アメリカの大学はとにかく課題の量が多い。みんな勉強に忙殺されている…。そんなイメージを持っている人は多いでしょう。
特に、純ジャパニーズの人であれば、アメリカ留学をするにあたっての大きな不安が「ちゃんと課題をこなせるかどうか」だと思います。
結論から申し上げます。アメリカの大学では、課題の量がとにかく多いです。
週に200ページ以上教科書と論文を読んだ
僕は大学3年生~4年生にわたって、カリフォルニア州立大学に交換留学生として派遣されていました。交換留学というくらいなので、現地では英語"を"勉強するのではなく、英語"で"勉強します。僕は国際関係論(International Relations)を学んでいました。
なんといっても、リーディング課題の量が尋常なく多い。週に200ページ以上出された時もありました。つまり、指定された教科書や論文をたった一週間で200ページ以上読むのです。中には、読んだ内容を要約し、それを提出することも求められました。
リーディング課題は基本的には「読むだけ」ではあるものの、内容を理解していないと授業にもディスカッションにも付いていけないので、なんだかんだでちゃんとすべて読んでいましたね。
僕のように生まれも育ちも日本である純ジャパニーズにとっては、アメリカ人学生がスラスラと読み進めているのを見るのが一番つらかった…。たしかにリーディング課題の多さには現地学生も苦戦してはいましたが、それでも「母語」と「外国語」の差はめちゃくちゃ大きい。
自分の好きな勉強だったらこそ、「日本語だったらなぁ…」と何回も思いました。
毎週のようにレポートやプレゼンが課せられた
リーディング課題ですらヒーヒー言っていたのに、加えてレポートやプレゼンも毎週のように課されていました。ある日突然、「じゃあこの内容について来週までに1000ワードでレポート書いてきて」と言われたことも。
アメリカの大学では自分の意見を表明する力を求められるので、プレゼンもしばしばありました。が、留学生の僕にとって大変だったのがグループ・プレゼンテーション。慣れるまでは、同じグループの学生とやる打ち合わせが結構大変だった。自分の考えはちゃんと伝えられても、インフォーマルな場面での彼らの会話は砕けた表現も多いので、聞き慣れるのに時間がかかりました。
夜中まで図書館が開いている
課題に忙殺される学生も多いので、そんな人たちのために図書館も夜遅くまで開いています。僕も毎晩のように図書館にこもり勉強していました。
アメリカやイギリス、カナダの大学では、24時間営業の図書館もざらです。僕が留学していた大学でも、試験前になると24時間開いていました。アメリカの大学では寮やキャンパス周辺に住んでいる学生が多いため、夜遅くまで勉強しても帰宅するのは難しくありません。
夜になるとキャンパス・ポリスと呼ばれる大学専用のパトカーも巡回しており、それによってセキュリティが確保されていました。夜遅くまで図書館で勉強している学生のために、事前にお願いすると送り迎えしてもらえるサービスもありましたね。
課題は大変だけど成績が収めやすい
このように、アメリカの大学では課題がとても多く、勉強は大変です。「アメリカの大学は、入るのは簡単でも出るのが難しい」と言われる理由の一つは、この課題の多さにあるのでしょう。
たしかに課題をこなすのは大変ですが、成績の算出方法を考えるとメリットも存在します。
配点が細かく分配されている
アメリカでは課題が多い分、最終的な成績を決めるための「得点」が細かく分配されています。そのため、継続的な努力ができる人にとっては、成績を収めやすいと言えるでしょう。
日本の大学では、期末試験や期末レポートなど一発勝負で成績が決まる授業が多い。短期決戦のこのシステムでは、学習した内容は定着しにくいだろうし、アメリカの大学のシステムに比べると相対的には「運」 に左右されます。期末試験当日にインフルエンザかかったら終わるし(笑)
Extra Credit(エクストラ・クレジット)の存在
僕が留学していた大学でも、"Extra Credit" と呼ばれる「おまけの点数」がもらえる制度がありました。通常のレポートやプレゼン、テストとは別に、「これをやってくれば5点あげるよ」というものです。
例えば、国際関係論を専攻していた僕の場合は、「来週、シリア難民問題に関するシンポジウムがあるから、参加して感想文書いたらエクストラ・クレジットあげるよ」というのがありました。勉強を頑張っている学生は報われる、有難いシステムです。
さいごに
カリフォルニアに留学していた時の僕。カッコつけていてすみません…!笑
今あなたが日本で通っている大学と比べてみてどうでしょうか?「アメリカ留学なんて自分には無理」と感じましたか?それとも、一年間くらいは思いっきり勉強できる環境に身を置きたいと思いましたか?
「やらされている勉強」であれば大変でしょうが、自分が好きな勉強、目的意識を強く持てる勉強であれば、絶対に続けられるはず。そして、最初は大変であっても、少しずつ慣れるはずです。
アメリカの大学で勉強してみたい人、頑張ってください!