読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

原貫太公式ブログ「世界まるごと解体新書」

アジア・アフリカでの活動からニュース解説記事、ライフハックまで。原貫太が世界をまるごと解体します。

バングラデシュのストリートチルドレンと早稲田大学の学生をSkype(ビデオ通話)で繋いでみた!

スポンサーリンク

スポンサーリンク



【重要なお知らせ】

原貫太書籍『世界を無視しない大人になるために 僕がアフリカで見た「本当の」国際支援』発売中!

f:id:KantaHara:20170410162616p:plain

こちらのページにてプロローグを無料公開中!

紙版の購入はこちらから

kindle版はこちらから 

f:id:KantaHara:20160411153328j:plain

国際労働機関(ILO)が世界的に展開する「レッドカード to 児童労働」キャンペーンの一コマ。後ろのスクリーンにはバングラデシュのストリートチルドレンたち。

 

ネットで調べ物をしている時に見つけた、

 

バングラデシュの首都ダッカでは、親元を離れて暮らしているストリートチルドレンが33万人以上いる。

 

大学2年生の時、この一文にどこか焦りを感じてしまった私は、大学の友人たちと共に学生NGOバングラデシュ国際協力隊を創設し、その3か月後には現地バングラデシュへと足を運んでいた。

f:id:KantaHara:20160411152458j:plain

2014年9月、バングラデシュ首都ダッカにて、ストリートチルドレンの子ども達と。(写真: バングラデシュ国際協力隊)

 

何も無い、全くのゼロの状態から始まったバングラデシュ国際協力隊の活動。数え切れないほど多くのぶつかり合いや葛藤、紆余曲折を経ながらも、バングラデシュのみならず、日本国内でも色々な活動を行ってきた。その中でも、最も印象に残っているうちの一つが、昨年6月12日に行った早稲田大学公開講座「ストリートチルドレンを見つめて~児童労働反対世界デーに~」

 

机上ので勉強しているだけではなく、実際に現地へと足を運んでいるからこそ、途上国の厳しい現状や問題を痛感している。そして日本、それも早稲田大学に通えるほど恵まれた環境で育ってきた私たちだからこそ、そこと途上国との間にある、限りなく広がった「格差」を感じてしまう。

f:id:KantaHara:20160215053741j:plain

新聞売りの仕事に携わるバングラデシュの少年(photo by Kanta Hara)

 

だからこそ、伝えるという行為を通して、途上国の現状を多くの人たち、とくにこれからの社会を担う同世代の人たちに知って欲しい。その為の架け橋に私たちがなりたい。そして、自分たちと同じ志を持つ仲間たちを増やしたい。そんな想いを実現する一つの手段として、早稲田大学での公開講座を行った。この日は、約80名の人が集まった。

 

同じ学生だからこそ、伝わるものがある。

公開講座の第一部では、当時バングラデシュ国際協力隊の代表を務めていた私が「ストリートチルドレン問題とは何か?」講義を行った。

f:id:KantaHara:20160411154201j:plain

ただストリートチルドレン問題について話すだけではなく、現地で感じた想いを届けられるように、情熱を込めながらバングラデシュの「リアル」を伝える。

 

学術的なストリートチルドレンの定義や世界のストリートチルドレンの数だけではなく、これまで私たちがバングラデシュでどのような子どもたちに出会ってきたのか。自分たちが現地で撮影した写真を使いながら、冷静さを司る冷たい頭と、情熱を司る熱い心を使い分けながら、講義を進めていく。

 

参加者の学生は、ひとり一人真剣な眼差しで私の話を聞いてくれる。年齢も近い同じ学生という立場だからこそ、伝えられるものがある、伝わるものがある。

 

 

国境を越えて、「今」の時間を共有した。

第一部を終えて、いよいよバングラデシュのストリートチルドレンとSkype(ビデオ通話)を使って交流する。

 

早稲田大学の大きなスクリーンに、首都ダッカの青空教室に通っているストリートチルドレンの顔が映る。

 

「繋がった。」

 

