原貫太オフィシャルブログ

アフリカでの国際協力活動から新時代の働き方、情報発信術まで。※本ブログの内容は個人の見解によるものです。

民間NGOがODA資金に頼らずに「あなた」から寄付を集めるべき2つの理由

12月は寄付月間。あなたは「本当に意味のある寄付」ができていますか?

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今月は寄付月間!「【12月は寄付月間】あなたは「本当に意味のある寄付」ができていますか?」がたくさんの人に読まれ、この2日間だけでも新しく16人の方に支援者になっていただきました。心より感謝申し上げます。

 

 

代表を務める国際協力NGOコンフロントワールドを含め、日本のNGOはなぜ「あなた」からの寄付を必要としているのか。

 

民間NGOがODA資金に頼りすぎることなく、市民社会から「寄付」を通じて活動資金を集めるべき2つの理由をご説明します。

 

 

理由(1)政府の「下請け」にならないため

NGO-ODA

 

ODA資金に頼りがちになるNGOたち

そもそもNGOとODAの違いはご存知でしょうか?

 

 

NGOとは、Non-Governmental Organizationの略称で、日本語では「非政府組織」です。「政府」に「非」ず、です。

 

また、それと対置されるのがODAですが、これはOfficial Development Assistanceの略称で、日本語では「政府開発援助」。一言で言えば、政府からの資金です。

 

 

NGOであっても、財源の大半をODA資金に頼って活動している団体もあります。ODAは受けられる金額が大きく、特にまとまった資金が必要になる緊急支援系のNGOは、ODA資金に頼ることが多いと言われています。

 

 

NGOがODA資金に頼ることで生じる3つのデメリット

NGO-ODA

 

一方で、NGOがODA資金に頼りすぎると、3つのデメリットが生じます。

 

 

デメリット① 機動性の高いスムーズな活動が難しくなる

自己資金、つまり寄付や会費を通じ、市民社会から自分たちで集めた資金を充てる活動と比べると、計上できる経費の費目には制約がついてきます。また、一般的には提出書類に書いた当初計画を後で変更することが難しいため、現場の流動的なニーズに合わせた活動を実施できない可能性もあります。

 

 

デメリット② 持続可能性を考えるとODA資金は不安定な財源

ODA資金はその金額が大きいために、自ずと依存度合いが大きくなってしまいます。また、事業期間(≒資金の確保期間)は長くても3年ほどのため、5年〜10年といった中長期的な視点で支援活動を行う場合は、不安定な財源となるのです。「持続可能性」の観点からは、あまり好ましい資金源とは言えません。

 

 

デメリット③ 政府の意向には逆らえなくなる

特に、紛争地帯をはじめとした治安の安定しない国で活動を実施するNGOにとっては、最も大きなデメリットがこれかもしれません。それは、政府の意向に逆らえなくなることです。

 

例えば、南スーダンでは外務省が発出する渡航危険レベルが「4」のため、日本人は出入りすることができません。また、特にこの国では自衛隊派遣や駆け付け警護の問題があるため、日本人に死んでもらっては政府としては非常に困ります。そのため、ODA資金に頼った活動をしていると、政府から「日本人はその国に入ってはいけません」と言われた時に、逆らえなくなるのです。 

 

 

 

「非政府組織と名乗っているのに、政府からのODA資金に頼りすぎてしまえば、それはもう政府の「下請け」なのでは?NGOの強みの一つって、政情に左右されないことじゃなかったっけ?」という批判を耳にしたことがあります。

 

民間NGOがODA資金に頼りすぎるべきではない理由の一つが、「機動性の高いスムーズな活動が難しくなる」、「持続可能性を考えるとODA資金は不安定な財源」、そして「政府の意向には逆らえなくなる」という3つのデメリットにあるのです。

 

 

理由(2)市民社会を動かし根本的な問題解決を図るため

NGO-ODA

 

 

変わるべきなのは途上国ではなく先進国 

『世界を無視しない大人になるために』の中でも書いたように、アフリカで起きる紛争の原因は、アフリカの中だけに存在するのではありません。

 

日本を含む先進国の市民、企業による消費・生産などの経済活動が、紛争・貧困・環境の問題を、意図する・しないに関係なく、直接・間接的に引き起こしている要因となっているのです。

www.kantahara.com

 

 

ファンドレイジングはお金を集めるだけが目的ではない

NGO-ODA

 

日本語で言えば「資金調達」ですが、ファンドレイジングは決して、お金を集めるだけがその目的ではありません。市民社会から資金を集めるその過程で、紛争の原因や解決方法をより多くの人たちに知ってもらい、国際協力の輪を広げていくこともまた、その大切な目的なのです。

 

コンフロントワールドは、継続寄付制度を「マンスリーパートナー」と呼んでいます。「サポーター」ではなく、共に社会変革を起こす「パートナー」として、支援者を位置付けています。パートナー限定のメールマガジンなどを通じて、僕たちが何を目的にして、どんな活動をしているのか理解してもらい、そして国際協力の輪に皆さまを巻き込んでいきます。

 

ただお金だけが必要なら、他にも資金を集める手段はたくさんあります。でも僕は、「金額よりも、マンスリーパートナーを一つのきっかけに、世界で起きる様々な不条理を知ってほしい」と言い続けています。

 

 

決して、市民の皆さまからお金を集めることだけが、マンスリーパートナーを呼びかけている理由ではないのです。

 

 

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世界で起きる紛争や人権侵害の問題は、一筋縄では解決しません。原因が複雑に絡まり合った世界の問題を解決する鍵を握っているのは、僕はNGOだと考えています。

 

 

それは、政府や国連といった政治的な組織が、国益やパワーバランスに縛られて身動きが取れなくなっている一方で、僕たちNGOは純粋に、目指したいビジョンをベースとして、活動を実施できるからです。

 

 

「不条理の無い世界の実現=生活と権利が保障され、誰もが自分で未来を決められる社会の実現」を目指し、日本・アフリカで活動する国際NGOコンフロントワールド。

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クラウドファンディングを通じて集めた資金を活用し、設立を支援した南スーダン難民によるサッカーチーム

 

世界で起きている不条理な現実に目を瞑ることなく、一緒に立ち向かいましょう。世界を無視しない大人になるために。

 

 

皆さまからのご支援をよろしくお願い申し上げます。

 

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