原貫太の国際協力ブログ

フリーランス国際協力師原貫太のブログです。国際協力やNPO・NGO、アフリカ、社会問題などのテーマを中心に解説しています。

アフリカに3回渡航した大学生の僕は費用をどうやって捻出したのか?

国際協力に関心がある。アフリカにも渡航したい。でも、お金が無ければ何もできない。
原さんがどうやって渡航費を捻出してきたのか知りたいです。

 

学生の方から相談されます。

 

そう。いくら口で偉そうに世界平和を語っても、お金が無ければ現地に足を運ぶことすらできない。

 

これまで世界数か国に足を運び、ボランティアや国際協力に携わってきた僕が、学生時代にどうやって費用を捻出してきたのかお伝えします。

 

 

バイトで稼いだ貯金を充てていた

大学一年のフィリピンにはじまり、バングラデシュ×2回、アフリカ×3回と海外に足を運んできましたが、基本的に渡航費・滞在費にはすべて、アルバイトで貯めたお金を充てています。

 

今でさえバイトはせずに、本や講演、ブログなどで収入を得ていますが、大学1年の時から塾講師×2、洗車、ライフセーバー、そして宅配便の配達など、色んなバイトをやってきました。

(関連記事:大学生がアルバイトではなくブログで1円でも稼ぐべき"本当の"理由

 

僕の場合、バイトしている量が他の学生に比べると桁違いに多い。一か月で24万円を稼いだこともあります。その時は、朝8時から夜21時まで働く「13時間勤務」をバンバン詰め込んでいました。中高6年間続けた水泳で体力をトコトン鍛えておいてよかった…。

 

入学時からサークルにも所属していなければ、仲の良い友達も大学にはほとんどいません。友達同士で旅行に行った経験なんて日帰りの御殿場くらい。飲み会に出たことも数えるほどしかありません。バイトの収入はすべて貯金し、海外への渡航費に充てていました

 

ストイックさでは、学生の中ではトップレベルの自負がありますね(笑)渡航費を捻出するために必死にバイトし、ヘトヘトになりながら帰宅する。そのまま夜中まで学生団体の仕事をする…みたいな生活を続けていました(まぁ、今もほとんど変わりないんですが)

 

趣旨が変わるので今回は詳述しませんが、エチオピア航空を使って初めてアフリカ渡航した時は、往復で93000円でした。頑張ってアルバイトをすれば、格安航空券であれば工面できない金額ではありません。

(関連記事:【格安9万円】エチオピア航空の搭乗記/評判(成田~香港~アディスアベバ)

 

 

「頑張っているから」と両親が支援してくれた

でも、「頑張っているから」と両親が軍資金を出してくれたこともあります。少しずつ実績も作り、結果も出し始めた時くらいから、アフリカ渡航に必要な予防接種代や、現地での滞在費を補助してもらったことがありました。両親には本当に感謝しています。ありがとう。

 

 

それでも、あくまで一部を補助してもらっていただけなので、9割以上はバイトで貯めたお金を充てていました。時々、「原さんはバンバン海外に行っているから実は大富豪の息子…?」と思っている人がいるようですが、まったくの誤解です(笑)

 

 

3回目のアフリカ渡航で初めて支援者からのお金を活用した

2回目、3回目のアフリカ渡航では、インターン先の組織から現地滞在にかかる費用は(ほぼすべて)出してもらっていたものの、渡航費(=航空券代)は自腹でした。3回目のアフリカ渡航で、初めて支援者からのお金(クラウドファンディング等を通じて調達)を渡航費に活用させていただきましたが、それでも一部しか充てていません。

 

残り必要な金額は、本や講演収入で得たお金を充てていました。

 

ちなみに、今年の夏にウガンダにやってきた学生スタッフは、渡航費はすべてアルバイト代から出していたようです。普段から本当によく頑張っている姿を見ているので、正直に言えば、組織として彼らの分もすべてカバーしてあげたい。ただ、団体のリソースでは、現状は難しい。

 

ある程度の実績がないとクラウドファンディングもお金が集まらない

「やいたいことがあるならクラウドファンディング使って資金調達すればいいじゃん!」という人もいますが、現実はそう簡単ではありません。

 

ある程度の実績が無ければ、活動を信用してくれず、お金を出資してくれる人もなかなか現れないでしょう。その上、インターネットを活用した資金調達では発信力が求められます。だから僕は、若さを活かして発信に力を入れろと言い続けています。

 

 

自分が持てる知識や経験は、すべて社会とシェアをする。そして、普段から自分の想いを発信し続ける。それを繰り返すことによって、少しずつ「信用」が貯まっていき、クラウドファンディングやVALUという装置を使って、お金に換えることができるのです。

 

ですから、いくら資金調達の装置が出揃っているとはいえども、実績や発信力が無いところから資金調達を始めるのは、正直に難しい。「最初のうちはバイトで貯めた自己資金を使って海外に渡航し、実績を作って、発信力も高めていく」というのが、現実的なやり方でしょう。

 

ちなみに、僕は月に24万円稼ぐほどバイトをしていた時期もありましたが、一時期は治験 もやっていました。まとまった額が必要になる海外渡航、国際協力に携わる周りの友人でも手を出している人がいましたね(笑) 

 

バイトに時間を奪われ過ぎるのも賢くない。頼れる人には頼ろう。

ただ、フットワークの軽い学生時代、バイトに時間を奪われ過ぎるのは賢くない。だから、頼れる人には頼って良い。

 

「出世払い」とはよく言われますが、将来出世した時に、頼った人に直接還元できなくても、社会に対しては還元できる。そんな人材になればいいのです。

 

その意味で、これまで僕は両親から経済的な支援をしてもらいましたが、感謝の意を伝え続けながらも、国際協力の活動を拡げていくことで社会に還元しようと思っています。一見、自己中にも聞こえるかもしれません。でも、長い目で考えれば、それがお互いにとって良い選択だと考えています。

 

最近では、フレンドファンディングができる「polca」も誕生しました。campfireの家入一真さんも言っていますが、"小さな経済圏"の中でもお金がスムーズにまわる社会になっていったら、NPOの活動もさらに進化していくでしょう。

 

 

だから、頼れる人には頼って良いというのが、僕の考え方です。