原貫太の国際協力ブログ

フリーランス国際協力師原貫太のブログです。国際協力やNPO・NGO、アフリカ、社会問題などのテーマを中心に解説しています。

国際協力にはどんな取り組みがあるの?具体的な活動内容を解説します

「国際協力の活動には、どんな取り組みがあるのだろう?」

「発展途上国では、具体的にどんな国際協力のプロジェクトが行われているの?」

 

こんな疑問にお答えします。

 

フリーランス国際協力師の原貫太です。学生時代から国際協力に関わりはじめ、現在はブログやYouTubeで国際協力に関する情報を発信しています。

国際協力 取り組み

アフリカで難民支援に関わっていた時の原貫太

 

国際協力という言葉は聞いたことがあっても、具体的に現地でどのような取り組みが行われているのかイメージできない人は多いでしょう。

 

この記事では、実際に発展途上国で行われている国際協力の取り組みをいくつか紹介します。

 

 

国際協力にはどんな取り組みがあるの?

国際協力 取り組み

原貫太は難民の子どもたちに教育支援をしていた

 

国際協力には国際機関や政府、NGOなどの組織が取り組んでおり、アフリカやアジアの途上国に暮らす人々が抱える問題を解決するため、様々な支援活動が現地で行われています。

 

また、組織ではなくても、僕のようにフリーランスとして個人で国際協力に取り組むことも可能です。

 

現地ではどのような国際協力の取り組みが行われているのか?いくつか具体例を紹介します。

 

最低限必要なニーズを満たす国際協力

国際協力 取り組み

ウガンダ北部の南スーダン難民居住区で行われていた食糧支援の様子

 

国際協力の具体的な取り組み、一つ目は人間としての基本的ニーズを満たす支援活動です。具体的には衣食住や医療、基礎教育の支援活動が行われます。

 

この写真は2017年3月に、東アフリカのウガンダ北部で撮影したものです。国際NGOのワールドビジョンが、難民の人たちに対する食糧支援を行っていました。

 

難民が暮らす居住区では様々な国際協力が行われていますが、中でも重要になるのが人間としての基本的ニーズを満たすための支援です。

 

人間としての基本的ニーズは英語でBasic Human Needsと呼ばれ、衣食住や医療、基礎教育を指します。

 

これら人間としての基本的ニーズを満たす国際協力活動を、Basic Human Needsの頭文字を取って、BHNs支援と呼びます。

 

写真ではNGOのワールドビジョンがBHNs支援を行っていましたが、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)やWHO(世界食糧計画)といった国連機関がBHNs支援に取り組むこともあります。

 

このようなBHNs支援は、紛争が起きている地域や難民が暮らす地域、一日100円以下で生きる絶対的貧困層が暮らす地域など、主に緊急的な支援を必要とする途上国で行われる国際協力です。

 

元戦闘員や路上生活者の社会復帰を目指す国際協力

国際協力 取り組み

NGOテラ・ルネッサンスが行う職業訓練の様子

 

元戦闘員や路上生活者など、弱い立場に置かれた人が社会復帰をするために行われる国際協力活動もあります。

 

紛争が終わった地域では、軍隊で戦っていた元戦闘員の社会復帰を目指すため、国際機関やNGOが国際協力に取り組んでいます。

 

特に、幼い頃に軍隊に誘拐され、戦闘員として戦ってきた「元子ども兵士」は、基本的な読み書きの能力や、収入を得るための職業技術を欠いています。

 

そのため、僕が所属していた認定NPO法人テラ・ルネッサンスでは、元子ども兵士を施設に受け入れ、初等教育や職業訓練を行う国際協力活動に取り組んでいました。

 

他にも、路上生活者が社会復帰するための支援活動も行われています。

 

例えば南アジアのバングラデシュでは、ストリートチルドレンの子どもたちが自らの力で生計を立てられるようになるため、洋裁の技術訓練が行われていました。

国際協力 取り組み

洋裁の技術訓練を受けるストリートチルドレンたち

 

一人ひとりに寄り添った国際協力というのは、草の根で活動をするNGOが得意とする分野ですが、国際機関や政府の協力の下で取り組まれることもあります。

 

このように元戦闘員や路上生活者など、周りからの支援がなければ社会からドロップアウトしかねない人たちに対する国際協力も世界中で行われているのです。

 

生理用品を買えない女の子に対する国際協力

国際協力 取り組み

ウガンダで取り組んでいた生理用品プロジェクト


この記事の作者であるフリーランス国際協力師、原貫太がウガンダで取り組んでいた国際協力も紹介します。

 

ウガンダ北東部のある村では、貧困層の女の子たちが毎月生理になると学校に通えないという問題が起きていました。

 

一日100円以下で暮らす彼女たちは、お金がないため生理用品を買うことができません。毎月生理になると、ボロ布や葉っぱで生理を凌いでいました。

 

しかし、生理用品がなければ、生理中は学校に行くことができません。生理の血液で制服が汚れてしまったり、臭いが教室に充満して、恥ずかしい思いをするからです。

 

そのためウガンダの女の子たちは、生理になると毎月学校を休まなければなりませんでした。

 

このような状況を受けて僕は、地元で手に入れられる素材を使い、ウガンダの女の子が自分たちで布ナプキンを作れるようにするための取り組みを始めました。

国際協力 取り組み

ウガンダの女の子たちと布ナプキンを作る原貫太

 

彼女たちが自分自身の力で布ナプキンを作れるようになると、海外からの国際協力がなくても、自立して生活できるようになります。

 

半年後にもう一度現地を訪れると、女の子たちは自分の力で布ナプキンを作れるようになっており、担当の先生からも「生理で学校を休む子の数が減った」と聞きました

国際協力 取り組み

自分で作った布ナプキンを見せてくれる女の子

 

ウガンダの先生に、この国際協力プロジェクトについてインタビューした映像もあるので、ぜひご覧ください。

 

 

日本ではどのような国際協力の取り組みがあるの?

国際協力 取り組み

日本での講演活動に取り組む原貫太


国際協力と聞くと、発展途上国での支援活動だけをイメージする人が多いと思いますが、国際協力は何も海外での活動だけを指すものではありません

 

途上国で起きている貧困や紛争を、一人でも多くの日本人に知ってもらうための啓発活動や、国際協力に取り組む人の数を増やすための人材育成プログラムなども行われています。

 

また、途上国で生産された商品を日本の人たちに購入してもらい、売上を現地での活動に充てるフェアトレードも、日本国内で行われている国際協力の一つです。

 

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フェアトレード、私たちにできることは何?職場や学校でできること5つ紹介 - 原貫太の国際協力ブログ

 

僕自身はオンラインで国際協力を学ぶコミュニティを運営しており、国際協力に取り組む人とそれを応援する人のマッチングや、国際協力に関わる講義を行ったりもしています。

 

国際協力とは、狭い意味では発展途上国に対する支援活動を指しますが、広い意味では日本国内でも様々な取り組みがあることを理解しておきましょう。

 

さいごに

アフリカやアジアの発展途上国で支援に関わってきた経験をもとに、国際協力の具体的な取り組みを紹介してきました。

 

国際協力は途上国を支援する活動や開発だけではなく、日本でも関わることができるのだと考えてもらえたら嬉しいです。

 

僕のブログでは国際協力に関する記事を多数アップしていますので、ぜひ参考にしてください。

 

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