フリーランス国際協力師の原貫太です(@kantahara)です。今日は僕がSNSでもたびたび紹介している「ギャップイヤー」について詳しく解説します。
このギャップイヤー、知っているかどうかだけで卒業後の進路を考える視座が大きく変わると思います。
ギャップイヤーとは?
ギャップイヤーとは高校卒業後から大学入学、もしくは大学卒業後から大学院入学までの間の期間を指します。
日本ではギャップイヤーという言葉自体あまり知られていませんが、特に欧米圏をはじめとした海外ではあえて卒業後から入学まで期間を空ける大学や大学院も多く、学生たちがギャップイヤーを取りやすくしているようです。
有名なところだと、オバマ元大統領の娘さんもこのギャップイヤーを取っていますね。
ギャップイヤーで何をするの?
ギャップイヤーを取る理由は人それぞれですが、ギャップイヤーには大きく分けて二種類の活用方法があります。
経験を積み、自分の見識を広げる
大学、もしくは大学院に入学するまでに様々な経験を積み、自分の見識を広げるためにギャップイヤーを取る人います。具体的には
- 海外ボランティア
- ワーホリ
- 海外バックパッカー
- インターンシップ
など。高校や大学に通っていた頃には手を出しづらかった経験を積んだうえで進学し、大学(大学院)での勉強に臨むのです。
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入学までに学費を貯める
アメリカの私立大学などは学費が非常に高く、借金(学生ローン)をして大学に通う学生がたくさんいます。僕がカリフォルニアに留学していた時のルームメイトは、大学に通うために学生ローンを借り、さらに週5日アルバイトをして学費を稼いでいました。
経済的な負担を背負いながら大学に通う生活は大変です。そのためギャップイヤーを取り、入学までにアルバイトをすることで学費を貯める学生がいるのです。
日本でも最近は「ブラック奨学金」が大きな問題となっています。卒業後に数百万円の借金を抱えてしまうくらいなら、入学前のギャップイヤーを使ってバイトし、ある程度学費を貯めてから大学に進学するのもありだと思います。
大学はいつでも進学できますが、一度借金を抱えてしまうと働き始めなくてはなりませんからね・・・。
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ギャップイヤーを取ると何がいいの?
ギャップイヤーを取ることのメリットは色々ありますが、一つ確実に言えることは「より広い視点から自分の進路を考えられるようになる」です。
今ではこうやってギャップイヤーを解説する記事を書いていますが、僕が高校生の時にはギャップイヤーという言葉すら知りませんでした。私立の進学校に通っていたこともあり、高校を卒業したら大学に進むのが当たり前と思い込んでいましたね。
実際、僕の周りの友人はほぼみんな大学に進むか、入試に落ちてしまった人は浪人の道を選んだと思います。
例えば高校を卒業してから一年間ギャップイヤーを取り、バックパック一つで世界を旅する。その過程で世界が抱える紛争や貧困といった問題に目が向き、大学で国際政治や国際協力を専攻する・・・。
ギャップイヤーの間にアルバイトやインターンをはじめ、その過程で起業する選択肢に目が向き、大学進学や就職といった選択肢以外の進路を志すようになる・・・。
このようにギャップイヤーを有効に活用し、それまでの高校生活もしくは大学生活では経験できなかったことにトライすることで、進路の選択肢が大きく広がる。それがギャップイヤーの大きなメリットだと思います。
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レールから外れることを不安に思わなくていい
高校生や大学生にはギャップイヤーをよくおすすめしてるのですが、多くの人がレールから外れることを不安に思っているように感じます。
高校を卒業したら大学に進学する。大学を進学したら企業に就職する。
日本にはそういった”敷かれたレール”があると思い込んでいる人が多く、ギャップイヤーを取ることでそこから一度でも外れてしまうと、その後の人生が上手くいかなくなるのでは・・・そう考えている人がいます。
ですが、働き方や社会状況が大きく変わり、例えば終身雇用制度なんかも破綻しつつある今、「レールに乗っていれば安心・安定」という時代はもう終わりを迎えています。むしろ、自らが新しい道を切り拓いていく、そういった気概を持てる人間の方がこれからは生き残っていくのです。
僕は大学在学中に起業したものの、働き過ぎが原因でうつ病になり、その後組織を離れてフリーランスとして仕事をしています。それも日本とアフリカを行き来しながらです。ぶっちゃけ、レールからはだいぶ外れた生き方だと思います(笑)
それでも、生活は普通にできています。むしろ、新しいこの生き方を応援してくれる人に囲まれながら生きています。
そうやって自分で道を切り拓いていくための一つの手段に「ギャップイヤー」はなるでしょう。
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ギャップイヤーに対するSNSの反応
先日ツイッターでギャップイヤーに関する投稿をしたら、大きな反響がありました。
たまに高校生から進路相談を受けるのだけど、卒業後ストレートで大学に進む必要はないと思う。
— 原貫太 / フリーランス国際協力師 (@kantahara) 2019年6月1日
卒業→入学まで期間を空ける「ギャップイヤー」はもっと知られるべき。この間に海外を旅したりインターンしたりする。オバマ元大統領の娘もやってた。
経験を積んでから大学で勉強した方が充実すると思う
このツイートに対する反応をいくつか紹介します。大人になってからギャップイヤーを取っていればと後悔している人が多いみたいですね。
自分は大学に進学する前に「ギャップイヤー」なんて考えてなかったけど、今考えればそういうのもありだったような気がする!
— shun@プログラミングIT留学 inセブ島🇵🇭 (@shun_freelife) 2019年6月1日
大学に入る前にギャップイヤーがおけなかったとしても、休学することは学ぶこと多いしすごくいいことだと思う😊
自分も残りの休学期間有意義にしたい👍 https://t.co/rAOaO2OY0c
本当にコレ!
— みずゑ🕉🇹🇿マルチヨガティーチャー (@kiini_mizue) 2019年6月2日
私は社会人になってから、なぜ大学であの学部にしたんだろうか、他にやりたいことは見つからなかったのか?と考えるときがあったなぁ。
選択肢として子供に渡してあげる、無理に前に進まない選択もできることは知ってて欲しい。 https://t.co/IrujVvGeZC
同意です。奨学金を最初限にするために学費を稼いでもいいと思うし、行ける大学と行きたい大学をじっくりと自分で見極める時間があってもいいと思います。 https://t.co/C7KA49gfhi
— 和 (@kyam1999) 2019年6月1日
確かにそうですね. ギャップイヤー取ってる学生の方が, 目的意識がはっきりしている分, 成績が優秀な学生が多いという統計結果も出てますしね(^O^)
— まっつん(松田)@loading... (@shawhay_m) 2019年6月1日
さいごに
高校卒業から大学入学まで、もしくは大学入学から大学院入学までに期間を空けるギャップイヤーについて紹介しました。
正直に、「高校生の頃、もっと自分の人生を考える時間を取っていたらなぁ」と思う瞬間があります。後悔しても仕方ないことではありますが、これから進路を考える高校生や大学生には僕の経験をシェアすることで、より良い人生を歩んでほしいです。
ギャップイヤーについて理解し、これからの進路を考える一つの手段にしてもらえたら嬉しいです。応援しています!
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