「フェアトレードに興味がある。身近な家族や友人、さらには社会全体にフェアトレードを広めるには、どんな方法があるのだろう?」
こんな疑問にお答えします。
フリーランス国際協力師の原貫太です。国際機関やNGOなど特定の組織には所属せず、フリーランスとして国際協力の仕事をしています。
先進国の消費者と途上国の生産者を繋ぎ、より公平な貿易を実現するための取り組みであるフェアトレード。
自分ひとりがフェアトレード商品を購入して終わるのではなく、周りの人たちにフェアトレードについて広めていくには、どんな方法があるのでしょうか。僕自身の経験をもとに解説します。
フェアトレードを広めるには?
家族や友人、職場、さらには社会全体にフェアトレードを広めるためには、このような方法をおすすめします。
- フェアトレード商品をSNSで紹介する
- フェアトレード推進団体でボランティアをする
- フェアトレード推進団体のイベントを企画する
- フェアトレードに関する知識を発信する
- フェアトレードに興味あるコミュニティに参加する
フェアトレード商品をSNSで紹介する
フェアトレードのチョコレートやコーヒーなどのフェアトレード商品を購入したら、自分のSNSで紹介してみましょう。
もちろん自分自身がフェアトレード商品を購入することも、公平な貿易を実現するためには欠かせない大切なアクションです。
自分が行動を起こしていないのに、周りの人たちにフェアトレードについて広めていくことはできません。説得力に欠けてしまいます。
しかし、自分ひとりが行動を起こしたところで、世界はほとんど変わらないというのも事実。
だからこそ、TwitterやInstagramなどのSNSを使い、フェアトレード商品を購入した様子を発信しましょう。
僕自身も過去にパートナーからフェアトレード・チョコレートをもらった際、Twitterにこのような投稿をしました。
たとえ友達やフォロワー数が100人に満たなくても、投稿を見てくれた人のうち1人か2人でもフェアトレードに興味を持ってくれたら、情報発信することに大きな意義があります。
日本人は「善行は隠れて、慎ましく行うもの」と考えている人もいますが、その考え方はもう古いです。
今の時代はSNSが普及したからこそ、自らが取り組んでいる「社会にとって良いこと」は、積極的に発信していけばいいのです。
とはいえフェアトレード商品をSNSで紹介する目的は、あくまでもフェアトレードを周りの人たちに広めていくことです。
「フェアトレード商品を購入している自分は偉い」と自慢するような投稿をするのではなく、
- なぜ自分はフェアトレード商品を購入するに至ったのか
- フェアトレード商品の購入を通じて、どんな世界に貢献したいのか
- 投稿を見てくれた人が行動を起こせるよう、詳しい商品紹介のリンク
これらも一緒に記載しておきましょう。
フェアトレード推進団体でボランティアをする
フェアトレードを推進する団体でボランティアをすることも、フェアトレードを広めるためにできることの一つです。
株式会社という形でフェアトレードに取り組む企業もありますが、フェアトレード業界全体を見ると、日本の場合はNPO法人がフェアトレードに取り組んでいることが多いです。
フェアトレードはその仕組み上、企業のように利益を第一に追求することは難しいです。
そのためフェアトレードを推進するNPO法人は、限られた資金をやりくりしながら活動しています。
フェアトレードを推進するNPO法人を応援する方法としては、もちろんその団体が販売するフェアトレード商品を自分で購入したり、お金を寄付したりするのもいいです。
ただ、ボランティアという形で自分の「時間」を寄付し、一緒にフェアトレードの輪を広げていくこともできます。
学生の場合はボランティアやインターンをすることもできますし、社会人の場合は、普段の仕事で身に着けた専門的なスキルや知識を活用し、プロボノ*として関わることもできます。
*プロボノとは「プロのスキルを活かしたボランティア」を意味します。こちらの記事を参考にしてください⇒仕事を通じて社会貢献する3つの方法【CSR・CSV・プロボノとは?】 - 原貫太の国際協力ブログ
フェアトレード推進団体の一員として、一緒にフェアトレードを世の中に広めていきましょう。
フェアトレード推進団体のイベントを企画する
フェアトレードを推進する団体のイベントや講演会を企画しましょう。
もちろんフェアトレードを推進するNPO法人などのイベントに、一人の参加者として参加するのもありです。
フェアトレードについてさらに詳しくなることができますし、フェアトレードに興味ある人たちとリアルに繋がることもできます。