日本の私大トップとも言われる早稲田大学の学生と、アジアで最も貧じい国とも言われるバングラデシュの、それも路上で暮らすストリートチルドレンが繋がった。

f:id:KantaHara:20160411155026j:plain

当時バングラデシュに留学していた日本人学生の協力を得て、今回の取り組みが実現した。彼女には本当に感謝している。

 

早稲田大学の学生からストリートチルドレンの子どもへと、質問が飛ぶ。

 

「お名前と年齢を教えて下さい。」

「僕はシュモンです。12歳です。」

 

「毎日どうやって生活しているんですか?」

「僕は毎日新聞配達の仕事をしてお金を稼いでいます。」

 

「将来の夢は何ですか?」

「独立したい。何でも自分一人で出来るようになりたい。

何人かの学生が微笑しながら下を向く。笑

f:id:KantaHara:20160411155555j:plain

ストリートチルドレンの子ども達

 

二人目の子どもへ質問が飛ぶ。

 

「お名前と年齢を教えて下さい。」

「ルマンです。12歳です。」

 

「毎日どうやって生活していますか?」

「毎日お店でお茶を造る仕事の手伝いをしてお金を稼いでいます。」

 

「将来の夢は何ですか?」

「大きくなったら、いつか両親の元に帰りたい。

 

会場の雰囲気が、どことなく冷たくなる。でもこれは、バングラデシュ、とりわけストリートチルドレンという恵まれない子どもたちのことを考えると、残念ながらあたりまえの側面でもある。

f:id:KantaHara:20160411160243j:plain

当日の会場

 

最後の質問が学生から飛ぶ。

「みんなは今幸せですか?」

「僕たちは幸せです。今、日本の皆さんと話していてすごく楽しい。」

 

「みんなにとって大切なことは何ですか?」

勉強することです。」

またしても、何人かの学生が微笑しながら下を向く。笑

 

最後は、ストリートチルドレンの方から日本の学生に質問が来る。

 

「みんなここ(バングラデシュ)に来てくれる?」

「ぜひ行きます!」

「飛行機で来るんだよ!」

 

会場が笑いに包まれる。

 

そして交流の終わりに、国際労働機関(ILO)が世界的に展開している「レッドカード to 児童労働」キャンペーンを行って、写真撮影。4900キロ離れたバングラデシュとの交流は、幕を閉じた。

f:id:KantaHara:20160411153328j:plain

 

参加した学生の声

「初めてストリートチルドレンと顔を合わせた。僕の人生にとってすごく大きな経験。今までの中で、一番記憶に残る学生団体です。」

●「こんなに有意義な90分はなかなかありません。Skypeを使った交流の時、彼らの言葉一つ一つが衝撃でした。」

●「Skypeを使ったことで、ストリートチルドレンと”今”の時間を共有できたことがとても印象に残りました。参加して本当に良かった。」

●「知らなければならないことはこの世界に沢山ある。私は何も知らなくて、知らない自分が悔しいと思いました。」

 

同じ「志」を持つ仲間を増やしたい。

私たちが生きるこの世界には、数え切れないほど多くの問題が存在している。

 

ストリートチルドレン、児童労働、貧困、紛争、難民、子ども兵虐殺…。日本にも、いじめや不登校、ホームレスなど、多くの社会問題が存在している。数え挙げれば、キリがない。

f:id:KantaHara:20160215053229j:plain

バングラデシュのストリートチルドレン

 

いう必要もないだろうが、それらの問題全てに対して、私たちだけで取り組むことなど、絶対に出来やしない。だからこそ、私たちと同じような志を持ち、「国際協力」や「社会貢献」の世界で活躍する仲間たちを増やしたい。

 

最初のきっかけは、何だってかまわない。だけど、これから進路を決めていく大事な時期にある大学生だからこそ、そしてこれからの未来を担う若者だからこそ、皆で「志」を分かち合いたい。

 

そんなことを改めて感じさせてくれる、最高の90分間を過ごすことができた。

 

*2017年3月23日、一部修正加筆。