、「国際協力を高いレベルでするために、アメリカ留学で知識やスキルを身につける」は、2年前に僕も考えていたこと。

 

でも、いざ終わってみればアメリカ留学での学びは、アフリカでの活動やNPOの起業にはほぼ役に立っていない。それよりも、ウガンダでのインターンや起業しながら得る体験の方が、よほど意義深い。

 

だから、後輩たちに同じ失敗を犯してほしくないという思いからも、ちゃんと言います。余計な準備に時間をかけるのはもったいない。

 

起業するために大企業で身につけるスキルって具体的に何?

「起業するためにまずは大企業で3年働いてスキルを身につける」も同じ。スキルって具体的に何?4年後からはどうやって活かす?会社での経験は本当に起業するときに活きるの?いざ質問をすると、明確に答えられる人は少ない。

 

一年前のぼくは、NPO法人をつくるなんて考えてもいなかった。少なくとも、それだけの知識もスキルも無かった。

 

でも、今の時代、本やネットで調べれば未経験でも十分にやれる。前に進むために自力で学ぶ知識やスキルは、必要に応じて身につくものだからこそ、密度も濃い。簡単には忘れない。

 

「したいこと」があるならやってみれば良い

先日の講演終了後、大学生からの個別質問「怒涛の15連発」をすべて捌いたけど、多かったのが「◯◯したいんですけど、どう思いますか…?」

 

…やれ!とりあえずやれよ!なんでそんなことを他人に聞く必要があるのだろう?

 

ぼくが「やりたいことがあるなら、とりあえず最初の一歩を踏み出してみるといいですよ」とアドバイスすると、「いや、✖✖が不安なんですよね…」と答える。

 

いや、やってもないのに何で不安になる必要があるの!てか、僕に質問しておいてその返事は何!じゃあ逆に聞くけど、僕から欲しい回答って何!笑

 

行動もしていないのに「でも…」とか言っている場合じゃない。フットワーク軽いのは学生の強みでしょう。とりあえずやってみないと、何も始まらないよ。

 

僕自身、一昔前はすぐに行動を起こせない自分がいた。だけど、特に起業をしてから色々な事にチャレンジする過程で「とりあえずやってみる。行動を起こしてみる。」が当たり前になってくると、「やりたいことがあるんですけど、でも…」と言い訳する人の気持ちが理解できなくなってきた。

 

何かと「やらない理由」を付けたがる人って、何なんだろう?それ、本当にやりたいことなの?

 

本当にやりたいことであれば、YES(やる)or NO(やらない)で悩んでいる時間はもったいない。YESと決めた上で、もっと時間をかけて悩むべきは"HOW"、つまりどうやってやるかだ

 

見切り発車でも何とかやれる 

コンフロントワールドが立ち上がったのが今年5月1日。起業を決意したのは、たしか3月の2週目くらい。だから、準備期間は2か月も無かった。 

 

正直言って、大した計画も存在しなかった。大学を卒業してからどうやって食べていくかも考えてなかったし、一緒に活動する仲間もそれほど集まっていなかった。だけど、見切り発車で始まった組織は、スタッフも20人を超え、アフリカでも日本でも少しずつ結果を出し始めている。

 

国際協力サロンも、告知し始めてから内容を議論したコンテンツもある。それでも、仮想理事会やFacebookライブといった面白いコンテンツが続々と用意できて、会員もすでに19名集まり、ちょうど今日からFacebookグループを使ったオンラインでのやり取りが始まっている。

 

実業家の堀江貴文さんは、著書『多動力』の中でこう言っている。

 

準備にかける時間は無駄である。 見切り発車でいい。 すぐに始めてしまって、走りながら考えよう。

(中略)

準備が足りないからと足踏みしていたらいつまでたっても満足いくものはできないのだ。やりたいと思ったら、今すぐやってしまおう。(堀江貴文『多動力』より引用)

 

 

制約が少なく、フットワークが軽い大学生の間にドンドンと行動しないと、大人になってからはますます腰が重くなりますよ。何かやりたいことがある大学生のみんな、「やってみよう」から始めよう。