原貫太の国際協力ブログ

フリーランス国際協力師原貫太のブログです。国際協力やNPO・NGO、アフリカ、社会問題などのテーマを中心に解説しています。

アフリカを支援したいと思った人に、どうしても知ってほしい2つの話

フリーランス国際協力師の原貫太(@kantahara)です。現在は東アフリカのウガンダ共和国にて、地元の若者たちと協力しながら貧困層の子どもたちを支援しています。

 

僕がネットや講演でアフリカの活動について発信していると、色んな人から「私もアフリカ支援に関わりたいのですが…」という相談を受けます。今日はそんな人たちがアフリカ支援を始める前に、どうしても知っておいてほしい2つの話を紹介します

 

  • これからアフリカ支援に関わりたいけど、本当に現地の人のためになる支援をしたい人
  • 独りよがりの支援にならないように注意したい人
  • アフリカに視察に行くならどんなことに気をつければいいのか知りたい人

 

ぜひこの記事を最後まで読んでください。

 

 

アフリカを支援したい人にどうしても伝えたい2つの話

アフリカ支援

ウガンダで活動している筆者

 

僕が伝えたい話は、この2つです。

 

  • 最初から問題ありきでアフリカを見ない
  • まずは現地の人たちから学ばせてもらう姿勢を持つ

 

最初から問題ありきでアフリカを見ない

アフリカ支援

筆者が活動するウガンダ北東部の景色


日本でアフリカ関連のイベントに参加すると、アフリカに行ったことすらないのに「私はアフリカが抱える〇〇という問題を解決したい」と熱く語る学生によく出会います。

 

もちろん熱い気持ちを持つことは素晴らしいことだし、応援したい気持ちもあります。実際、僕はそういった学生を応援するためにインターンを採用しているし、学生向けのイベントや講演会もよくやっています。

 

ただ、一度もアフリカに行ったことのない人が「アフリカの問題を解決したい」「アフリカの子どもたちを支援したい」って、よくよく考えるとおかしな話ですよね。

 

現地で何が起きているのか実際に自分の目で見たわけでもなければ、そこで暮らす人が何を考え、問題をどう捉えているかも知らない。自分自身が問題意識を持ったわけでもないのに、最初から問題ありきでアフリカを見てしまっていたら、視野も狭くなってしまいます。

 

「アフリカには問題がある。だから解決しないといけない。」と色眼鏡をかけていたら、本来見るべきものも見えなくなってしまい、独りよがりの活動になってしまうかもしれません。

 

もしアフリカを支援したいと思っていて、これからアフリカに行くの予定があるなら、最初から目的やスケジュールをガチガチに決めず、 フラットな姿勢でアフリカを学ぶことが大切だと思います。

 

もちろん「アフリカを支援したい」という気持ちを否定はしません。その熱い気持ち、持ち続けてください。「アフリカの問題を解決したい」という想いは僕も一緒だし、むしろめちゃくちゃ応援したいです。

 

でも、最初に現地に足を運ぶ時は、あまり自分が問題に取り組むことを前提にしない方がいいと思います。たしかにアフリカには問題が山積みですが、決して彼らがその問題に気づいていないわけでもないし、彼らにも問題を解決する意志や能力はあるからです。

 

アフリカを支援したいと思っても、最初から問題ありきでアフリカを見ないようにしましょう。

 

まずは現地の人たちから学ばせてもらう姿勢を持つ

アフリカ支援

ウガンダ北東部で実施している女子児童の生理用品支援プロジェクトの様子

 

正直言って、初めてアフリカに行った人が現地でできることなんて、本当にごくわずかです。専門性や経験が少ない学生なら、なおさらできることは限られます。

 

現地のことを一番わかっているのは、現地に暮らしている人たちです。こういった状況を想像してみてください。もし仮に、日本語もわからないアメリカやヨーロッパの学生があなたの暮らす地域に突然やってきて、「この地域の問題を解決したいです」と言って来たら、おかしいと感じますよね。

 

極端な例かもしれませんが、僕らはそれと同じことをアフリカでしようとしています。

 

たとえアフリカの人たちが1日100円以下の最貧困生活を送っていたとしても、小学校しか卒業していないとしても、彼らが直面している問題やその土地の状況について、一番理解しているのは彼ら自身です。

 

それなのに、現地語すらわからない外国人が「何か問題を解決してあげますよ」という姿勢でいきなりそこに現れたら、現地の人たちに対してとても失礼だし、何よりも傲慢ですよね。

 

たしかにアフリカには問題が山積みです。支援を必要としています。これは事実です。でも、その原因は必ずしも彼らが劣っているからとか、教育を受けていないからとかではありません。

 

正直に告白すると、僕もアフリカに興味を持ち始めた時は、彼らのことを下に見てしまっていた自分がいました。でも、そこで生活し、彼らと対話を重ね、一緒に課題解決に取り組む過程で、アフリカの人たちにも問題を解決する意思や能力があることに気がつきました。

 

だからこそ、これからアフリカを支援したいと思っているなら、自分が何かをしてあげるという姿勢ではなく、まずは現地の人たちから学ばせてもらう姿勢を持ってください。

 

別にアフリカはどこにも逃げやしないし、焦って行動する必要もありません。まずは現地の人たちから学ばせてもらい、その上で自分に何が出来るのか、どんな役割を発揮できるのか考えていきましょう。

 

さいごに

僕のウガンダ人パートナーのサイラスが「アフリカの問題を解決するために何をすればいいのか?どんな支援が必要なのか?」というテーマで話した動画をYouTubeにアップしているので、興味のある方はこちらもご覧ください。

 

彼も本当によくアフリカのことを理解し、アフリカの未来を考え、そして行動している現地人の一人です。僕自身、彼からたくさんのことを学ばせてもらっています。

 

これからアフリカ支援に携わりたいと考えている人は、参考にしてくださいね。

 

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