滞在最終日。明日の朝、マニラ発の飛行機に乗って日本に帰ります。ということで、初日に訪れたバーで一人飲んでいます。
原点回帰のため4年ぶりに訪れたフィリピン。今回の渡航で感じたことを、本音のままに書いてみます。
【原点に立ち返るために、フィリピンに来る必要なんてなかった。】
polcaで集めた支援金で渡航している身としてはあっちゃいけない発言な気もしますが、本音で生きることを決めているので、思ったことをそのまま文字にします。ちょっと長いです。
フィリピン渡航の前に、シリアの東グータで起きている空爆とそこで生きる少女について、一本の記事を書きました。
www.kantahara.com
Twitterで現地から惨状を訴えかける彼女、そして暖房の効いた部屋でその光景をスマホで眺める僕。その対照的な構図に、僕は"世界の不条理"を感じ、何かに突き動かされるように手を動かし始めました。たしか夜中の12時くらいだったと思います。
記事を書きながらいつも通りMr.Childrenの「タガタメ」を聴いたら、脈拍が上がり、ふと数年前の記憶が蘇った気がしました。
きっと、その時にも僕は、"世界の不条理に立ち向かう"という原点に立ち返ることができていたのだと思います。
けど、フィリピンに来てからというものの、美味しい料理とビールを毎日のように楽しみ、4年前に訪れた地を巡礼する中で、東グータで起きている惨状は、僕の頭から少しずつ離れていきました。
そしてまた、この4年間でたくさんの経験を積んできたからか、目に映る景色も、当時と同じように見ることはできませんでした。
何が言いたいかというと、別に日本にいたってどこにいたって原点に立ち返ることはいくらでもできるし、そのための"気づき"を得られる機会は、そこかしこに転がっているということです。
僕らはそれだけ、世界中のありとあらゆる出来事が繋がりあった時代に生きています。
フィリピンに来れば原点回帰できるだろうというのは、ただの甘えでした。海外に足を運んだところで、本当の自分なんて見つかりません。結局は、心で感じ、頭で考え、そして過去の姿と現在の姿を重ね合わせるように、自分自身と対話しなければなりません。
別にアナザースカイのフィリピンに来なくたって、バングラデシュやウガンダに居なくたって、いつ、どんな時だって、自分の原点に立ち返ることはできる。それを理解できたという意味で、今回のフィリピン渡航には大きな収穫がありました。
アフリカ滞在中にコンフロントワールドの起業を決意した時に、当時インターンをしていたテラ・ルネッサンスの理事長小川真吾さんから、こんな言葉を掛けられました。
原点とビジョンさえ見失わなければ、必ず上手くいく。
コンフロントワールドのクレドには、「原点とビジョンを忘れない」という文章が第一項にあります。多分、僕が90歳で死ぬその瞬間まで貫き続けるクレドになるでしょう。
いよいよ今月末には早稲田大学を卒業し、生活や心境にも大きな変化が訪れます。そんな時だからこそ、原点とビジョンを忘れることなく、活動に邁進していきます。