原貫太のブログ

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チャイルドスポンサーシップの実態は?援助のプロがよくある誤解や疑問を5つのポイントで解説!

フリーランス国際協力師の原貫太(@kantahara)です。この記事ではワールド・ビジョンが運営している寄付制度チャイルドスポンサーシップに関するよくある疑問や誤解を取り上げ、その実態を解説しています。

 

ネットで「チャイルドスポンサーシップ」と検索すると、「怪しい」「うさんくさい」「宗教団体」などのキーワードが出てきますが、実態はどうなのでしょうか?

 

口コミや支援者のナマの声を紹介しながら、援助のプロがその実態を詳しく解説します。

 

 

\日本で生活しながら続けられる国際協力/

 

チャイルドスポンサーシップの良い口コミ・悪い口コミ

ネット上で見られたチャイルドスポンサーに関する良い口コミと悪い口コミを見ていきましょう。まずは、良い口コミです。

 

 

これを見ると、チャイルドスポンサーシップの大きな特徴である現地の子どもとの手紙のやり取りが、支援者にとっては大きな魅力になっているようですね。

 

一方で、チャイルドスポンサーシップに関する悪い口コミも見られます。

 

 

「怪しい」という言葉が目立ちますね…。その他にも、Googleで「チャイルドスポンサーシップ」と検索すると、候補に

 

  • 怪しい
  • うさんくさい
  • やめる

 

といったキーワードが並んでいます。

 

寄付文化のあまり根付いていない日本では、「寄付」「NPO」「海外支援」といった言葉を見るだけでも「何だか怪しい…」「信用できない…」と感じる人が一定数いるんですよね。実際に国際協力の業界で働いている人間としては、少し悲しくなります。

 

でも、実態はどうなのでしょうか?

 

チャイルドスポンサーシップの実態を5つのポイントで解説

チャイルドスポンサーシップ 実態

チャイルドスポンサーシップの公式ホームページより


国際協力の業界で働いてきた立場から、チャイルドスポンサーシップの実態を5つのポイントで解説します。

 

チャイルドスポンサーシップの実態① 運営団体のワールド・ビジョン・ジャパンは認定NPO法人

チャイルドスポンサーシップを運営するワールドビジョンは、1950年にアメリカで設立され、現在は約100ヶ国で活動を展開する世界屈指の大型国際NGOです。キリスト教精神に基づき、

 

  1. 開発援助
  2. 緊急人道支援
  3. アドボカシー(市民社会への啓発や政策提言活動)

 

の3つを柱に活動を行っています。

 

日本でチャイルドスポンサーシップを運営するワールドビジョンジャパンは、その日本支部という位置付けになり、1987年に設立されました。

 

ワールドビジョンジャパンは1999年に特定非営利活動法人(通称NPO法人)として認証され、その3年後である2002年には国税庁から認定NPO法人と認定されています。

 

日本には国際協力NGOがたくさんありますが、その多くは1998年に特定非営利活動促進法(NPO法)が施行された後に設立された団体です。その10年以上前から活動しているワールド・ビジョン・ジャパンは、日本のNGOの中では歴史ある老舗団体と言えますね。

 

ワールド・ビジョン・ジャパンのような「NPO法人」は日本に約5万団体ありますが、そのうち所轄庁から認定を受けた「認定NPO法人」はわずか全体の2%、1,095団体しかありません(平成30年11月時点)。

 

国際協力の活動をしている団体で「認定NPO法人」になれている団体の数は、さらに少なくなります。

 

認定NPO法人になるため、またその資格を継続するためには、主に経理などで毎年厳しい審査があります。「チャイルドスポンサーシップは経理が怪しい…」という悪い口コミが見られましたが、実態としては「怪しい部分がなく、活動の透明性が担保できているから、20年近く認定NPO法人として存続している」と言うことができます

 

 

チャイルドスポンサーシップの実態② ワールドビジョンは、いわゆる「宗教団体」とは違う

「チャイルドスポンサーシップを運営しているワールドビジョンは宗教団体」という噂があります。

 

たしかにワールドビジョンは、キリスト教の精神に基づき、世界各地での人道支援活動に取り組んでいます。創設者もキリスト教の宣教師であり、国際協力業界でも「キリスト教系のNGO」として分類されることがあります。

 

しかし、これを「宗教団体だ!だから怪しい!」と一蹴してしまうのは、間違いです。

 

この「宗教団体」という言葉は、日本では一人歩きしてしまっていますよね。過去に新興宗教が信徒からお金を巻き上げたり、犯罪を起こしたりしたことから、「宗教団体=怪しい」と考えてしまう人が多いのでしょう。

 

ただ、国際協力の世界ではキリスト教・イスラム教・仏教など、宗教団体が人道支援に取り組んでいる例はたくさんあります。

 

