原貫太の国際協力ブログ

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【ブルンジの治安】大学生が1週間旅行したら、想像の100倍美しい国だった

こんにちは!早稲田大学4年生の原貫太(@kantahara)です。僕は今、東アフリカのブルンジ共和国に来ています(2017年2月時点)。国際協力NGOのインターン業務で一週間滞在する予定です。

 

…と、書き出しからサラッと「ブルンジ共和国」という国名を書いていますが、ぶっちゃけ日本人のほとんどは、ブルンジなんて聞いてもピンと来ないはず。

 

アフリカの超小国ですから、仕方がありません。2013年のデータで、ブルンジの一人当たりGDPは世界188ヶ国中188位。つまり、世界で一番貧しい国です。 

 

が、実際にブルンジにやって来た今、想像100倍は美しい国であることに衝撃を覚えています。

ブルンジ

ブルンジの子供たちと筆者

 

今回の記事では、僕自身のブルンジ滞在記を紹介しつつ、これからブルンジを旅行する人向けに治安や安全対策について簡単に解説します。

 

※この記事は最初に執筆したのが2017年2月ですが、2020年6月に編集しています。

 

ブルンジの治安、外務省の情報は?

ブルンジの治安について調べる時は、外務省の海外安全ホームページには軽く目を通しておきましょう。

 

2017年2月現在のブルンジの治安情報は以下のようになっています。

2020年6月現在のブルンジの治安情報は以下のようになっています。

ブルンジ 治安

「海外安全ホームページ」より引用

 

ブルンジの治安情報は

 

  • レベル2:不要不急の渡航は止めてください。
  • レベル3:渡航は止めて下さい(渡航中止勧告)

 

となっています。ちなみに、最初にこの記事を書いた2017年2月時点では、ブルンジ全土でレベル3が発令されていました。

 

ブルンジといえば2015年にクーデター未遂が起こり、一時は国際ニュースを騒がした国です。「ブルンジで内戦が起きる」「隣国ルワンダで21年前に起きた虐殺の前兆と似ている」とも言われていましたね。

 

いずれにせよ、ブルンジの治安は一般的には悪いと言われているため、僕自身ブルンジに渡航する前はかなり心配していました。

 

ブルンジを旅行して感じた、想像以上の美しさ

外務省の情報にしても、僕が知人のNGO職員から聞いた話にしても、ブルンジは治安のいい国ではありません。もちろんクーデター未遂が起きた時は、在ブルンジの日本人は国外避難しました。

 

クーデターの心配がなくなった今でも、夜中に外国人がフラフラと出歩けるような国ではありません。おまけに世界で最も貧しい国なんて言われています。

 

こんな前評判を聞いていたら、誰だってブルンジという国に負のイメージしか抱かないですよね(笑)

 

…が!そんな治安に対する心配や負のイメージを吹っ飛ばすように、僕はブルンジで数々の美しい光景を目にしました。百聞は一見に如かず。僕が撮影した写真を貼ります。

ブルンジ

ブジュンブラ空港から車で10分移動した場所で、この喉かな光景

 

ブルンジ

ブジュンブラのタンガニーカ湖で撮影

 

ブルンジ

ブルンジの子供

 

いやはや、美しい…。

 

ブルンジは一人あたりGDPが世界最下位ということもあり、経済的には全然発展していません。高層ビルなんて一つも見なかったです。

 

でも、余計なモノ(主には欧米製品)が全然入ってきていないんです。何だろう…ブルンジに降り立った瞬間、50年前の古き良き日本にタイムスリップした感覚になりました(いやその時代の日本知らないんだけど)

 

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ブルンジにも海外からの旅行客はいる

世界最貧国のブルンジ。都市部にはストリートチルドレンもいましたね。

 

でも、カフェには欧米人の姿もチラホラ見られました。その多くはブルンジで働くNGO職員らしいのですが、中には旅行客もいるそうです。ブルンジを旅行する人なんて、珍しいですね…。

 

ちなみにブルンジのカフェはこんな感じ。これだけ見たら、世界最貧国だとは思えないですわ。

ブルンジ

ブジュンブラのカフェに陳列されたケーキ

 

ブルンジ

 

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ブルンジの子どもたち、無垢で可愛かった…

僕はブルンジ滞在中、首都ブジュンブラだけではなく、車で約90分の地方にも出向いていました。そんなブルンジの田舎の写真が、こちら。

ブルンジ

自然に放牧されている牛

 

ブルンジ

ブルンジの子供

 

ブルンジ

ブルンジの子供たちと筆者

 

二枚目の写真で子どもが転がしているのは、フリスビーではありません。バケツの蓋です。こんなものも遊び道具にしてしまうなんて、ブルンジの子供たちはみんな賢いよなぁ。

 

みんな服がボロボロだったり、靴を履いていなかったりと、めちゃくちゃ貧しい生活を送っています。

 

でも、すごく人懐っこいし、目もキラキラしているんですよね。ありきたりな表現ですみません。でも、本当です。

 

その無垢な姿を見て、改めてアフリカの良さに気づかされましたね。

 

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とはいえブルンジの治安は悪い。旅行中の安全対策も紹介

…と、ココまで「前評判くそ悪かったけど、実際ブルンジはめっちゃ美しい国だったぞ!」的な話をしましたが、ブルンジの治安が悪いことに変わりはありません。

 

治安が不安定な国であることは間違いないので、これから旅行する人は外務省の海外安全ホームページで最新情報を仕入れるようにお願いします。

 

日本人がブルンジを旅行するなら、しっかりとした安全対策が必要です。5つほど紹介しておきます。

 

