原貫太公式ブログ「世界まるごと解体新書」

アジア・アフリカでの活動からニュース解説記事、仕事論まで。※本ブログの内容は個人の見解によるものです。

アフリカ・ウガンダのHIV/AIDs問題の現実-沢山の孤児を育て上げたおばあさんと夢を叶えた青年


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ウガンダ到着後、エンテべ国際空港まで迎えに来てくれた現地の男性が「Kantaを僕のおばあさんに会わせたい」と言うので、車に乗せられて彼のおばあさんが住む首都カンパラ郊外まで約1時間をかけて移動。

 

到着すると、その家に暮らす子どもたちが早速笑顔で出迎えてくれる。写真を撮ってほしいと言われたので、何枚か撮る。アフリカの子ども達の笑顔は本当によく映える。一眼レフを買っておいて正解だった。

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(photo by Kanta Hara)

 

決して綺麗だとは言えない家の周り。敷地のすぐ外には下水やゴミが貯まり、「途上国独特の臭い」を久々に嗅いだ気がした。

 

壁や天井が粘土づくりの部屋へと通される。昨年、ルワンダに滞在していた時も同じような家にホームステイしていたが、このタイプの家は熱が籠りやすく、分かりやすく「熱い」と感じる。

普段日本に暮らしている人間としては、快適な暮らしを送っているとは正直言い難い。が、それでも僕を出迎えてくれた家族はみんな笑顔で握手を求めてくる。「How are you?(調子はどう?)」と。仲も良さそうだ。

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(photo by Kanta Hara)

 

部屋の中には、今年で76歳というおばあさんと、62歳のおばあさんの娘さんがいた。その一方、3歳くらいから10歳くらいの沢山の子ども達が家の外では遊んでいる。気になったので、「この家には何人くらいの人たちが暮らしているんですか?」と訊いてみた。

 

「数え切れないくらい沢山いるよ。ここで暮らしている(小さな)子ども達はみんな幼い頃に親を病気、主にHIV/AIDsで亡くしていて、彼ら彼女たちをおばあさんが引き取ってこれまで育て上げてきたんだ。」

 

僕が訪問した時はたまたま体調を壊したということで横になっていた(写真中央)が、写真に笑顔を振りまいてくれる孤児の子ども達を、その両親の代わりとしてこのおばあさんが育ててきたとのことだった。

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(photo by Kanta Hara)

 

この話を聞いて、昨年1月にHIV/AIDs孤児院を運営するあしながウガンダで、幼くして両親を失ったシャフィックから話を聞いたことを思い出した。

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あしながウガンダの入り口(photo by Kanta Hara)

 

UNAIDS(国際連合エイズ合同計画)による2014年のデータによれば、ウガンダにおけるHIV感染者数は推定150万人、15歳から49歳の成人でのHIV感染率は7.3%。決して楽観視できる数値とは言えない。

 

5歳で母親を失い、2008年には父親も失った20歳の青年シャフィック。

「父が死んだ後の生活は、本当に、本当に苦しいものだった。兄弟姉妹は皆学校を辞め、生きるために働き始めた。それでも毎日が辛く、大変だった。」

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インタビューに答えてくれたシャフィック(photo by Kanta Hara)

 

「今のアフリカでは、お金が無ければ良い生活は送れない。路上で生きる人、水が無くて死んでいく人がいる一方で、この国のリーダー達は美味しい物を食べ、豪華なホテルに泊まり、飛行機に乗って移動している。」

「彼らは、苦しんでいる人達を、そこで一体何が起こっているのかを、自分の目で見ようとはしない。」

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路上で物乞いに使われる女の子。カンパラ市内にて撮影。(photo by Kanta Hara)

 

「今この国が必要としているリーダーは、困難に苦しむも、何とかその困難を乗り越え、成功してきた人だ。」

「あしながウガンダと出会い僕の生活は変わった。勉強する機会を手に入れ、希望を見つけた。困難を乗り越える事が出来た。」

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あしながウガンダ施設内の教室レインボーハウスにて。この教室では、施設に暮らす子供たちが自身の体験やそれに付随したストーリーをシェアする(EX: 親がHIV/AIDsで亡くなった後、どんな気持ちになったか。生活はどう変わったか。HIV/AIDsを防ぐためにはどうすれば良いか。)(photo by Kanta Hara)

 

「恵まれない人の為に頑張る君(原)の姿が僕を勇気づけるように、僕の頑張る姿が僕の周りの苦しんでいる人を勇気づける。」

 

”It’s long way for dream. But if you focus, work hard, and believe, you will get there.”( 夢への道のりは、とても長い。しかし、それに集中し、一生懸命努力し、そして信じれば、必ずそこへ辿り着くことが出来る。)

 

そう僕に熱く語ってくれた彼は、4年間の大学生活を始めるため昨年4月から日本にやって来ている。

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