原貫太オフィシャルブログ

アフリカでの国際協力活動から新時代の働き方、情報発信術まで。※本ブログの内容は個人の見解によるものです。

ウガンダの「寛容な」難民政策の裏側―「政府は南スーダン難民の存在を有難く思っている」

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ヨーロッパ全体が受け入れる数よりも多くの難民を受け入れているウガンダ。「世界で最も寛容な難民政策を掲げる国の一つ」として評価をされている。

 

 

ただ、上記したように、これには二つの側面が存在する。一方では人道的な観点から難民を積極的に受け入れてはいるが、もう一方では国益追求、主には国の経済を発展させるために難民の受け入れが行われているのだ。

 

現場スタッフから聞いた話だが、ウガンダ政府はその難民政策として、「既存事業の場合は、難民支援を7割、ウガンダコミュニティ支援を3割で行うこと。新規事業の場合は、難民支援を5割、ウガンダコミュニティへの支援を5割で行うこと」と、各援助機関に要請している。

 

例えば、新たに流入してきた南スーダン難民300人に物資支援を行いたい時は、同時に300人のウガンダ人も支援しなくてはならないのだ。実際、現場ではそれほど厳格に監査されることは無いのだが、原則としてこのような形になっている。

 

ウガンダに滞在していた時、長年援助関係で働く人から、「ウガンダ政府は南スーダン難民の存在を有難く思っているんだ。」と聞いた。「援助という名の"お金"がたくさん入ってくるからね。良い車、良い機材、良い建物・・・」。

 

援助や国際協力の世界といっても、すべてが人道的に行われているものではない。その「援助」によって、誰が得をしているのか?を、僕らは批判的な視点から考えなければならないのだ。

 

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以下の2冊も参照してください。

▼『国際貢献のウソ』

キレイごとは一切抜きで、国際貢献の現実を語り尽くす。

「NGOをはじめとする国際協力は、『貧困』を商品とするスキマ産業である」
「国際NGOに必要な人材はリストラできるマネージャーである」
「青年海外協力隊は、賃金をもらえる職業であり、ボランティアではない」
「国連は費用対効果を考えない官僚組織である」
「『何も言わない』援助は、紛争を助長する」(Amazon商品紹介ページより引用)

 

『あやつられる難民: 政府、国連、NGOのはざまで』

難民問題が近年クローズアップされている。日本も長年関わっているが、
難民問題の本質は理解されていない。難民保護を任務とする国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)、難民支援担当の人道支援団体、難民の人権尊重を訴える人権団体、拠出国政府、受入国政府、出身国政府などそれぞれの政策のアジェンダを、マクロな視点や難民当事者の視点から批判的に分析。
政府、国連、NGOの狭間で翻弄される難民の現状を、アフリカでの難民保護と支援の経験、聞き取り調査と研究をもとに報告する。(Amazon商品紹介ページより引用)