フリーランス国際協力師の原貫太(@kantahara)です。この記事では「国際協力の仕事に就くには、学歴は必要か?」という疑問に答えます。
国際協力と一言で表しても多種多様な関わり方があるため、この疑問にブログで答えるのは非常に難しいです。
ただ、「国際協力に学歴は必要か?」に対する僕自身の回答を考えた結果、以下4つに集約できました。
- 国際協力を仕事として続けるなら、大学院を出て専門性を身に着けることが望ましい
- 一部の国際協力の仕事には大卒でも就けるが、狭き門
- 最終学歴が高卒の場合、国際協力の仕事に就くのはかなり難しい
- 学校名や偏差値は、そこまで気にしなくていい。
※注意!「国際協力を仕事にする7つの方法【JICAや国連だけではない!】」を読んでからの方が、この記事の内容をより理解できると思います。
- 国際協力を仕事として続けるなら、大学院を出て専門性を身に着けることが望ましい
- 一部の国際協力の仕事は大卒でも就けるが、狭き門。
- 最終学歴が高卒の場合、国際協力の仕事に就くのはかなり難しい
- 学校名や偏差値は、それほど気にしなくていい
- 国際協力に学歴は必要か?まとめ
国際協力を仕事として続けるなら、大学院を出て専門性を身に着けることが望ましい
「国際協力師とは?定義、資格、給料、新しい働き方まで徹底解説【初心者必見】」で書いたように、生活するのに十分な給料をもらいながら仕事としての国際協力を行う「国際協力師」は、以下5つの職種を指します。
- 国際公務員(国連職員など)
- 政府機関職員(JICA職員など)
- 政府機関専門家(JICA専門家など)
- NGO職員
- 開発コンサルタント会社職員
そして、この国際協力師になるには以下3つの資格が必要と言われています。
- 大学院修士・博士
- 英語力(TOEFL 100点以上)
- 2年間の海外勤務経験
詳しくはこちらの記事を読んでください➡「国際協力師とは?定義、資格、給料、新しい働き方まで徹底解説【初心者必見】」
例えば国連職員の場合は契約ベースで働くことが多いのですが、基本的には何らかの関連性がある修士号や博士号を持っていることが応募条件として定められています。
また、その他の職種でも専門性や経験を有している人を採用する傾向にあるため、大学院で国際協力や開発に関する勉強をしていることが望ましいです。
国際協力師としてキャリアを拡げていくためには、自分自身の専門性に直結する「大学院修士・博士」の学歴を持っていることが望ましいのだと、まずは考えてください。
一部の国際協力の仕事は大卒でも就けるが、狭き門。
上記した5つの職種のうち、
- 政府機関職員
- NGO職員
- 開発コンサルタント
には、最終学歴が大卒でも就職できる可能性があります。
例えばJICAは毎年新卒採用を行っています。一部のポストには大学院卒しか採用していないらしいのですが、基本的には大卒以上の学歴があれば応募可能です。
NGO職員と開発コンサルタントにも大学新卒で就職する方法があります。詳しくはこちらの記事に書きました。
➡NGOに就職するには?新卒・中途で就職する方法から必要なスキルまで解説!
➡開発コンサルタントとは?必要なスキルから年収、やりがいまで解説 - 原貫太のブログ
しかし、大卒で国際協力の仕事に就くのは、狭き門であることは間違いありません。JICAの新卒採用も倍率が非常に高いですし、大卒で就職できるNGO・開発コンサルタント会社は非常に少ないです。
先ほども書いた通り、国際協力の分野でキャリアを拡げていくためには、学歴は大卒よりも大学院卒のほうが望ましいです。
最終学歴が高卒の場合、国際協力の仕事に就くのはかなり難しい
最終学歴が高卒や中卒の場合は、国際協力の仕事に就くのはかなり難しいと考えてください。
稀に高卒で国際協力をやっている人もいますが、その場合はソーシャルビジネスを自分で起業したり、フリーランスとして個人で国際協力に携わっている人だと思います。
それらの方法で国際協力を仕事にするのは「新しいタイプの国際協力師」として、以下の記事で解説しました。
➡国際協力を仕事にする7つの方法【JICAや国連だけではない!】 - 原貫太のブログ
ちなみにフリーランスとして国際協力をやる僕の最終学歴は大卒です。大学院は出ていません。僕のように「起業」して国際協力に携わる方法なら、基本的に学歴は全く必要ないです。
ただ、「起業」ではなく、国際協力の仕事に「就職」する場合は、ほとんどの応募要件の最低ラインが大卒になっています。また、大学で政治学や開発学、国際関係学などをある程度かじってないと、国際協力に関する基本的知識が欠如しており、プロとして職務を全うすることは難しいと思われます。
そのため最終学歴が中卒や高卒の場合、国際協力の仕事に就くことはかなり難しいと考えてください。
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国際協力をやりたい人は、大学で何を学ぶのがおすすめか?【4つの学問を紹介】 - 原貫太のブログ
学校名や偏差値は、それほど気にしなくていい
これも国際協力のどんな仕事に就くかで変わりますが、個人的には学校名や偏差値はそこまで気にしなくていいと思います。
例えばNGO職員の場合、大学院卒や社会人経験が必要になる場合がほとんどですが、出身校の偏差値や学校名で採用可否を判断する話はあまり聞いたことがありません。
それよりも、その人にどんな専門性があるのか、過去にどんな仕事でどんな経験を積んできたのかが重要視されます。
一方で、学歴社会と言われることもある国連職員には、有名大学院の出身者も多いです。例えば開発分野であればイギリスのサセックス大学など、日本人でも有名大学・大学院を卒業して国連職員になる人がたくさんいます。
ただ、国連職員として働く知人が「学歴以上に、大学院でどんな専門性を身に着けたか、過去にどんな経験を積んできたかのほうが、国連職員になるためには重要だ」とも語っていました。
国際協力師の中でも、国連職員は最も学歴を必要とする職種の一つだと思いますが、学歴だけが華やかであれば十分ということは決してなく、あくまでも専門性や経験値が重要だと頭に入れておいてください。
国際協力に学歴は必要か?まとめ
- 国際協力をプロとして続けていくためには、大学院を卒業し、何らかの専門性を身に着けていることが望ましい
- 一部の国際協力の仕事には大卒でも就けるが、狭き門。JICAの新卒採用も倍率は非常に高い
- 最終学歴が中卒や高卒の場合、国際協力の仕事に就くのはかなり難しい。起業するなら学歴は全く関係ない
- 職種にもよるが、学校名や偏差値はそれほど気にしなくてOK。それよりも、どんな専門性を持っているのか、どんな経験を積んできたかが重要
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