また、日本でNPO法人を設立するには、「宗教活動や政治活動を主な目的としていないこと」が条件として課されます。

 

ワールドビジョンジャパンは、NPO法人よりもさらに厳しい条件が課される「認定NPO法人」です。その点からも宗教活動を目的としていないことが分かります。仮に布教が目的の団体であれば、日本でNPO法人の資格を取得することはできません。

 

僕の知人にはワールドビジョンで働いていた人もいますが、もちろん無宗教の人もいますし、チャイルドスポンサーになっている人のほとんども無宗教だと思います。そもそも日本は、世俗的な国ですからね。

 

ワールドビジョンの実態を一言で説明すると、「キリスト教の精神に基づきながら活動を行う国際協力団体ではあるが、決してその目的は布教活動ではなく、純粋に国際援助をすることが目的の団体」になります。

 

ワールドビジョンがどんな団体であるか、以下の記事で詳しく解説しています。まだ不安が拭えない方は、あわせて読んでみてください。

ワールドビジョンの評判は?宗教団体?国際協力のプロが詳しく解説します! - 原貫太のブログ

 

チャイルドスポンサーシップの実態③ 支援金の8割以上を現地事業に使っている

チャイルドスポンサーシップ 実態

ワールドビジョンがウガンダ北部で行っていた食糧支援の様子

 

「チャイルドスポンサーシップで寄付したお金は、ちゃんと現地の活動に使われているのか?」そんな疑問を持つ方もいるかもしれませんが、チャイルドスポンサーシップは支援金の実に82.4%を現地事業の活動に充てています

 

この82.4%という妥当なのか、国際協力の知識がない方にはなかなか分からないと思いますが、NGO業界には「7割の原則」という言葉があります

 

これはアフリカで20年以上働く方から話を聞いたのですが、「NGOは寄付で集めたお金のうち、最低でも7割を現地での支援活動に充てるべき」という考えを指します。実際、僕の周りのNGO関係者でも、同じような発言をしている人は他にもいますね。

 

ですので、8割以上の寄付金を現地事業に回しているワールドビジョンの「チャイルドスポンサーシップ」は評価されるべきです。

 

残りの2割弱の支援金は広報や啓発活動など、国内での活動に充てられています。支援金は具体的にどう使われているのか、その実態を知りたい方はワールド・ビジョン・ジャパンが出している決算報告書をチェックしてみましょう。

 

認定NPO法人はこういった報告書を毎年公開しています。それが出来ていない団体は、NPO法人として活動する資格を剥奪されてしまいますからね。

 

 

チャイルドスポンサーシップの実態④ 世界的にも超有名な寄付制度

「国際協力を仕事にしている人でチャイルドスポンサーシップを知らない人はいない」と言っても過言ではありません。チャイルドスポンサーシップは、それくらい有名な寄付制度です。

 

ワールドビジョンは世界有数の活動規模を誇るNGOであり、国際的に有名な団体です。世界のセレブリティとも繋がっており、例えば『グレイテスト・ショーマン』『レミゼラブル』に出演したハリウッドスターのヒュー・ジャックマンがアンバサダー(親善大使)として活躍しています

 

 

日本人の芸能人・著名人でも、

 

  • ジュディ・オングさん(女優・歌手)
  • 酒井美紀さん(女優)
  • 東尾理子さん(プロゴルファー)
  • 前澤友作さん(株式会社スタートトゥデイ代表取締役社長)
  • シド・マオさん(歌手)
  • カカウさん(サッカー選手)
  • 松本莉緒さん(女優)

 

など、チャイルドスポンサーシップに協力している人がたくさんいます。

 

 

チャイルドスポンサーシップに協力している著名人は、以下の記事で詳しく紹介しました。気になる方はこちらもチェックしてみてください。

チャイルドスポンサーになった芸能人8名を紹介【あの超大物ハリウッド俳優も】 - 原貫太のブログ

 

チャイルドスポンサーシップの実態⑤ 日本では6万人以上が参加している

チャイルドスポンサーシップ 実態

チャイルドスポンサーシップの公式ホームページより


チャイルドスポンサーシップの公式ホームページによると、日本では60,000人以上がチャイルドスポンサーになっており、連携企業・団体数は2,400団体を超えています

 

ちなみにワールドビジョンの本部が設置されているアメリカでは、604,000人がチャイルドスポンサーになっています。寄付文化のあるアメリカ、さすがですね。

 

僕の周りでもチャイルドスポンサーに登録している人はおり、中には10年以上続けている人もいます。

 

私はチャイルドスポンサーシップを10年続けています。それぞれの支援地域は違いますが、

 

「何もかもはできなくても、何かはきっとできる。」

 

