フリーランス国際協力師の原貫太(@kantahara)です。
今回はインターン生の一人であり、ケニアでのボランティア経験がある大学3年生・村田有さんにブログを寄稿してもらいました。
ケニアのボランティアに興味があるけど、一歩が踏み出せない。そんな方はぜひ、村田さんの体験談を読んで、今できる最大限の行動を起こしてみてください。
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はじめまして!村田有(@goformydream729)と申します。
『世界中の人々が命の危機に脅かされることなく幸せに生きていける』そんな世界の実現に貢献できるように、将来は教育分野から国際協力に携わっていきたい。
今こうして将来の夢がはっきりするようになったのも、ケニアでボランティアに参加した経験があるからです。
あれから一年以上が経ち、フリーランス国際協力師の原貫太さんとの出会いをきっかけに、私のケニアでのボランティア体験談を発信しようと思います。ケニアに限らず、海外でのボランティアに興味を持っている人の背中を押せれば幸いです。
- ケニアのボランティアに参加しようと思ったきっかけ
- ケニアに行く前から不安はあったけど…
- ケニアでのボランティア活動を想像したら不安も払しょくできた
- ボランティアとしてケニアの子供たちの教育支援に携わった
- 受け身では何も変えられない。ケニアでのボランティア活動から学んだこと
- これからボランティアに参加する人に伝えたいこと
- さいごに
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ケニアのボランティアに参加しようと思ったきっかけ
最初からケニアにボランティアをしに行こうと思っていたわけではないんです。ふと「自分は何をしたいんだろう、何のために生きていきたいんだろう」と思ったことが最初のきっかけでした。
同時に、高校の修学旅行で訪れたフィリピンが頭の中に浮かびました。海外に行く自体は自分にとって胸が踊ること。「新しい自分」を探すため海外に行こうと決めました。
どうせなら海外に出るならアフリカに行きたいと思い、「アフリカ ボランティア」で検索をかけたところ、国際協力NGO「ACEF」を見つけます。
ケニアという国に決めたのはその時でした。食費・滞在費が月3万円と支援金が3万円、航空券合わせても一ヶ月30万円はかからない、その安さに惹かれました。
ケニアに行く前から不安はあったけど…
ボランティアに行く当の本人である私よりも、両親の方が不安だったと思います。とても心配してくれました。出発する当日まで「本当に行くのか?」と。
心配してケニア行きを止められるだろうと思っていたので、先に航空券を取ってケニアに行かざるを得ない状況を作ったら、「どうして先に相談しないのか」とめちゃくちゃ怒られました。父が本当にとても心配したので、出発日が近づくほど私まで不安になってしまいました。
私が心配していたのはテロや殺人だったのですが、帰国して今になって思うのは病気です。アフリカで感染する可能性の高い黄熱病やマラリアなどは、最悪の場合死に至る恐ろしい病気。私は黄熱病の注射もせず、マラリアの薬も飲まず、無防備状態でケニアに行きました。
幸い大きな病気をせずに生きて帰ってこれましたが、皆さんはきちんと対策をしてからケニアに行ってほしいと思います。
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ケニアでのボランティア活動を想像したら不安も払しょくできた
不安よりもケニアに行きたい気持ちの方が強かったので、何とかなりました。行ったことのない場所に行くことが昔から好きで、ケニアで何をしたいのか想像すればするほど楽しくて、不安も紛れたからです。
テロや病気など、ケニアではどのようなリスクがあるのかきちんと事前に調べ、理解しておいたことで覚悟が芽生えたのもあると思います。
ケニアだけではなく、ボランティアのためアフリカやその他の発展途上国に渡航することを決めた方々、色々な不安があると思います。でも、どうしてその国にボランティアをしに行くと決めたのか、決心した頃の気持ちを思い出すことで不安を乗り切ってほしいです。
同時に渡航先の国や地域について事前に情報収集をしておけば安心できると思います。
ボランティアとしてケニアの子供たちの教育支援に携わった
私がお世話になったACEFは、大きく分けて3つの支援事業をケニアで行っています。教育支援、医療支援、環境支援です。
私はボランティアとして、その中の教育支援に携わりました。
教育支援において、ACEFは私立の小中学校と職業訓練学校を運営し、そこでの収入をエイズ孤児支援にあてています。私はACEFが運営する小中学校、エイズ孤児院、そして孤児院の子どもたちが通う公立学校で授業をしたり、日本の文化を伝えたりしていました。
私がケニアでボランティア活動をする中で驚いたのは、子どもたちが平気で食べ物を残していたことです。その光景を目の当たりにしてからは「食べ物を残さないことや食の大切さ」も伝えるようにしました。
食べ物を残すことは、ゆくゆくは貧困問題に繋がると大学の授業で聞いたことがあったからです。難しい話とは感じながらも、子どもたちに伝える活動に取り組みました。子どもたちと一緒にご飯を食べて過ごす時間を大切にしていたと思います。
ケニア滞在中、ずっとボランティアをしていたわけではありません。ケニアという国を理解するため、一人で動く時間も作るようにしていました。当時ケニアで働いていた国連職員さんにアポをとってお話を伺ったり、ケニアの別の地域で活動しているNGOを訪問したり、他にもサファリ観光を楽しんでいました。
受け身では何も変えられない。ケニアでのボランティア活動から学んだこと
私が今回のボランティアを通じて一番に学んだことは「自分から行動しなければ何も変えられない」ということです。
ケニアに行くまで私は極度の人見知りで、周囲の人とコミュニケーションを取ることが大の苦手でした。日本にいるときも自分から声をかけにいくことができない、そんな引っ込み思案な性格だったんです。
ケニアに到着してからも最初は自分から動くことができず、ACEFの代表の方に「そんなんでは国際協力なんてできない。」とお叱りの言葉を受けたほど。
言われたことだけをこなす受け身の姿勢では何も変えることができない。これがケニアでのボランティア活動を通して私が一番学んだことです。
また、人脈を増やすことの大切さもケニアに行ったことで感じました。それまでは人間関係は狭く、深くが良いものだと思っていました。今でもその考えは変わっていませんが、自分自身を発信することで多くの人と繋がり、その人たちに自分の存在を知ってもらうこともまた大切であると気づきました。
これからボランティアに参加する人に伝えたいこと
ケニアをはじめ、発展途上国のボランティアに参加する人へお聞きします。海外で活動する上で一番に大切なのは何だと思いますか?
答えは「命」です。ありきたりかもしれませんが、あなたの命が一番大切です。死んでしまえば国際協力も何もできなくなってしまいます。
私が特別怖い経験をしたわけではありませんが、強くそう思います。あなたの命を守るのはあなた自身です。そのことを理解した上で、積極的にボランティア活動に取り組み、その経験があなたの人生の糧となることを祈っています。
さいごに
ケニアから帰国してからの一年、あっという間でした。
時間は誰のことも待ってくれません。だからこそ、いつかしようと頭に思い描いていることがあれば、いつかではなく「今」行動に移していきましょう。
思いつきで行くことになったケニアも、そこでの経験、そこで出逢った人たちがいたからこそ、今の私がいるのだと感じています。
ケニアでのボランティアを許してくれた両親に感謝の気持ちでいっぱいです。未知の世界に踏み出すことであなたの世界観が大きく変わると思います。
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