ですが、世の中にフェアトレードについて広めていきたいと思うなら、参加者としてではなく、企画者としてイベントに関わることをおすすめします。
どのような趣旨のイベントを開催すれば、多くの人たちに集まってもらえるか。
どのようなコンテンツにすれば、参加者のフェアトレードに対する理解は深まるのか。
どのようなクロージングを用意すれば、参加者にその場でフェアトレード商品を買ってもらえるのか。
こういった内容をフェアトレード推進団体のスタッフと打ち合わせしながら、ゼロからイベントを企画するのです。
例えばイベントの参加費を一人1000円に設定し、20人集客することができれば、20,000円の売上を出すことができます。
必要経費を差し引き、余った金額をフェアトレード推進団体に寄付すれば、さらにフェアトレードを世の中に広げていくことが可能です。
イベントに参加するのではなく、企画側に回ることを考えてみてください。
フェアトレードに関する知識を発信する
こちらも情報発信の方法です。フェアトレードに関する知識をSNSで発信しましょう。
最初に紹介したようにフェアトレード商品を紹介するのも大事ですが、そもそもフェアトレードとは何かについて理解している人はかなり少ないです。
フェアトレードという言葉自体は何となく聞いたことあるけど、具体的な部分までは分からない…。そんな方も日本にはまだたくさんいます。
フェアトレードについて分からない方のために、フェアトレードの基本的な知識を発信したり、フェアトレードに関する世界の最新トレンドを発信したりすることも、フェアトレードについて広めるためにできることの一つです。
おすすめはGoogleアラートの活用です。
Googleアラートとは、特定のキーワードを登録しておくと、一定時間ごとにそのキーワードに関係するニュースや記事をメールで配信してくれるサービスのことです。
Googleアラートに、例えば「フェアトレード」というキーワードや、自分が応援しているフェアトレード商品の名前、さらには英語で「Fair Trade」と登録しておくと、フェアトレードに関する最新の情報を素早く手に入れることができます。
そこで手に入れた情報や知識をSNSでわかりやすく発信すれば、多くの人たちにフェアトレードについて興味を持ってもらえるでしょう。
フェアトレードに興味あるコミュニティに参加する
フェアトレードに興味ある人が集まるコミュニティに参加することも、フェアトレードを広めるためにできることの一つです。
近年『SDGs』は広く世の中に知れ渡ってきましたが、フェアトレードはまだまだ認知度が低いのが現状です。
ですが、その一方でフェアトレードや国際協力に興味ある人たちの熱量は高いため、彼らが集まるコミュニティには活発なものが多いです。
実際に、僕自身はフェアトレードや国際協力に関する情報をブログやYouTubeチャンネルで発信していますが、コメント欄などを見ていると、興味を持ってくれる人の意識の高さには驚かされます。
宣伝になり恐縮ですが、例えば僕が運営する「原貫太のオンラインサロンSynergy」には、フェアトレードや国際協力に興味ある人たちが80名以上所属しています。
フェアトレードだけに特化したコミュニティではないものの、所属するサロンメンバーには一流のソーシャルビジネスで働く方や、アフリカでチョコレートの生産に取り組む方など、様々なバックグラウンドを持つ人が所属しています。
こういったコミュニティに飛び込み、国際協力やフェアトレードの知識を学ぶこと、他のメンバーと繋がって一緒にアクションを起こすことも、私たちにできることの一つです。
peraichi.com
さいごに
フェアトレードを広めるためにできることを全部で5つ紹介しました。
フェアトレードを通じて途上国の貧困や環境問題を解決し、公平な世の中を実現するためには、より多くの人たちがフェアトレードに関心を持つ必要があります。
そのためには、自分がフェアトレード商品を購入するのと同じくらい、いやそれ以上にフェアトレードについて世の中に広めていくことが大切です。
こちらの記事もよく読まれています。あわせて読んでみてください➡フェアトレード、私たちにできることは何?職場や学校でできること5つ紹介 - 原貫太の国際協力ブログ
【国際協力や途上国支援について、一緒に勉強しませんか?】
「国際協力に興味があるけど、関わり方がわからない…」
「途上国支援をやってみたいけど、身近に話し合える人がいない…」
こんな悩みを解決するために、国際協力や途上国支援に特化したオンラインコミュニティを運営しています。
フェアトレード以外にも、自分にできる途上国支援を模索したい方。国際協力や途上国支援について色んな人と語り合ってみたい方。ぜひ、こちらのページをご覧ください。
peraichi.com