ブルンジ旅行中の安全対策① 人ごみでの長時間滞在は避けよう

どんな途上国でも、人がごった返している場所の治安は悪いです。ブルンジも例外ではありません。

 

特に日が沈んだ後のタクシーターミナルなんかでは、スリや窃盗といった軽犯罪に巻き込まれる可能性が多いと聞きます。ブルンジを旅行する時は、人ごみでの長時間滞在は避けましょう。

 

ブルンジ旅行中の安全対策② ホテル選びは慎重に。ネットで事前予約しておこう。

ブルンジ

ブルンジの子供とひまわり

 

お金を節約することを意識するばかり、安全面を考慮せずに宿泊先を決めてしまう人がいます。

 

ブルンジのような途上国を旅行する一つのリスクとして、外出中にホテルの部屋に置いた貴重品を盗まれるケースがあります。中には、鍵を持つ従業員が部屋に入って盗み、そのままトンずらしてしまうケースも。

 

ブルンジ到着後にホテルを探すのではなく、出発前にネット予約で抑えておきましょう。ネットに情報を掲載しているホテルの方がしっかりしていますし、既に宿泊した人による評価も確認できるからです。

 

気になって調べたのですが、エクスペディアなら首都ブジュンブラのホテルが21件も掲載されています(2018年10月12日時点)。口コミも参考にしましょう。

 

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【追記】ブルンジではAirbnbも使えます

ブルンジでも、首都のブジュンブラではAirbnbが普及し始めています。一泊15ドル程度でも、綺麗なゲストハウスに宿泊できるみたいですね。

 

個室やシェアルームを選択すれば、現地の人や他の旅行者とも交流できるはずです。旅先での出会いが好きな人は、ブルンジでAirbnbを利用しても面白いでしょう。

 

※まだAirbnbのアカウントを持っていない人は、こちらから登録すると初回旅行が3,700円オフになるクーポンが貰えます。

 

ブルンジ旅行中の安全対策③ 交通安全に気をつけよう。

ブルンジを旅行していて最もリスクの高い有事は、殺害や誘拐、強盗ではなく、交通事故です。

 

僕のブルンジ滞在はたった1週間であったにもかかわらず、交通事故を2件も目の当たりにしました。車が大破していましたね。

 

ブルンジでは、交通ルールやマナーなどあってないようなもの。法定速度(なんてあるのか?笑)を超過するのはもちろん、割り込み、追い抜きのための反対車線の逆走は日常茶飯事で起きています。

 

また海外から輸入された中古車が多く、シートベルトが存在しない、いつ故障するかも分からない、そんな車がたくさん走っています。

 

タクシーを利用する時はシートベルトを必ず着用する、運転手に安全運転を心がけてもらうなど、日本以上に交通安全を意識しましょう

 

ブルンジ旅行中の安全対策④ 現地人でも寄り付かない場所は行かないで。

ブルンジ

ユーカリの葉っぱを運んでいるブルンジの子供たち

 

言うまでもありませんが、ブルンジの人でも寄り付かない場所には、興味本位でも足を運んではなりません。

 

そのため、ブルンジ到着後、ホテルスタッフやタクシードライバーに「行ってはいけない場所はある?」と訊いてみてもいいでしょう。例えば国境付近や、首都ブジュンブラのスラム街には近寄らないでください。

 

ブルンジ旅行中の安全対策⑤ 旅行中はネット環境を保とう。

ブルンジを旅行している間、ネット環境を常に保つことも一つの安全対策になります。道に迷ったり、分からないことがあったりしたら、すぐに調べることができるからです。

 

数日の旅行であれば、日本から海外Wi-Fiレンタルを持参するのもいいでしょう。ブルンジで使える海外Wi-Fiレンタルって超少ないのですが、グローバルWiFiは利用可能らしいです。

 

\ブルンジに持っていくならグローバルWi-Fi/

 

 

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ブルンジを旅行するなら海外旅行保険に入ろう

ブルンジの治安と旅行者ができる安全対策を紹介しました。

 

一方で、どんなに用心しながら行動していても、ブルンジのようなアフリカを旅行するのに予期せぬハプニングは付き物です。リスクをまったくのゼロにすることは不可能に近い

 

だからこそ、日本のような治安は期待できないブルンジを旅行するなら、海外旅行保険に必ず加入しましょう。海外に何年も足を運んでいるNGO職員も、毎回の渡航で加入しています。

 

現地で何かのトラブルに巻き込まれ、海外旅行保険に加入していなかったためにせっかくの旅行が台無しになるのはもったいないですからね。一週間のブルンジ旅行なら、保険費用の平均的な価格は10,000円前後だと思います。

 

さいごに

ブルンジ

木登りをして遊ぶブルンジの子供


僕がブルンジに旅行した2017年2月時点では、ブルンジ全土で治安警戒レベル3が出されていました。

 

しかし、実際にブルンジに足を運び、数々の美しい光景を目にした僕は、外務省が「渡航は止めてください」 と言っている理由が、正直よくわからなかったですね。実際に足を運んだからこそ、「ナマの情報」に触れる大切さを実感しました。

 

海外ニュースでブルンジの状況をウォッチしているときは、「怖い」「危ない」といった固定的なイメージしか持てていませんでしたから。

 

…とはいっても、ブルンジの治安は日本と比べたら、はるかに悪いことに変わりはありません。これからブルンジに旅行される方は、外務省の海外安全ホームページを含め、最新情報を仕入れるようにしてくださいね。

 

日本語の情報が少なければ、英語でも調べてみてください。

 

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