原貫太オフィシャルブログ

アフリカでの国際協力活動から仕事論、情報発信術まで。※本ブログの内容は個人の見解によるものです。

貧困?開発?国際協力?誰かに質問する前に、まずは自分で調べよう。

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国際協力、特に民間レベル(NPO/NGO)からの国際協力をやっている人は、基本的に優しい人、そして面倒見のいい人が多い。そうでないと、国を越えて困っている誰かを助けたい、世界を救いたいとは思えないだろう。だから、分からないことがあれば積極的に質問をすれば色々教えてくれることが多い。

 

ただ、基本的に何かを知りたい時というのは、まずはしっかり自分で調べた方が、質問する側にとっても、質問される側にとっても良い。僕らが生きる現代は便利なもので、インターネットで検索すればカンボジアの教育事情、海外ボランティアへの参加の仕方、NPOの設立など幾らでも情報が転がっている。調べる過程で付随情報も目に入るため、まずは自分で調べた方が最終的に得られることが多い。私自身、このブログを使って様々な情報を発信しているので、まずはそれを参照してほしい。

 

国際協力の扱う分野は広い。例えば、「貧困問題を改善するためにはどうすれば良いと思いますか?」「開発の仕事に携わりたいのですが、どうすれば良いでしょうか?」といった質問を私自身受けることが時々あるが、その質問は端的に言って広すぎる。特に前者に関しては、何から答えていって良いのか悩む…。

 

あなたが訊いている「貧困」とは、一体何を示しているのか。アフリカやアジアの発展途上国で問題になっている1日100円以下*で暮らす「絶対的貧困」なのか?特に先進諸国において問題になっている格差の象徴「相対的貧困」なのか?GDPランキングで格付けされる国家別の貧困なのか?それは国民一人当たりのGDPなのか?人間開発指数から見た国家のランキングなのか?

 

*より正確な絶対的貧困の定義は1日1.90ドル以下での生活。2015年9月に世界銀行がそれまでの1.25ドル以下から1.90ドル以下へと変更。1.25ドルの「絶対的貧困ライン」は2005年時点での購買力平価(各国の物価の違い)を考慮して設定されたものであり、特に近年の開発途上国における経済成長や米ドル安を考慮して、2011年の物価水準から設定されている。

 

「開発」と一言であっても、よりマクロな視点から途上国地域の国民経済を経済指標の上で発展させていく「経済開発」なのか?経済開発一辺倒では都市部と農村部の格差が広がったり、また公害といった副害が発生したりするからこそ、保健衛生や社会保障、教育などの公共サービスを促進することを目的に行う「社会開発」なのか?教育や健康、地域社会との関わりなど人的能力の向上に貢献し、ひとり一人が自分の人生で成せる選択肢を拡げるための「人間開発」なのか?

 

質問をする前にまずは自分で調べ、その上で「貧困、特に〇〇の地域における1日100円以下で生活している様な人たちは、普段の仕事は…」「私が興味あるのは経済(or 社会 or 人間)開発なのですが、将来的に…」といった質問が来れば、より具体的に答えることが出来る上に、答える側にとっても勉強になることがあるし、そして(繰り返すが)質問をする側はそれまでの過程で勉強しているので、回答から得られるものも大きくなる。だから、まずは自分で、本なりインターネットなりSNSなりを使って調べてから質問するのが良い。

 

少し話は逸れるが、途上国の現場におけるベースライン調査の前にも、まずは国連や途上国政府の発する情報をインターネット上で徹底的に調べる。私の場合は南スーダン難民居住区での調査前に、UNHCRが出すRegional Response Planに目を通し、ウガンダ全体が抱える課題や支援動向を把握していた。