原貫太公式ブログ「世界まるごと解体新書」

アジア・アフリカでの活動からニュース解説記事、仕事論まで。※本ブログの内容は個人の見解によるものです。

これから国際協力をしたい中学生・高校生へ-僕が君たちと同じ頃にやっていたこと


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たくさんの人から訊かれることがある。

 

「原さんは中学生・高校生の頃から発展途上国での活動や国際協力に関心があったのですか?」

 

 

例えば私の周りでも、

 

「幼い頃に父親の仕事の関係でケニアに住んでいた時、毎日道端で見かけていたストリートチルドレンに問題意識を持った」

 

「中学生の頃に講演会で聞いたシエラレオネの子ども兵の話が衝撃的だった」

 

「学校の授業で『もしも世界が100人の村だったら』を扱って、世界の貧困や格差の問題について関心を持った」

 

といった"原体験"から、途上国支援や国際協力に関心を持ち、現在活動をしている人(大学生)は多い。これから国際協力をしたい中学生・高校生の中には、まさにその原体験を「今」経験している人もいるだろう。僕はそういった原体験を持っている人たちを、正直に「スゴイ」と思ってしまう時がある。なぜなら僕の場合、中学生の頃、いや高校生の頃でさえも、途上国が抱える問題や、そもそも海外についてもほとんど興味を持っていなかったからだ。

 

 

僕が初めて海外に足を運んだのは、母校である逗子開成中学校在学中、3年生で行う研修で訪れたニュージーランドだった。当時僕は、英語はほぼ全くと言って良いほど話せなかった。

 

その次に足を運んだ海外は、高校2年時のマレーシア研修。田舎で一泊だけホームステイをしたが、支援やボランティアとは全く関係のない、ほとんど旅行同然の研修だった。

 

 

そんな僕は中学生・高校生の頃、とにかく水泳に打ち込んでいた。中学入学後から本格的に始めた水泳。父方の家系が水泳一家だったという環境の良さや、血の滲むような努力(笑)もあってか、中学3年生の時には3種目で全国中学に出場し、また高校1年生の頃にもメドレーリレーでインターハイに出場した。

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今振り返ってみても、あれだけ水泳に熱中した6年間を過ごすことができたのは、本当に良い青春だったと思っている。実際、中学生・高校生の頃に思いっきり水泳に打ち込んでいたことが、体力面で今の自分を支えているのはもちろん、一つのことと真剣に向き合う真摯さ、そして集中力へと繋がっている。

 

 

その一方で、大学在学中にアジアやアフリカの発展途上国へと足を運び、"世界の不条理"と向かい合ってきた今になって当時を振り返ってみると、正直に、もっともっと「世界」のこと、紛争、貧困、難民といった問題に目を向けていればよかったと、後悔している部分がある。

 

中学生・高校生の頃は、勉強、部活、家族、友達、先生、そして家から学校までの通学路が、自分が生きる世界だった。その自分が生きる世界、生きてきた世界が、本当にちっぽけなものであったということを、フィリピンで物乞いをする少女と出会った時に僕は痛感する。そうして僕は、初めて国際協力の世界へと足を踏み入れた。

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多感な時期である中学生の頃からもっと「世界」へと目を向けていれば、今とは違ったことを感じていただろうし、例えば大学受験の時も、「国際協力」へと繋がりそうな学問を学べる大学や学科に進んでいたかもしれない。ちなみに僕は、高校3年生の頃は「将来英語の教員になろう」と考えていたので、早稲田大学文学部へと進学した(そして英文科に進もうと考えていた)。

 

結果的には、オープン科目や副専攻が充実し、自分の興味ある勉強をとことんできる早稲田大学だから何とかなったものの、中学生・高校生の頃から「世界」のことに関心を持っていれば、より質の高い「手段」としての大学生活を送ることができていたのではないかと、正直後悔している所がある。

 

 

そしてもう一つは、当時自分が置かれていた環境や立場に、もっと「自覚」を持っていればよかった。私立の中高一貫校に通えて、自分の思う存分勉強が出来て、部活が出来て、そして腹一杯食べられる生活が、「世界」から考えれば如何に恵まれているのか。「あたりまえ」だと思っている毎日が、「世界」から見てみればまったくあたりまえではないということに気づいていれば、良い意味で今、違った自分がいるかもしれない。

 

「もし」を使っていればキリが無いし、結果的には今、「国際協力」の世界で十分活動出来ている自負があるから良いのかもしれないが、それでもどこか、後悔してしまう自分がいる。

 

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今日はその母校である逗子開成中学校にて、3年生280名に対しての進路講演会を担当した。ウガンダの子ども兵や南スーダンの難民の話は、14歳、15歳の少年たちには少々重すぎる内容だったかもしれない。

 

多感な時期である中学生に遠いアフリカの紛争や貧困を伝えることは難しさを感じるし、寄付やスタッフ募集へは繋がりにくいため(正直に)「短期的な効果」は期待できない。ただ、中学生や高校生といった「(僕よりも)若い世代」に講演をするのは、平和な世界を築くために必要な「未来への投資」だと思っている。

 

「中学生の時に原さんから聞いた話が忘れられなくて、今は国際協力を仕事にしています」。そんな"原体験"を語る、「世界を救う国際協力のプロ」が彼らの中から出てくれば嬉しい。

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