この想いを共有できる仲間が、北海道から九州まで日本全国にたくさんいます。SNSでのつながりもありますが、私は実際に会ってもいます。(石黒芳樹さん)

 

実際にチャイルドスポンサーシップを続けている方の口コミが気になる方は、以下の記事も読んでみてください。

チャイルドスポンサーシップを10年続けた人に感想を聞いてみた【リアルな口コミ】 - 原貫太のブログ

 

 

チャイルドスポンサーシップに申し込む前に確認するべき3つのこと

チャイルドスポンサーシップ 実態

チャイルドスポンサーシップの公式ホームページより

 

最後に、チャイルドスポンサーシップに申し込む前に確認するべき3つのことを紹介しておきます。

 

①子どもに直接お金が届くわけではない

チャイルドスポンサーシップはよく「里親」のような制度と間違われることがありますが、明確に違うことが一点あります。

 

それは、支援したお金が直接子どもの手に渡るわけではなく、その子どもが生活するコミュニティの発展に使われるという点です。ここは誤解しないよう、注意してください。

 

支援金のお金は子どもの教育だけでなく、村の保健衛生や農業、医療など、包括的な開発を行うためにお金が使われます。寄付者には子どもがマッチングされますが、その子どもがいわばコミュニティーの代表的な存在として、寄付者に感謝のメッセージを書いてくれます。

 

中には「子どもに直接お金を渡したい」と考える人もいるかもしれませんが、長期的な視点で現地の開発を考えると、より包括的なアプローチをできるこちらの方が援助の手法としてベターと言われています。

 

②月額4,500円は妥当だが、比較的高額な寄付制度

チャイルドスポンサーシップは一口あたりが月額4,500円になっています。一人のチャイルドスポンサーになるには4,500円、二人なら9,000円が必要です。

 

人によってはこの4,500円という金額を高く感じるかもしれませんが、その感覚はあながち間違っていません。

 

国際協力NGOのマンスリーサポーターは、基本的にはどこも一口1,000円から受け付けています。僕が過去起業したNGOは、学生にも申し込んでもらえるように一口500円に設定していました。

 

ですので、一口4,500円のマンスリーサポーターは、国際協力NGOの中では高い金額に分類されます。

 

ただ、チャイルドスポンサーシップでは、途上国の子どもから送られてくる手紙を翻訳したり、写真付きの成長報告書を支援者に送ったりと、運営にはある程度のコストもかかるはずです。

 

一口1000円で募集すれば赤字になってしまうか、職員の人たちに重労働がのしかかってしまいます

 

そのため、クオリティの高い寄付制度を維持し続けるためには、一口4500円という金額は妥当だと僕自身は感じます。月額で考えると少し高く感じるかもしれませんが、一日あたりで計算すればたった150円ですからね。

 

チャイルドスポンサーシップの特筆すべき特徴や、制度自体の解説をこちらの記事でも解説しています。

チャイルドスポンサーシップの評判は?国際協力のプロが解説【結論、うさんくさくない】 - 原貫太のブログ

 

③寄付は税金控除の対象になる

チャイルドスポンサーシップ 実態

チャイルドスポンサーシップの公式ホームページより

 

ワールドビジョンジャパンは所轄庁から認証を受けた認定NPO法人です。そのため、寄付金額は確定申告の際、税金控除の対象になります。

 

月々4,500円を一年間支援し続けた場合、一カ月当たりの月額控除は1733円になるため、実質負担額は2,767円になります。


僕は個人事業主として働いており、いくつか認定NPO法人に寄付をしているのですが、毎年の確定申告までに「寄付証明書」を受け取っておくことで、この税額控除を受けることができます。

 

通常の「NPO法人」ではこの税額控除は受けられず、ワールドビジョンジャパンのような「認定NPO法人」として選ばれた団体のみ、税額控除を受けることが可能です。

 

特に個人事業主として働く人や、副業の確定申告をする必要がある人は、チャイルドスポンサーシップに寄付をすれば確定申告時に税額控除が受けられるので、活用してみてください。

 

 

チャイルドスポンサーシップの実態まとめ

もう一度まとめると、

 

  • 実態① チャイルドスポンサーシップを運営する「ワールド・ビジョン・ジャパン」は認定NPO法人
  • 実態② ワールドビジョンは、いわゆる「宗教団体」とは違う
  • 実態③ チャイルドスポンサーシップは支援金の8割以上を現地事業に使っている
  • 実態④ チャイルドスポンサーシップは世界的にも超有名な寄付制度
  • 実態⑤ 日本では6万人以上がチャイルドスポンサーシップに登録している

 

これで、よくある誤解や疑問はすべて払しょくできたのではないでしょうか?最後に紹介した3つのポイントも考慮し、ぜひチャイルドスポンサーシップに申し込んでみてくださいね。

 

\日本で生活しながら続けられる国際協力/